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海外でも人気を集めている、和太鼓。
みなさんは、この和太鼓の歴史を知っていますか?
今回は、日本人でも意外に知らない和太鼓の歴史を徹底解説!
縄文時代から存在したとされる、深く長い和太鼓の歴史を見ていきましょう。
和太鼓の歴史は縄文時代から?起源とはじまり
まず、和太鼓は「いつ」「どんな経緯で」生み出されたのでしょうか?
実は和太鼓がいつ発祥したのか、正確な時期は分かっていません。
ただ縄文時代には【和太鼓の起源となるもの】が存在していたと言われています。
というのも、縄文時代の遺跡から太鼓のような皮を張った土器「有孔鍔付土器(ゆうこうつばつきどき)」が出土しているのです。
そのあと古墳時代になると「太鼓を打つ埴輪」も出土していることから、古墳時代にはすでに太鼓が存在していたと考えられています。
しかしこの頃の太鼓は、現代とは少し違った使い方をされていたようです。
和太鼓は神具として使われていた
古来の太鼓は、神具として使われていたとされています。
これは太鼓の音が雷に似ていることから「雷=神なり(神の声)」と模され、神聖な力があるとされていたから。
そして太鼓を打つことで、天の神へ豊作を願ったり、収穫の感謝を届けていたとされています。
現代でも祭礼で和太鼓が叩かれることはありますが、この時代はさらに神聖な【神を迎える神具】として扱われていたようです。
中国の「鼓」にも影響を受ける
和太鼓は、中国から伝わった「鼓(こ)」にも影響を受けます。
とくに飛鳥時代~奈良時代にかけて、中国から日本へたくさんの楽器が伝来しました。
その中に様々な種類の「鼓(こ)」もあり、日本らしい独自の装飾や機能が取り入れられながら、現代にも伝わる和太鼓へと変わっていったとされています。
武士文化の中でも活躍した和太鼓
武士文化の中で活躍したのが、戦場での軍隊への司令、士気を高めるために使われた「陣太鼓」。
現代でもスポーツ大会の開会式や応援で和太鼓が使用されることがありますよね。
武士の時代でも、和太鼓の音は人々の心を高揚させ、士気を高める力があったのでしょう。
さらに和太鼓は、戦場以外に芸能の分野でも発展を遂げます。
和太鼓をつかった芸能の代表的な例として挙げられるのが、現代にも伝わる「雅楽(ががく)」や「神楽(かぐら)」。
- 雅楽(ががく)
…日本の古典音楽。和太鼓や笛、琵琶などが使われる。 - 神楽(かぐら)
…現代の日本舞踊の原型ともされている、神社や催事で披露される舞。こちらにも太鼓をはじめ、笛や琵琶といった楽器が用いられる。
「雅楽(ががく)」や「神楽(かぐら)」は、神事にもつかわれる伝統芸能。
やはりこの時代も、和太鼓は神聖なものとして人々から扱われていたようです。
江戸時代~明治時代|和太鼓の繁栄と衰退
和太鼓は江戸時代に全盛期をむかえます。
とくにお祭りで太鼓を自由に打ち鳴らす「野良打ち(のらうち)」が人気で、この頃から少しずつ「和太鼓が主役の演奏スタイル」が広がっていったそう。
しかし、明治時代にはその人気が低迷。
江戸時代から明治時代にかけてが、和太鼓にとっては激動の時代とも言えます。
歌舞伎や芸能に欠かせない存在に
江戸時代の和太鼓の歴史を語るうえで、切り離せないのが「歌舞伎」。
江戸時代に大衆から絶大な人気を誇っていた歌舞伎ですが、この歌舞伎の「下座音楽(げざおんがく)」に和太鼓が使われていました。
「下座音楽(げざおんがく)」とは、歌舞伎の中の場面転換やセリフの最中に演奏される音楽で、感情や自然の音を表現する楽器として和太鼓が使われていたのです。
こうして和太鼓は、日本の人々の中へ浸透していきます。
歴史的な太鼓屋が創業
現代にも残る、最古の太鼓製造会社である「浅野太鼓楽器店」の前進が創業したのが、江戸時代のことでした。
創業当時は太鼓屋ではなく、皮革の製造を専門として創業します。
この皮革は品質が良いことで評判となり、上納した藩の藩主から褒美を貰うほどだったそう。
この優れた皮革をつかった和太鼓を製造し始めたことが、浅野太鼓楽器店の始まりでした。
そして江戸時代の中期にあたる1717年には「杉浦太鼓店」、1789年には「三浦太幸堂」といった太鼓屋も創業。
この2つの太鼓屋も現在につづく太鼓製造会社としては、最古とされています。
さらに江戸時代末期ごろになると、ほかにも続々と太鼓屋が創業。
これにより多くの和太鼓職人が生まれ、現代にも技術を受け継いでいます。
中には、なんとこの江戸時代に製造され現在に残っている和太鼓もあるのだそう。
数百年ものあいだ演奏され受け継がれてきたことを考えると、和太鼓職人たちの技術の高さが感じられますね。
明治維新で伝統文化の人気が下火に
明治時代になると西洋の文化が一気に日本へ流れ込み、日本の伝統的なものは「古いもの」として人気が低迷します。
そんな時代の中でも、それぞれの地方では独自の郷土芸能などが受け継がれていきました。
人気の低迷があってもなお、和太鼓が受け継がれ続けたのは、こうした地方独自の伝統の継承が大きく影響していると言えます。
戦後|和太鼓が主役のスタイルが広がる
実は、和太鼓を主役とする演奏スタイルが広まったのは第2次世界大戦後のこと。
それまでは歌舞伎や日本舞踊といった芸能の「情景を表す音」を担う存在であったり、芸能の装飾とした立ち位置が強くありました。
しかし戦後になり、和太鼓は脇役から主役の座を確立することとなります。
伝統芸能の復活
終戦の翌年から、盆踊りや郷土芸能が復活し始めます。
このとき、明治維新以降に衰退していた祭り太鼓から復興が始まりました。
和太鼓以外の伝統芸能や日本の古き良きものが、少しずつ復興への道を歩み始めます。
和太鼓団体が増え、人気が全国へ広がる
1951年「組太鼓」の演奏スタイルが誕生します。
組太鼓とは多数の和太鼓で構成され、和太鼓のみで演奏をするスタイル。
ここから組太鼓を取り入れた和太鼓団体が増え始め、人気は全国へと広がっていきます。
そして全国の学校にも和太鼓部が発足したり、コンクールが開催されたり、より身近な伝統芸能へと育っていくのです。
和太鼓の世界進出の歴史が始まる
和太鼓は昭和時代の末期ごろから、じわじわと世界進出もしていきました。
まずは1975年に「鬼太鼓座(おんでこざ)」がボストンマラソンで披露した、和太鼓演奏が大きな転機に。
この時のパフォーマンスが注目を集め、一気に和太鼓の知名度が世界へと広がりました。
さらに1993年には和太鼓奏者の林英哲氏によるベルリン芸術祭での演奏や、カーネギーホールでの鬼太鼓座(おんでこざ)の公演。
1999年にはロサンゼルスで「第1回 北米太鼓会議」が開催されるなど、和太鼓の世界進出の歴史はまだまだ続いていきます。
現代における和太鼓とは
古くは神具や戦場での指令、歌舞伎の下座音楽など脇役としての歴史も長かった和太鼓。
現代における和太鼓は立ち位置は変わりつつも、力強くも繊細に感情や情景を表す芸術性は今も変わらないように感じられます。
ここからは令和時代における和太鼓が、どのような存在へと発展しているのかを見ていきましょう。
【エンタメ業界×和太鼓】クールジャパンの地位を確立
近年の和太鼓は、エンタメ業界とのコラボも目立つようになりました。
アイドルが演奏をしたり、CMに演出として取り入れられるなど、良い意味で「伝統芸能=敷居が高い」というイメージを払拭することに成功している印象があります。
また数々の和太鼓グループによる海外公演も人気で、日本らしい和太鼓演奏とライティングや衣装による近代的な演出を融合させたステージは、人々に感動と衝撃を与え続けています。
まさに、クールジャパンとしての地位を確立していると言えるでしょう。
子どもや女性にも人気な和太鼓
和太鼓の人気は、子どもや女性たちにも広がっています。
しかも、習い事としての人気も高まっているのです。
和太鼓はバチを持つことができ、太鼓を叩ければ、子どもでも女性でも挑戦できる伝統芸能。
さらに太鼓を叩くことでストレス発散になったり、運動になったりすることも人気の理由だそうです。
外国人の愛好者も増え始める
和太鼓の人気は、国内に留まりません。
2013年には和太鼓製造会社の浅野太鼓楽器店が、アメリカのロサンゼルス近郊に和太鼓教室を開設しました。

画像引用元:ロサンゼルス近郊に拠点開設 海外に和太鼓愛好者が増加中 ~(株)浅野太鼓楽器店 – 石川産業化資源活用推進ファンド事例集 ViVO – 公益財団法人石川県産業創出支援機構(ISICO)ホームページ
先述のとおり海外でも人気な和太鼓公演ですが、観るだけでなく実際に叩いて触れることで、海外の人々も和太鼓の音の奥深さ、そして日本独自の美意識も感じることができるでしょう。
今後は日本だけでなく、外国にも和太鼓奏者が増えていくかもしれませんね。
まとめ
和太鼓は神聖なものとして扱われ、神事や戦にも関わってきました。
それが現代ではエンタメやデジタルアートともタッグを組むなど、新たな芸能を開拓し続けています。
ただ、和太鼓業界では「エンタメ性だけでなく、伝統をしっかり継承していきたい」と考える人も多いです。
和太鼓の歴史を知り、和太鼓が「ただの楽器」ではなく先人たちが神聖なものとして大切に受け継いできたこと、戦場や祭りで人々の心を鼓舞し続けてきたこと、それらをしっかりと心に留めておきたいですね。
そしてクールジャパンとして愛される和太鼓を、大切に後世へ受け継いでいきましょう。
【参考サイト】
和太鼓の歴史:縄文時代から令和までの和太鼓史 │ 太鼓日和
和太鼓の種類 | 和文化プロ
打楽器 和太鼓/ホームメイト

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