

日本には外国人から驚かれる独自の文化がたくさん。
もちろん、どこの国であっても独自の文化は存在します。
しかし、日本は島国であるため良い意味で他国からの影響を受けすぎず、独自の文化が育ったともいわれています。
今回は外国人が驚く、日本特有の文化事例を紹介!
外国人を接待する際に知っておき、不要な誤解を生まないようにしたいですね。もちろん、外国人との話のネタにもなるので知っておくと便利ですよ。
日本独自の文化|衣服篇

それでは、日本独自の文化を衣服面からみていきましょう。
節目やイベントで着物を着る
日本の着物は海外でも有名で「Kimono」と英語で通じるほどの知名度があります。
現代の日本人は洋服で生活する人が多数派ですが、それでも節目やイベントでは着物を着る機会は多いです。
たとえば七五三や成人式、結婚式などの節目の場に和装を選ぶ日本人は現代でも多いですよね。
実は世界的にみると伝統衣装は時代とともに色あせ、過去のものになっていく傾向があります。そんな中、日本の着物は現代でも伝統として受け継がれ続けており独特の文化といえるでしょう。
また夏祭りでは浴衣を着たり、和装をファッションとして楽しむ人も多いです。
伝統衣装が色あせるどころか、時代とともに愛される存在へとなっていることも日本独自の文化といえるでしょう。
家の玄関で靴を脱ぐ
玄関で靴を脱ぐことも、日本らしい生活文化です。
とくに、西洋では家の中でも靴を履いて生活をする国が多いです。
日本に靴を脱ぐ生活文化が浸透した理由は諸説ありますが、気候と宗教的思考が強いとされています。
まず、日本の湿度が高い気候が関係しているとされる説。温暖で多湿な日本では靴を履いていると足が蒸れてしまうため、靴を脱ぐようになったといわれています。
つぎに宗教的思考として、日本では「家の中に神様がいる」という考え方があります。そのため神様がいる家の中へ上がるときは、神様への礼儀として外界を歩いて汚れた靴は脱ぐようになったのではないかという説もあるのです。
(参考:日本の住宅はどうして靴を脱ぐのか | リフォームコラム | 朝日住宅リフォーム)
海外の人を家へ招くなど靴を脱いでもらう機会には、こういった説明も伝えられるとより日本の文化・思想へ関心をもってもらえるでしょう。
日本独自の文化|食事篇

日本文化の中でもひときわ注目を浴びるのが、日本食です。2013年にはユネスコ無形世界遺産に登録されるなど、世界に誇れる食文化ですよね。
そんな日本の食文化の中にも、日本独自の文化をみることができます。
外国人が驚く日本独自の文化、食事篇をみていきましょう。

注文した料理は残さない
日本では、飲食店で注文をした料理はなるべく残さずに食べます。
「食べ物がもったいない」「作ってくれた方に申し訳ない」といった思いからの行動ですよね。
しかし海外では、食事を残すことが失礼に当たらない国もあります。たとえば韓国や中国では、食事を少し残す方が作った人から喜ばれる文化があるのです。
また飲食店に食べ残しを持ち帰る容器が用意されている国も多く、多少の食べ残しは問題ないことも。
最近では日本でも食べ残しを持ち帰ることができるお店が増えていますが、食べ物への敬意、作り手への礼儀として残さずに食べ切る文化は日本らしいといえるでしょう。
生物が多い
生卵、刺身、馬刺しなど、日本料理には生物がたくさんあります。
とくに生卵を食べられる国は非常に少ないので、日本の食文化として驚かれるものの1つです。これは日本の卵は品質が高く、食中毒の原因になるサルモネラ菌などによる汚染が少ないため。日本では半熟の目玉焼きはもちろん、すき焼きに生卵をつけたり生卵をご飯にのせた卵かけご飯まで食べられるのですから、海外の方が驚くのも無理はありません。
また刺身のような生の魚を食べることも、日本らしい食文化。近年では寿司の人気により海外でも生魚を食べる人が増えつつありますが、それでも刺身のように寿司以外で生魚を食べる人はまだまだ少ないです。
いずれも日本らしさを感じられる独自の食文化ですが、外国人の中には抵抗がある方もいることを知ったうえで食事や接待ができるといいですね。
(参考:日本人の食習慣でびっくりしたことは? 日本在住の外国人に聞いてみた | マイナビニュース)
麺類はすすって食べる
海外にもパスタやヌードルはありますが、麺類をすすって食べる文化は日本独自のもの。アジア圏であっても、綿をすすって食べる文化はありません。
麺をすする理由は、すすったときに空気も吸い込むことで香りも楽しみながら麺料理を味わうため。さらに、すすることで麺に汁がより絡んだ状態を食すことができるともいわれています。
麺をすすって食べるのは日本独自の文化である一方、外国人から戸惑われる文化の1つです。
外国人の友人、お客さまと一緒に麺類を食べる席では、なるべくすすらずに食べるのが無難でしょう。
日本独自の文化|生活篇

つづいて、日本独自の生活文化をみていきましょう。
トイレの機能が充実している
「日本のトイレは世界一!」という外国人の声を聞いたことはありませんか?
実は、日本のトイレは機能が充実していることで有名です。
たとえば、ウォシュレット付きのトイレ。日本のウォシュレット機能の虜になる人もいるほど、外国人にとっては驚く機能なのだそうです。
さらに冬に欠かせないのが温便座。外国人からは「初めて利用した時は、前に使用した人が高熱を出していたのかと思った」という声もあるほど珍しい機能のようです。さらに商業施設のトイレには、流水音が流れるボタンや広告の流れる液晶モニター、トイレ内の混雑状況を知らせてくれる機能が付いていることもありますよね。
どの機能も、使う人の気持ちが考えられた細やかな気配りの賜物です。
毎日お風呂に入る
日本人は毎日お風呂に入りますが、実は海外では「毎日は入浴しない」という人も珍しくありません。
そのため「72時間消臭効果のあるデオドラント」「5日間洗濯をしなくてもバクテリアが湧かずに臭わない下着」など、日本では信じられないような商品すら存在するのです。しかも人気商品だというのですから、驚きですよね。
とくにヨーロッパでは空気が乾燥しているため臭いがこもらず、水が硬水で皮脂を洗い流す力が強いことも関係し、日本に比べて入浴頻度が低めなのだそう。
2,3日入らない人も珍しくないので、日本人は毎日お風呂に入ったり髪を洗ったりすることを話すと驚かれることもあります。
日本人にとっては入浴は汚れを落とすだけでなく、1日の疲れを癒す意味もありますよね。家庭には追い炊き機能が付いていることも多く、温かいお湯につかることでリラックスすることも入浴の目的。日本人は世界的にみると、お風呂好きの民族であるともいえます。
また、銭湯や温泉など公共浴場で見知らずの人とともに裸で入浴することも日本独自の文化です。
海外で温泉というと、温水プールのような感覚で水着を着用して楽しみます。外国人ゲストを温泉へ案内する機会には、日本の公共浴場のルールを説明したうえで抵抗がないかを確認するといいでしょう。
気配りを感じる商品が多い
外国人が驚く日本独自の文化に、便利グッズがあります。
たとえば、保温機能がある電動ポット。日本のコンビニに置いてあることも多い電化製品ですが、外国人にとっては驚きなのだとか。
ほかにもタイマー設定ができる炊飯器や壁に傷をつけずに取り付けられるフック、耳の中を照らしてくれる耳かき、切り口に切り込みが入れられた食品の袋など…。日常のちょっとした不便を感じる瞬間を解消してくれる、細やかな気配りを感じますよね。
日常生活でもこういった気配りを感じると、外国人は感動するようです。まさに「おもてなしの国、日本」というべき事例ですね。
電車の中が静か
日本人のマナーの良さは世界的にもトップクラスといわれていますが、それが分かりやすいのが電車の車内です。
日本の電車の車内では、大声で話している人やゴミを捨てている人をほとんど見かけません。
とくに話し声については、友人と電車に乗ったとしても声のボリュームに気をつける人が多いですよね。電話がかかってきても車内では出ない人も多く、口元に手を当てながらコソコソ声で対応している人を見ることもあります。
海外では友人同士で談笑しながら乗車していたり、通話している人を見ることも珍しくありません。
もちろん海外でもマナーを守って乗車する人はいますが、日本では日本人全体として「他人に不快な思いをさせずに行動する」という意識が根付いているともいえるでしょう。
四季を感じるイベントが多い
日本には四季があり、季節を感じるイベントが多いことも日本特有の文化です。
たとえばお花見や花火大会。海外でも桜が見られる地域はありますが、日本ほどたくさんの数の桜が咲き誇る国は少ないので美しさに感動する外国人は多いです。
さらに花火大会も海外でもおこなわれる行事ですが、色が変化したり球形に広がる打ち上げ花火は日本特有のもの。繊細な技術が必要とされるため、日本の花火職人だからこそできる花火ともいえるでしょう。また手持ちの花火は禁止されていたり許可が必要な国も多く、手軽に花火を楽しめるのも日本特有の文化といえます。(参考:日本と海外の花火、どう違う?それぞれの文化や思いを知ろう | 英会話スクール・英語教室・講師派遣のプリンス英米学院)
どちらも古くから受け継がれている日本の伝統行事ですが、現代でも世代問わずに楽しまれています。
そして海外の人からすると、宗教的な行事ではないのに国全体で盛り上がるというのも驚きだそうです。
【番外編】外国人が驚く子育て?日本特有の文化とは

最後に、番外編として外国人が驚く日本特有の子育て文化を紹介します。
実は海外で暮らすと、子育てにおいても日本独自の文化を感じることが多いです。
筆者の体験談を交えながら紹介したいと思います。
離乳食のはじまりはお米から
日本では生後5ヶ月を過ぎた頃、赤ちゃんへの離乳食がはじまります。
日本人の基本的な離乳食の始まりは、お米の10倍粥からスタート。
しかし多くの国では、離乳食の始まりは人参やかぼちゃなどの野菜からなのです。
そのためフランスに在住した際、赤ちゃんの5か月検診で離乳食の進み具合を小児科の先生に聞かれたときに「お米の粥をあげはじめた」と伝えたところ驚かれた経験がありました。そして「お米は消化に悪く便秘になるからあげてはいけない」とも。そこで先生に10倍粥について説明し、日本の伝統的な離乳食のかたちであることも伝えました。
フランス人の先生にとっては驚きだったようですが、日本の離乳食に関心をもってくれ日本式の離乳食の進め方について熱心な質問も受けました。
専門医であっても知らないほど、国によって離乳食の形式に違いがあることがわかりますね。
小さな子どもが1人で行動できる
海外では、子どもたちだけで街中を自由に行動する光景はほぼ見られません。
というのも、子どもだけで行動をすると誘拐などの犯罪に巻き込まれる危険性が高いからです。
そのため家の近所の公園へ行くにも保護者が同伴、公園内も子どもが遊べるゾーンには柵があり、その中で遊びます。国や地域にもよりますが、中学校に入るくらいまでは友人の家へ行くときや登下校、習い事の送迎を含めて必ず保護者が同伴します。
一方で日本では、小学生くらいの子どもたちが大人の同伴なしで公園で遊んでいる光景をよく見かけます。登下校も子どもたちだけで行動しますよね。地域によっては小学生が1人で電車通学する姿も見られます。
そんな小学生が1人で電車通学する姿を目にして、驚く外国人は多いです。
また最近では、海外で日本のテレビ番組「はじめてのおつかい」が大ブームになったことも。小さな子どもがおつかいへ行く姿に癒されるだけでなく、保護者の同伴なしで子どもが自由に行動している光景が外国人の目には新鮮に映ったようです。
現代では小さな子どもに同伴する保護者の方も増えていますが、それでも世界的にみると日本の子どもたちはとても自由に行動できる環境にいます。これは日本の治安の良さの象徴ともいえるでしょう。
子どもの成長を祝う風習が多い
日本は子どもを祝う風習が多く、外国人から驚かれることがあります。
たとえば、七五三。3歳の男女、5歳の男児、7歳の女児の成長を祝う風習ですよね。海外では生後100日などのタイミングで赤ちゃんの成長を祝う国は多いのですが、それ以降の年齢で子どもの成長を祝う風習はあまりありません。
また「桃の節句(ひな祭り)」「端午の節句(こどもの日)」といった、季節ごとに子どもたちの成長と健康を願う風習もあります。
海外では、子どもの成長を祝う風習・イベントはその子の誕生日だけ、という国も珍しくないので外国人から驚くようです。
給食制度が充実している
ほとんどの日本の小学校・中学校には、給食制度が導入されていますよね。中では、幼稚園から給食が食べられることも。
実は日本の給食は、栄養バランスが整っていることで有名です。
さらに、日本の給食の大きな特徴として「教室で食べる」ということが挙げられます。
海外にも給食やランチ制度はありますが、食堂で食べることが主流です。一方で日本では、教室で給食を食べる学校が多いですよね。そのため配膳~片付けまで児童たち自らおこなうことができ、教育的な面も担っているのが特徴です。
日本の給食には子ども時代に必要な栄養素を補うだけでなく、人と協力して配膳をしたり、片付けや清掃などを責任をもっておこなうことも学ぶことができます。
細やかな気配りが光る、日本独自の文化たち

日本独自の文化を紹介しましたが、どの文化にも日本人らしい細やかな気配りが光るものが多くありました。
そして、その気配りは日本人だけでなく外国人の心へもしっかり届いています。素晴らしい日本独自の文化たちを誇りに思いながら、これからも受け継いでいきたいですね。
中には「麺をすする」「裸で公共浴場へ入浴する」といった文化の違いから、気をつけなければいけないこともあります。
知識として知っておくと外国人を案内したり、接待する際に役立つでしょう。
またモテナス日本では、より日本文化を深く知ってもらえる日本文化体験をオーダーメイドで企画することができます。
通訳の手配はもちろん、目的や人数に合わせた会場・演出などもご提案できるのでお気軽にご相談ください。

私たちは日本独自のおもてなし文化を世界の人々に広めるために日夜努力しています。外国人ゲストの接待・おもてなしに関するご相談もお気軽にお問い合わせください。