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海外から注目されている日本の「おもてなし」。
しかし、日本人でもおもてなしの意味や語源について、知らないことも多いですよね。
本記事では、おもてなしの意味について徹底解説をし、さらに外国人を日本でおもてなしする時に気を付けたいポイントも紹介します。
・日本の心を育むおもてなしの意味と語源
・おもてなしをする時の3つのコツ
・外国人を実際におもてなしするポイント
・外国人が喜ぶ日本文化体験のおもてなし5選
といった内容を中心にお届けしますよ。
この記事を読めば、おもてなしについて詳しくなり、外国人のおもてなしに役立つ知識が身につくので、日本らしいおもてなしの参考にしてみてくださいね。
おもてなしの意味
おもてなしとは「客を招く際に、心を込めた接遇や歓待で受け入れること」です。
ここでは意味と語源、そして起源である茶道の心得「利休七則」についてご紹介します。
おもてなしの語源「お持て成し」と「表なし」
おもてなしの意味は、「心のこもった待遇」を指し、客人に心をこめて歓待や接待をすることです。
動詞の「もてなす」が丁重になり、「おもてなし」に。そして漢字で書くと「持て成す」となり、「お持て成し」となります。
「持て成す」の意味は「モノを持って成し遂げる」で、この「モノ」は、心と物を表すのです。
なので、モノを持って成し遂げることは「物や心を使い、お客様に対応する際の待遇・姿勢を良いものにする」ということになります。
この語源から、おもてなしの意味には「敬意を持ち接することで相手に満足してもらう」という意味も込められているそうです。
そしておもてなしは「表なし」、すなわち「表と裏がない」とも言われ、相手に対して裏表のない心で接することとも言われます。
これは、誠実に大切な人を心からお迎えするということが軸になっており、おもてなしの心得とされています。
この2つの語源からおもてなしは、「人に敬意を抱き、見返りを求めず相手に満足してもらうために、相手を察して臨機応変に対応すること」とされるのです。
おもてなしの起源 「利休七則」
おもてなしの始まりは茶道といわれ、利休が残したおもてなしの心得「利休七則」があります。
おもてなしの極意と茶道を主催する亭主への鉄則があげられており、おもてなしのこころの源ともいわれています。
おもてなしの心得、千利休の利休七則をご紹介します。
一則 茶は服のよきように点て
「服のよきよう」というのは美味しいと感じるだけではなく、「主客一体」という意味があります。
茶は状況や気持ちを考えて相手にとって飲みやすい量、適度な温度を用意しましょう。
二則 炭は湯の沸くように置き
準備は的確に誠実に行いましょう。
上手な炭の継ぎ方を形式だけ飲み込むのではなく、炭の炊き方1つでも、本質をよく見極めましょう。
三則 夏は涼しく冬暖かに
おもてなしは相手が心地よく感じられることが重要です。
季節感を大切に、自然の中に自分を溶け込ませる工夫をしましょう。
四則 花は野にあるように活け
ものの表現は本質を知って簡潔にすること。
自然をそのまま再現するのではなく、野に咲く花の美しさと自然から与えられた命の尊さを表現しましょう。
五則 刻限は早めに
何事も心にゆとりをもって行い、ゆとりとは時間を尊重することです。
自分がゆったりした気持ちになるだけではなく相手の時間を大切にすることにもなります。
六則 降らずとも雨の用意
どんな時も落ち着いて行動できる心の準備と実際の用意をしておき、適切に場に応じられる自由で素直な心をもちましょう。
七則 相客に心せよ
居合わせる人すべてが、心地よく過ごせるように気を配り、何事をするにも相手のことを考えましょう。
おもてなしとホスピタリティ・サービスの違い
おもてなしとよく混同される「ホスピタリティ」「サービス」の意味ついて紹介します。
ホスピタリティ
ホスピタリティの語源は、ラテン語のhospitālis(客人の保護)からきています。
意味は、他国から来訪した旅人や病人を教会等の施設が保護したことから、「客人を保護や異人を歓待すること」という意味があります。
おもてなしにとてもよく似ているのですが、 ホスピタリティーは「言われれば喜んで応える」ことで、おもてなしは「言われる前に気付く」と考えればいいでしょう。
海外では、医療機関で患者へのホスピタリティーについて問われたり、ある特殊な状況下での対応について利用されることがおおい言葉です。
サービス
サービスの語源はラテン語のservus(奴隷)で、ここから英語のslave(奴隷)servant(召使い)そしてservice(奉仕)という言葉が生まれました。
なので、基本的にサービスとは奉仕になり、相手のために尽くす「奉仕、勤務、接客」という意味があります。
サービスは、主従関係という立場の上下があり、サービスに対しては対価が発生するともいえるでしょう。
おもてなしのコツ3つ
こちらでは実際におもてなしをする時に成功させるための3つのコツをご紹介します。
ゲストをリラックスさせる
ゲストがリラックスしていると、より良い体験をしてもらえます。
やはり緊張していては素敵な経験をお届けする事ができないので、お客様のリラックスできる環境を作ることが大切です。
リラックスできる環境を作るためには、笑顔で出迎える、ゲストの名前を呼ぶ、ゆっくり話をするなどの方法があります。
また、香りや照明の強さにも気を付けて、全身で感じる心地よい空間を作り上げることが大切です。
このように、お客様を中心にしたおもてなしを心がけましょう。
細かい気配りをする
細かい気配りができると、ゲストはより特別な気分になります。
隅々にまで、気が配られているおもてなしに感動してくれるでしょう。
例えば、きちんとした清掃にはじまり、お水を用意するといった「あったらいいな」を用意して叶えて差し上げます。
食事なら、アレルギーや食べられない物があるのかを事前に確認し、当日でも順応できる対応が求められます。
そのためには相手を想像することが肝心ともいえるでしょう。
第一印象にこだわる
第一印象にもこだわることで、ゲストはより良い印象を持ちます。
接客なら笑顔の対応や、きちんとした挨拶、そしてゲストの名前を忘れないことなどがあげられます。
また、見た目にこだわるということも重要です。
例えば食事の盛り付けや、お部屋の装飾などに気を配ることで、ゲストに心地よい雰囲気を提供できます。
このように、おもてなしをする時に大切なこととして、やはり第一印象を大切に考えるということが得られます。
外国人をおもてなしする時の3つのポイント
では、異文化の背景をもつ外国人をおもてなしする時には、どんなポイントを特に注意すればいいのでしょう?
ここでは、外国人をおもてなしする時に大切なコツを3つ紹介します。
言葉への配慮
外国人をおもてなしする際には、言葉への配慮が重要です。
日本語が堪能な外国人ももちろんいらっしゃいますが、ほとんどの外国人は日本語がわかりません。
なので小さな事でも日本語が不自由という理由によって、不快感や居心地の悪さへとつながってしまいます。
たとえば、メニューの英語表記や通訳を配属するといったことから、スタッフの言語対応などが求められます。
また、イラストや漫画など絵での説明も効果的ですし、AIを使った翻訳で解決することもできます。
このように、外国人へのおもてなしに言語はどのように対応できるのか、をあらかじめ検討しておくことは大切です。
文化や習慣の理解
世界には様々な国があり、その国によって文化や習慣に違いがあります。
日本には日本の文化や習慣があるので、その差異に混乱する外国人は後を立ちません。
お寺や銭湯といった日本の伝統的な習慣を大切にしなければならない環境で、外国人を受け入れるのなら、あらかじめ守ってほしいマナーや習慣について事前に説明をするか、イラストなどでわかりやすく伝えることも大切です。
気がつかなかった、知らなかったからという理由で始まるトラブルを、事前に回避して差し上げるのもおもてなしの気配りです。
そして、目上の客人をもてなす時に、相手の国のマナーを知っておくことも重要です。
特に食事のマナーは国によって違うので、もてなす側があらかじめ知っておくことで、相手に合わせた対応をとることができますよ。
このように、相手の国への理解、そしてこちらの国の習慣を説明して差し上げることも、外国人をおもてなしする際にとても重要なポイントといえるでしょう。
おすすめ関連記事:日本のマナーは海外からどう見える?外国人に伝えたい日本の礼儀作法・習慣について
日本文化体験でおもてなし
おもてなしの大切なポイントに、相手によろこんでもらう。ということが挙げられます。
このことを軸に考えると、外国人のおもてなしには、日本文化体験がおすすめできるようです。
日本に滞在するのなら、日本文化体験をぜひ楽しみたいと考える外国人は多くいます。
外国人のお客様をおもてなしする際にも、日本文化体験を組み入れることはとても重要になっていて、実際に自分で体験していただくことで喜びを味わっていただけますよ。
たとえば、茶道や着付けなど気軽に体験できる日本文化体験や、芸者や和楽器をパーティーにご用意する、といった企画はとても盛り上がります。
なかなか気軽に飛び込めない日本の伝統文化でおもてなしすれば、特別感が味わえ満足度のたかい経験になり、忘れられない思い出をお届けできるでしょう。
このように、相手の好奇心を読み取って企画することもおもてなしの大切なポイントともいえるでしょう。
外国人が喜ぶ日本文化体験のおもてなし
外国人をおもてなしする際に、日本文化体験でのおもてなしを企画するのは大変に意味があることになります。
まず、異国で異文化を実際に体験する経験をお届けすることができるのです。
日本文化を体験することで、お互いの距離感がぐっと近くなるのも魅力のポイント。
こちらでは、外国人に人気のおもてなし日本文化体験についてご紹介します。
茶道体験
茶道体験は、国賓レベルの海外からの客人をもてなす際に企画される日本文化体験です。
茶道は深い日本の歴史があり、体験してみたい外国人はとても多いということに加え、日本らしさを存分に味わっていただける、日本文化体験になります。
そして、茶道は本来おもてなしの元になっており、すべてが客人をもてなすためが故の文化です。
茶席の静寂さは客人がリラックスできる環境なので、心地の良い時間をお届けすることができますよ。
また、着物を着て茶道体験をしていただくこともできるので、日本らしい空間で日本の民族衣装を身にまとうという特別な文化体験にもなります。
スケジュールが密のお客様にも、食後に企画しやすいということもポイントで、短い時間にもしっかりと日本文化をあじわっていただけますよ。
このように、茶道体験は日本文化を効率良く味わっていただくことができ、落ち着いた空間で癒される日本のおもてなし文化の起源なのです。
日本食文化体験
ユネスコ無形文化遺産に指定された日本食。
やはり日本を訪れたのなら日本食を味わってみたいと考える外国人は多くいます。
特に、接待や会食といった国際的なビジネスシーンでも重要な役割を担う環境にも、和食でのおもてなしはぴったりです。
日本食の見た目の美しさから、料理人の技術力、そして食材のこだわりはまさにおもてなしの宝庫。
隅々までおもてなしの心が息づいています。
そして、日本酒やジャパニーズウィスキーといった日本のお酒にも注目が集まっています。
日本の作り出す繊細な味に魅了される外国人は多く、食事とともにご用意差し上げればよろこばれますよ。
なので、外国人のおもてなしを考える時に、やはり和食の用意は重要なポイントになります。
おすすめ関連記事:外国人接待におすすめしたい東京のレストラン・居酒屋17選
芸者体験
VIP外国人や富豪層の海外からのお客様から人気なのは、芸者です。
芸者はおもてなしのプロフェッショナル。どんな状況でも機転を効かせた対応をしてくれます。
唄に日本舞踊、お座敷遊びもあり、接待やお食事会では雰囲気をなごませてくれますよ。
そして、芸者は日本文化の正式な継承者で本格的な日本舞踊を鑑賞できる貴重な存在で、和の伝統をしっかり堪能できます。
なにより見た目のインパクトが強く、華やかさもあるのでパーティーの席にもおすすめなんです。
芸者を呼ぶのはお座席だけとは限りません。
モテナス日本では、お誕生日パーティーや祝賀会など臨機応変に対応できますよ。
現在では、柔らかな物腰と品のある仕草が外国人女性から人気を集めています。
おすすめ関連記事:[芸者でおもてなし]外国人が大喜び!イベントとしてお座敷遊びとパフォーマンス
武道体験
日本政府が掲げる「武道ツーリズム」にみるように、現在日本で武道をしてみたい外国人が後を絶ちません。
空手、剣道、柔道、合気道、相撲、弓道など日本には伝統的な武道が多くあります。
どれも日本の思想がしっかり伝承されているので、体験することで日本をより理解していただけますよ。
そんな武道を使った日本流のおもてなしは、武道をそのまま体験していただくことから鑑賞まで幅広い可能性が秘められています。
武道体験は、外国人研修やチームビルディングとしても人気が高く、海外からの需要が今後もっと期待されていくジャンルになるでしょう。
参考サイト;武道ツーリズム
日本文化×エンターテイメント
日本文化を軸にしたエンターテイメントの企画は、パーティーや祝賀会にぴったりなおもてなし方法です。
日本文化がベースになっているので、和心があり特別感があふれる企画になります。
代表的なものとして、忍者のパフォーマンスエンターテイメントや、書道パフォーマンス。
能や狂言を軸にした舞台も人気が上がっています。
普段なかなか見ることができない日本の伝統的な舞台を、外国人が親しみやすいようにエンターテイメントとしてご提案いたします。
より詳しい関連記事はこちらになります。興味のある人はぜひご一読ください;外国人に人気の日本文化体験!おすすめの体験型観光&VIP接待12選
まとめ
おもてなしの意味は、「人に敬意を抱き、見返りを求めず相手に満足してもらうために、相手を察して臨機応変に対応すること」。
状況を常に察し、心をこめた対応をしていくことが考えられます。
日本のおもてなしは、他の国にはない日本独自の文化です。
おもてなしの意味をしっかり身につけ、より快適な時間を過ごしていただきましょう!
私たちは日本独自のおもてなし文化を世界の人々に広めるために日夜努力しています。外国人ゲストの接待・おもてなしに関するご相談もお気軽にお問い合わせください。