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高級フランス料理のヌーベルキュージーヌ。
じつはたくさんの懐石料理から受けた影響があると言われています。
そんなフランスで人気のヌーベルキュージーヌの中でも、注目を浴びる和テイスト高級フランス料理とは、いったいどんなものがあるのでしょう?
そして、時折悩んでしまう、和食が苦手な外国人VIPとの会食。
だけど折角だから日本らしさをたのしんでもらいたい。
そんな時にぴったりな和風フレンチについて、今回はフォーカスを当てて行きたいと思います!
高級フランス料理と懐石料理
フランス料理と懐石料理の共通点
外国人に懐石料理でおもてなしにご興味のある方はこちらの記事も参考にしてください。
参考記事:【英語例文あり】外国人が懐石料理を楽しむための基礎知識
日本の文化と伝統が詰まった日本食として愛されている懐石料理。
高級フランス料理として今もなお進化をしているフランス料理のヌーベルキュージーヌ。
日本とフランス。
どちらの国にも共通して言えることは、伝統的に食に関して強いこだわりと歴史があるということではないでしょうか。
伝統の技と美のつまった日本料理。
茶道を起源とした懐石料理におけるきめ細やかで美しく繊細な料理の表現は、世界中のシェフの注目を集めています。
そして、美食の国フランスと名高い西の国では、同じようにルイ王朝から続くフランス料理の歴史に加え、つねに新しい料理の表現が模索されています。
一皿、一皿が作品であり、食べる側は五感をつかって表現を受け取る。
そしてどちらも、食の巨人といわれる匠が存在し、世界中から最高級の一食を求めて人が集まっています。
さらに両者は国の伝統と技を極めながら、日々新しい一皿への挑戦が模索され続けています。
この二カ国の食に関して共通する概念として、料理は文化で芸術だという哲学です。
宮廷料理に起源をもつ高級フランス料理Grand Cuisine グランドキュージーヌ
フランス料理には、Grand Cuisine グランドキュージーヌ
とよばれる、宮廷料理を起源に持つ料理のジャンルがあります。
フランス語でGrandはフランス語で、大きい、偉大な、といった意味があり、日本に定着している高級フランス料理のイメージはここに当たります。
フランスの宮廷料理は17世紀、ルイ14世の宮廷料理から成立して行ったといわれ、1900年ごろにより現在に近いものに変化していきました。
参考サイト:https://www1.plala.or.jp/afjg/afjg-e-cuisine1006.html
現在のフランス料理 ヌーベル キュージーヌ
1972年に始まった料理の流れでヌーベル キュージーヌ
と言われるジャンルがあります。
フランス語でNouvelle cuisine。
つまり、「あたらしい料理」。
しかし1970年ごろにグランドキュイジーヌがマンネリ化してきたといわれました。
その時、ポール・ボキューズ、ロジェ・ヴェルジェ等と料理評論家のアンリ・ゴ、クリスティアン・ミヨがそれまでのグランドキュージーヌの常識を破った
料理を打ち出します。
彼らは、ヌーベルキュージーヌの10の形式を提案して、その新しい表現を追求します。
• 過度な複雑化の排除
• 魚介類、狩猟肉、子牛、野菜、パテの調理時間は自然の味を残すために短く。蒸し料理が多いのが特徴
• なるべく新鮮な食材を使う
• 大げさなメニューはより簡素なメニューに変更
• 肉や鳥に使う味の濃いマリネの廃止
• エスパニョールソース、ベシャメルソースといった濃い味のソースは使用せずハーブ、バター、レモン汁、酢で味付けする
• 古典的なフランス料理よりも郷土料理からアイデアを得る
• 新しい技術や器具の利用。ポキューズは電子レンジすらも利用した
•
客の食のニーズに敏感であること
• 独創的な組み合わせを目指す
柔らかくじっくり煮込まれた野菜や肉に小麦粉でとろみを効かし、暖かいものが主流であったグランド キュージーヌ。
一方、ヌーベルキュージーヌは野菜の歯ごたえや色、新鮮な素材を活かし、暖かいものは暖かくたべ、冷たい物はつめたくたべる。
といった、従来の常識を覆しました。
そして、一品一品の量もかなり軽減され、その代わりに提供される皿の数が増えました。
現在、フランスの高級レストランのほとんどがこのヌーベルキュージーヌを提供するお店になります。
三ツ星シェフ達の来日
ヌーベルキュージーヌが始まった1970年代初頭。
ヌーベルキュージーヌの第一人者であるポール・ボキューズ氏、アラン・シャペル氏、そして若き日のジョエル・ロブション氏などが来日。
その来日では、フランス料理の講習会を行うと同時に、滞在中懐石料理や寿司と出合いがありました。
柚子、昆布、山椒、醤油、わさび、そして、鰹節を使った出汁に緑茶や抹茶、ごまにきなこ。
いままでフランスでは考えられなかった斬新な味や香りにであいます。
そして懐石料理における、
おもてなしのこころ。
素材の活かし方や冷たい料理は冷たく、暖かい物は一番暖かいうちに提供される温度へのこだわり。
料理をもりつける器へのこだわりや、お客様に合わせた料理の出され方。
など、それまでフランス料理にはなかったものを発見します。
この来日で彼らは日本の料理哲学におおきなカルチャーショックをうけたといわれます。
それ以来、ヌーベルキュージーヌにはさまざまな懐石料理の哲学がかいま見られるようになりました。
参考サイト:https://www.takedacastle.jp/nouvelle-cuisine
フランスの巨匠に愛された和食材とフランスの事情
ボキューズたちが持ち帰った日本の料理哲学だけではなく、日本素材も一緒にフランスに渡りました。
わさびが肉や魚のソースのアクセントに使われたり、
焦がしたバターに醤油の風味が付け加えられるようになります。
そして、80年代後半あたりになると、フランス国内の流通事情が格段に進化しました。
今まで内陸部で新鮮な魚を手に入れることが困難でしたが、この事情により、パリでも新鮮な魚が手に入るようになりました。
そのことによって、前菜に魚のカルパッチョなどがあらわれます。
いままで生で魚を食べる習慣のなかったフランス料理にまるで刺身のような一皿が登場します。
そして2000年代になると保存の効く柚子胡椒や柚子のリキュールが広く流通し始めました。
もともとベルガモットという柚子によく似た柑橘類がフランスにあるのですが,柚子はさらに繊細で独特な香りがあり競ってヌーベルキュージーヌで使われるようになりました。
現在ではフランスの日常にでもYUZUと書かれた柚子風味のたべものを見かけます。
参考サイト:https://www.hattori.ac.jp/blog/2637
先付けとアミューズブッシュamuse-bouche
もともと、けとアミューズブッシュamuse-boucheとは、フランス語で「口を楽しませるもの」というのが文字通りの意味があります。
アミューズブッシュamuse-boucheは、前菜が運ばれる前に出される一皿で、先付けのように小さな工夫をこらした料理がたくさんならべられています。
これはお客様がメニューから選んで注文するオードブルではなく、シェフが自由に決めるものです。
アミューズブッシュはサービスのワインと一緒に提供されるので、その店のシェフがどんなイメージでその日のコースを提案しようとしているのかを想像する楽しい一皿。
それはまるで懐石料理の先付けとおなじようなコンセプトがあります。
実際、ボキューズ達の来日のさい、懐石料理の先付けからヒントを得てフランス料理のコースの始まりに提供するようになったと言われています。
じっさい、先付けを英語で説明する時は、amuse-boucheとそのままフランス語で訳します。
それほど、欧米人からみても先付けとamuse-boucheはとてもよく似ているのです。
参考サイト1:https://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/1206
参考サイト2:https://en.wikipedia.org/wiki/Kaiseki
フランス在住日本人料理人の活躍
ボキューズが初めて懐石料理をたべた1970年代、
高度経済成長まっただ中の日本では、 たくさんの日本人料理人が海をわたってフランスに修行に行くようになります。
よって、日本に行っていないフランス人のシェフたちも、自分のレストランに修行に来た日本人料理人から、日本の哲学や食材について学ぶきっかけが増えていきました。
海を渡った日本人シェフたちはあたらしいヌーベルキュージーヌの表現を追求するたくさんのフランス人シェフにアイデアをもたらしました。
それから50年の歳月がたち、現在ではたくさんの日本人シェフがフランスの地でヌーベルキュージーヌを代表するシェフとして活躍しています。
フランスで人気の和テイストのフランス料理とは?
そんな日本人シェフ達は食材を活かし、引き算の美学とも言われる日本人らしい料理法で特徴的なたヌーベルキュージーヌをフランスで挑戦しています。
全面的に和を打ち出すのではなく、ほんのりとした和のかおりがヌーベルキュージーヌにあらあれ、フランスで大変人気のあるレストランとして活躍されています。
ミシュランにおいても、毎年たくさんの日本人シェフが星を獲得し、フランスにおいての日本人シェフの人気をうかがうことができます。
フランスで活躍する日本人シェフについての参考記事:
参考記事1:https://yu1ro.jp/michelin-2019-japanese-chef/
参考記事2:https://cuisine-kingdom.com/chefinparis/
日本で人気の和風フレンチ
そして、フランスで修行を積んだ日本人シェフたちが、母国でフランス料理レストランを開いています。
フランスで学んだ技で日本の新鮮な食材をおいしい和風フレンチとして提供しているレストランが日本全国にあります。
お箸で食べられるフランス料理など、フレンチのコースですが、和を意識して提供しているお店も多く見られます。
フランス料理を日本人に馴染み深い"和"の食材を使用する事で、フランス料理をより親しみやすくしています。
また、器やプレートには、有田焼の食器を使うなど、視覚的にも日本の伝統美を盛りこんでいるお店が多いので、フランス料理だけれども懐石料理を楽しんでいるかのような日本の伝統が感じられます。
和食はちょっと苦手だけど、折角日本に来たから日本らしいものを食べたい。
そんな外国人の方とのお食事に和風フレンチレストランは案外斬新なアイデアかもしれません。
まとめ
食の伝統を大切にする,日本とフランス。
西と東の何もかもが異なる二つの国ですが、それぞれの国にある料理への想いには共通点を見ることができます。
和食が苦手な外国人の方も結構いらっしゃいます。
そんなとき、この東西の技と思想でうまれた和風フレンチで日本を感じてみてはいかがでしょう?
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