茶道体験が外国人に人気な理由は?他にはない特別な茶道体験も紹介!

外国人の富裕層やVIPを日本へ招く際、日本文化を知ってもらうため、海外でも人気の高い茶道体験を検討している人も多いはず。

しかし中には

「なぜ茶道体験は外国人に人気なのだろう?」

「外国人のお客様をもてなすために、他とは違った特別な茶道体験を用意したい!」

このようにお考えの方もいらっしゃるでしょう。

茶道は着物や伝統工芸、そして「わび・さび」といった日本独自の美意識を一様に体験できるため、外国人から人気があります。近年は抹茶が世界的に受け入れられてきたことも、茶道が人気な理由の一つでしょう。

今回は、茶道体験が外国人に人気である理由を解説。また、外国人のおもてなしを専門にしている我々が、富裕層やVIPをおもてなしする際にぴったりな「ワンランク上の茶道体験」もあわせて紹介します。そして、茶道体験を成功させるための基礎知識も紹介しますので、是非チェックしてみてください。

目次

茶道体験が外国人に人気な理由

それでは、なぜ茶道体験が外国人に人気なのでしょうか?茶道はもともと日本でも、習い事として人気が高く、最近は体験教室も数多く開催されています。まずは、茶道体験が人気な理由を解説しましょう。

理由① 日本文化を総合的に体験できる

茶道は、その体験一つで多くの日本文化を一度に経験できる点に、人気の理由があります。抹茶や和菓子を味わうことはもちろん、着付けや茶道に使われる伝統工芸品の数々、畳の和室とその装飾など、日本のさまざまな面に触れられます。

このように、一度に多くの日本文化を堪能できるものは、茶道をおいてほかにはありません。そのため、限られた訪日期間により多くの日本文化を体験するとなると、茶道は「外すことのできない存在」でもあるのです。

理由② 日本特有の美意識「わび・さび」を実感できる

日本特有の美意識である「わび・さび」を、体験を通して実感できることも、茶道体験が人気である理由の一つです。わびは「侘び」と書き”質素かつ、つつましいものこそ奥が深く、心惹かれる様子”を意味します。またさびは「寂び」と書き”時間による変化を「美しさ」の一つとして肯定的に捉えること”を意味します。

これらは日本独自に発展した価値観であり、禅の考え方に基づいて生まれました。茶道では道具から服装・装飾・所作にいたるまで、わび・さびの考え方が根付いています。わび・さびは、茶道における価値観の根底ともいえるのです。

そしてわび・さびを実感できる茶道体験は、日本人のアイデンティティーを知るうえでも欠かせない文化と言えるでしょう。

理由③ 「おもてなし」の真髄を体験できる

茶道が外国人に人気であるもう一つの理由は、茶道が日本の「おもてなし」の真髄を体験できる文化だからです。たった一杯のお茶で、相手を最大限にもてなす茶道は、すべての所作におもてなしの意味が込められています。

現在の茶道を大成した千利休(せんのりきゅう)は、弟子に「茶の湯(茶道)とはなにか」と聞かれたとき、次のように答えました。

「茶は服のよきように点て、炭は湯の沸くように置き、花は野にあるように、 さて、夏は涼しく冬は温かに刻限は早めに、降らずとも傘の用意、相客に心せよ」

どれもごく当たり前のことに感じますが、これは「利休七則(りきゅうしちそく)」と呼ばれ「物事の本質を見極め、相手を尊重しながらもてなす」ことを説いた教えとされています。このように茶道では、誠心誠意で相手をもてなす、いわば「日本の心」を体験できるのです。

理由④ 「抹茶(Matcha)」が世界中でスタンダードに

近年、抹茶はアイスクリームやケーキといったスイーツのフレーバーとしてスタンダード化しており、海外でも楽しめるお店が増えています。農林省の調べによると、原料となる緑茶の輸出量は年々増加傾向にあり、2023年には前年に比べて21%も増加しました。これは、海外のコーヒーショップなどでも抹茶を「Matcha」として取り扱い、一定の人気と需要の増加が理由と考えられています。

抹茶の味や香り・綺麗な緑色はもちろん、カテキンやビタミンCなどに由来する栄養価の高さも、海外で評価されている理由でしょう。そのため、海外でも抹茶自体に親しみを感じている人は多く「せっかく日本に来たのであれば抹茶・茶道を体験したい」と考える外国人が多いのです。

参考:農林水産省 農林水産物輸出入概況(令和5年)

「オーダーメイド・特別な茶道体験」ならモテナス日本!

茶道体験ができる教室は数多く存在しますが、せっかくであればお客様の思い出に残る、特別な体験を提供したいですよね。モテナス日本では外国人のお客様へ向けて、一般の茶道体験教室では体験できない、ワンランク上のプランを用意しています。その一例を紹介しましょう。

1.和楽器の生演奏でオーダーメイド茶道体験

ワンパターンになりがちな茶道体験ですが、モテナス日本であれば体験の内容を、お客様の嗜好や要望に合わせてオーダーメイド可能です。たとえば和楽器によるライブ音楽とのコラボレーションはいかがでしょうか?

琴や三味線・尺八など、和の音楽・楽器がお好きなお客様向けに、プロの和楽器ミュージシャンによる生演奏を楽しみながら茶道体験が可能です。和の音楽に包まれながら、本物の茶道家から茶道のマナーや歴史・文化についてレクチャーを受けられるため、和の演出により一体感を出したいときにもおすすめ。

和楽器の音楽が織りなす空間での茶道体験は、他では味わえない特別な思い出になるでしょう。

2.細部まで豪華にこだわったお殿様・お姫様体験

すでに一般的な茶道を体験されたことがあるお客様向けに、茶道でもてなす「お殿様・お姫様体験」はいかがでしょうか?

着物や茶道具一つ一つ、細部にいたるまで豪華な装飾にこだわり、本物のお殿様やお姫様になりきって茶道を体験できます。伝統的な工芸品を実際に使用しながら、由来や工法についても紹介可能です。さまざまな体験をされてきたVIPや外国人富裕層の方にも、お殿様・お姫様体験はきっと喜んでもらえるでしょう。

3.日本庭園や船の上でオリジナルの演出

茶室を出て、四季折々の風景を眺めながらお茶を楽しむ演出もおすすめです。

モテナス日本では、美しい造りの日本庭園を眺めたり、伝統的な和船で川下りしたりしながらの茶道体験もご用意可能です。一般的な茶道教室では他の体験者と合同になりがちなため、少人数でもゆったりと楽しみたい方や、小さな子ども連れの方にも人気です。

季節によって異なる日本の風景。解放的な屋外で、外の風を感じながら味わう茶道体験は、他では得られないリフレッシュ効果が期待できます。

また、屋外での点前は「野点(のだて)」と呼ばれ、流派によってはお茶室で使われるものとは異なる茶道具や作法が用いられます。すでに茶道を体験したことがある方でも、その違いを楽しんでもらえるでしょう。

4.パーティーやチームビルディングのワークショップ

おもてなしの基礎が詰まっている茶道

茶道体験は多くの場合、ごくわずかな人数でのみ行われます。そのため体験できる人数には限りがあり、パーティーやチームビルディングのレクリエーションなどには不向きと思われがちです。

しかし茶道は「お茶を点ててふるまう」という動作そのものに、精神論や芸術性・宗教感など、日本文化に共通する理念が詰め込まれています。そのためプロの茶道家によるショーとしての点前や、2人1組となってお互いにお茶を点て合うワークショップにすることで、大人数でも茶道を体験可能です。

茶道は「お茶をふるまう亭主と、お茶をいただく客とが対等である」とされるため、日常の垣根を越え、お互いの親睦を深める場にもうってつけです。

外国人のお客様に配慮した体験仕様

外国人が茶道体験に参加する場合、言葉や文化などさまざまな壁があります。モテナス日本であれば、そんな壁を取り払い、海外の方にも最高の茶道体験と思い出を提供可能です。

一流茶道家による外国語での解説

多くの茶道教室では外国人が体験する場合、自分たちが用意した通訳者に同行してもらい、マナーなどの説明を受けます。しかし通訳者を介した茶道体験は時間がかかります。そのうえ、本来伝えたかったニュアンスとは異なる訳され方をしてしまったり、意図がうまく伝わらなかったりしがちなことも。

そんな状況が重なってしまうと、せっかく体験に参加したお客様のストレスにもなりかねません。モテナス日本が提供する茶道体験では、外国語が話せる茶道家を起用可能です。茶道家自身が外国語を使って説明してくれるため、細かなニュアンスもスムーズに伝わり、外国人の方も質問をしやすくなるなどのメリットがあります。

椅子や車椅子も!「正座」にこだわらない体験形式

茶道体験に正座はつきものですが、外国人の中には長時間の正座に不安を覚える方も少なくありません。そんな方に向けて、正座にこだわらない茶道体験はいかがでしょうか?お部屋の和の雰囲気や、茶道の作法は保ちつつ、座りやすい椅子や車椅子で茶道を体験してもらえます。

あまり知られていませんが、椅子とテーブルを用いた茶道は「立礼(りゅうれい)」と呼ばれ、外国人をもてなすために考案された正統な様式です。モテナス日本ではお客様の体調や意向に沿って体験プランをアレンジできるため、正座をしたい方と一緒に体験することもできます。年配の方や小さなお子どもも体験しやすく、ご家族そろっての体験にもおすすめです。

茶道体験を成功させるための基礎知識

続いて、外国人に茶道を体験してもらううえで、知っておきたい基礎的な知識や作法を紹介しましょう。

茶道の始まり

茶道の歴史は長く、平安時代に中国から伝わった文化が起源となっています。

当時お茶は薬と考えられており、遣唐使の持ち帰ったものがごく一部の人にのみ知られていました。

その後、室町時代の中期ごろまでは貴族の間で、高価な工芸品などを鑑賞しながらお茶を飲むスタイルが主流でした。

貴族の間だけで楽しまれ、表面的な交流のみであった茶道を大きく変えたのが、茶聖とも呼ばれる千利休です。

利休は、お茶の世界に禅の教えを取り込んだ僧侶・村田珠光(むらたじゅこう)の弟子にお茶を習いました。

珠光が築いた茶の湯の精神・わび茶を利休が大成させ、今の茶道をかたちづくったとされています。

茶道を楽しむ手順

次に茶道体験を楽しむ手順として、お茶やお菓子をいただくフローと、お茶の点て方を紹介しましょう。厳密には流派によって、それぞれやり方が異なりますが、おおよその流れは次のとおりです。

なお、茶道ではお茶をいただく人を「客」と呼び、お茶をふるまう人を「亭主」と呼びます。

客∶お菓子をいただく

和菓子

お菓子は、お茶をいただく前にお盆やお皿に乗った状態で出されます。お盆に複数のお菓子が乗っている場合、自分より後になる客人に「お先に失礼します」と一声かけたうえで、一つだけ自分の懐紙の上に取りましょう。これは、他の客人への配慮の表れです。

受け取ったお菓子は、懐紙ごと手のひらに乗せ、楊枝で半分または3等分程度に切り分けて食べるのが作法とされています。

客∶お茶をいただく

お茶の飲み方は流派によってさまざまな方法がありますが、ここでは日本でもオーソドックスな方法を説明します。

  1. お茶が運ばれてきたら、お菓子と同じく「お先に失礼します。」と後の客人に挨拶して、右手で茶碗を受け取ります。
  2. 茶碗の正面に口をつけるのを避けるため、茶碗を左手に乗せ、時計回りに2回まわします。
  3. 茶道では、お茶を入れることを「点前(たてまえ)」といいます。亭主からお茶を出されたら「お点前ちょうだいします」とおじぎをして挨拶し、お茶をいただきます。
  4. お茶は一度に飲みきるのではなく、3~4回に分け、味わって飲みましょう。
  5. 飲み終えたら茶碗を反時計回りに2回まわし、右手の親指で飲み口をぬぐいます。時間に余裕があれば、茶碗の造りや絵柄を見て楽しみましょう。

この一連の流れには、茶室の亭主と客とが対等である、お互いに尊重しあう存在であることが示されています。

亭主∶お茶の点て方

抹茶には、実は薄茶(うすちゃ)と濃茶(こいちゃ)の2種類があります。ここでは、一般的な薄茶の点て方について説明しましょう。

  1. 茶碗に、茶匙で2杯程度(約2g)の抹茶を入れます。このとき抹茶にダマがある場合、あらかじめふるいにかけておくか、茶筅の先で軽く潰しておきましょう。
  2. 一度沸かし、60℃〜80℃程度に冷ましたお湯を、茶杓で茶碗に注ぎます。お湯の量は柄杓の大きさにもよりますが、柄杓のおよそ半分程度が目安です。
  3. 始めは茶碗底の抹茶を分散させるようにゆっくり混ぜ、次に茶碗底から茶筅を少し上げて、手首から先を動かすようにして混ぜます。

このとき、お湯が回るような大きな円を描く混ぜ方にならないよう注意しましょう。流派にもよりますが、お茶を点てる際に泡を多く作ると飲み口がまろやかになるため、初めて抹茶を飲む外国人の方にも飲みやすくなります。

茶道で使用する道具

茶道で使用する道具(=茶道具)は流派によって、道具の種類や、色・かたちの決まりなどが異なります。また茶室を飾るための屏風や、茶道具を置くための棚などを含めると、本当に多くの種類があります。ここでは代表的な茶道具の一部を紹介しましょう。

【代表的な茶道具】

茶碗(ちゃわん)お茶を点て、飲むための器。
材料である土の質や焼き方によってさまざまな種類があり、わび茶の価値観では素朴で温かな色合いや、ずっしりとした安定感のあるものが人気。
茶釜(ちゃがま)茶の湯を沸かすための茶道具。季節やシチュエーションによって炉釜と風炉釜、そして釣り茶釜を使い分ける。
茶道具の中でも茶碗と並んで実用性を重視されるが、茶室を演出し、客人の観賞用としても用いられることも。
柄杓(ひしゃく)注ぎ口のない茶釜から、お湯を注ぐために用いられる。
茶道で使われる柄杓のほとんどは竹製だが、豊臣秀吉の時代などには、秀吉が好んだとされる「ひょうたん」を用いたものも流行した。
茶筅(ちゃせん)お茶をかき混ぜるために使用する、泡だて器のような茶道具。基本的には竹製だが、その材料や加工方法は流派によって異なり、細かく分けると100を超える種類がある。
本格的な茶筅は、現在でも専門の茶筅師が一本一本手作業で作っている。
茶杓(ちゃしゃく)抹茶をすくい、茶碗に入れる専用のスプーン。
千利休は、茶杓の素材である竹の節が柄に残るものを好み、茶杓の代表的なかたちとなった。竹以外にも、象牙や水牛の角・亀甲・金銀などでできた豪華な茶杓も存在する。
帛紗(ふくさ)点前の中で道具を拭き清めたり、茶釜のふたを取るときに水滴が垂れないよう使ったりする小さめの布。客の場合、茶入れなどの道具を拝見するときにも使用する。
男女で使う帛紗の色が定められており、男性は紫色・女性は赤や朱色を持つのが一般的。

特別な茶道体験で外国人をもてなそう

外国人に人気のある茶道体験。日本独特の美意識である「わび・さび」やおもてなしを味わえる茶道体験は、日本文化を知ってもらううえで、欠かすことのできない存在です。

そしてせっかく体験してもらうのであれば、ぜひ思い出に残る特別な演出を心がけてみてください。他では味わえない体験を提供することで、外国人富裕層やVIPの方々にもきっと満足してもらえるでしょう。

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