世界に誇れる日本のマナー 外国人は日本の礼儀をどう見ている?

Mayumi Folio
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礼儀とは、人を大切に思い敬意を払う心と、常に相手を気遣う思いやりの心。

そのために自分自身を慎む謙虚な心。

 

礼儀のこころを形として表現する方法が、形式化され礼儀作法になりました。

礼儀の形やマナーは国それぞれと言われています。

 

その中でも特に礼儀正しい国民性といわれる、日本。

では日本の礼儀作法、一体どんな部分が世界から注目をあびているのでしょう?

 

ここでは、

 

• 日本の礼儀作法の歴史とは?

• 日本の礼儀作法やマナーのどんな部分が海外から注目をあびているの?

• 外国人が困ってしまう礼儀作法とは。

 

礼儀作法の歴史をひもとき、世界から注目をあつめる日本人の礼儀、そして日本のマナーについて考えていきたいと思います。

 

 

日本人は礼儀正しい? マナーがよい?

日本独自のマナーと礼儀

日本人はよくお辞儀をしたり、手を合わせてお願い事をしたりします。

その控えめな動作や姿勢はとても礼儀正しく見えるようです。

 

そして日本人はすぐに謝ります。

謝罪会見などでは、政治家や企業幹部がお辞儀して謝っている姿勢がよく見受けられます。

 

ただ、そのような姿勢はほとんど海外では見受けられませんし、外国人からすると一体誰に謝っているのか不思議な感じにうつります。

 

欧米では特に、謝ったら負け。

という、社会的な風潮があり滅多なことでは簡単に謝りません。

 

反対に日本では、謝罪や感謝の気持ちを態度できちんと表すことが、社会に対してのけじめを示す礼儀として重要視されています。

 

このような謙虚な姿勢や態度が日本人は礼儀正しいと思われているようです。

 

日本人が礼儀正しく見える理由 - 日ごろのまじめな姿勢

また日本人は外国人からすると非常に礼儀正しく映ります。

電車に乗る際に列になって並ぶ姿勢や割り込みをしないことは日本人にとっては当たり前のマナーとなっています。

 

電車の中ではとっても静かで、よほどのことがなければ大騒ぎしている人はほとんど見かけません。

 

とりわけ、ホテルや旅館やレストランやデパート等でのおもてなし接客業においては、どんな方々に対しても大変丁寧に接していただけるので、自国にない礼儀正しさとして感じられます。

 

例えば、どんなレベルのホテルでのチェックイン時のお礼や部屋の案内時の挨拶や、ほとんどのレストランでの接客姿勢など、一挙手一投足においてお客様を大変良くもてなしてくれていると受け止められます。

 

しかもそれらは日本人がこれまで歴史的に培ってきた自然な行動から出る当たり前のことで、日ごろのまじめな姿勢を見つめて、なおさら日本人は礼儀正しく見えるようです。

 

それでは、日本人は何故そのような振る舞いをするようになったのか、ご説明いたします。

 

日本の礼儀とは 礼儀作法 歴史 文化について。

礼儀作法とは?

礼儀とは、人々が社会生活を円滑に進ませるためのルールを守った行動のことを指します。

 

・初対面の人には敬語を使う

・挨拶は目を見てきちんとする

・親切にされたらお礼をつたえる

など、

 

子供の頃から教えられている他者に対して常識のある行動を指します。

そして礼儀には行動だけではなく相手への気持ちに重点がおかれています。

 

人を大切に思い敬意を払う心と、常に相手を気遣う思いやりの心。

そのための自分自身を慎む謙虚な心。

 

このような礼儀の心を、表現する方法が形式化され礼儀作法になりました。

作法とは、定められた立ち振る舞いを指し、礼儀作法は心の形を行動や振る舞いによって表す事を指します。

 

礼儀作法は一般的に人に対して行われる行為とおもわれますが、本来自分と関わるすべての事柄が対象になります。

自分が外の世界と関わる時の敬意や愛情そのまごころが、時や場所、場合によって表現された作法といえるでしょう。

 

それは人以外にも、神仏や道具、水や空気,そしてその場やその時に対しても礼儀を行います。

 

神社の参道の中央を歩くのではなく、遠慮の気持ちから脇をあるくことは神道の礼儀作法になりますし、

漆塗りの器を引き摺って移動させないことは、道具に対しての敬意や心遣いです。

 

夏の暑い日、夕方の打ち水は街の空気を涼めるための配慮ですし、おしぼりやお冷やなどは人の感じる温度感への配慮からうまれたサービスです。

喪中の方に華やかなことやお祝いの場を誘わないなど、相手の置かれている状況に対しての礼儀もあります。

 

複雑そうな礼儀作法ですが、根本にはまごころがあるので自分が常日頃から他者を思う時、自然とそのきっかけを見つけることができます。

参考関連記事:驚きが隠せない!?外国人から見た日本特有の生活文化

 

礼儀作法の歴史

日本で一番最初に文書で礼儀作法についてかかれたのは、聖徳太子の十七条の憲法、といわれています。

十七条の憲法の中には、当時の貴族階級に向けての道徳や心がけについて書かれています。

 

そしてそれをもとに朝廷や武家、貴族の間で歳時や儀式のなかで礼儀作法としての形がうまれました。

その後、武家社会の殿中礼儀で、模範とされていた弓の名手小笠原家の小笠和流礼法があらわれます。

 

小笠原流の礼法は鎌倉幕府からの信頼をうけ武家社会のマニュアルになりました。

室町時代になると小笠原流と伊勢流、今川流を主として様々な流派の礼法が生まれます。

 

その中でも庶民にまで幅広く行われたのが小笠和流といわれています。

江戸時代にはいると、江戸幕府が将軍家以外、小笠和流を使っては行けない、”お止め流”の令を出します。

 

しかし水島ト也が江戸で小笠原礼法をもとに、庶民に必要なオリジナリティを加えた礼儀作法を広めました。

その結果、礼儀作法は一般庶民にも広がりました。

 

続くように近代化を進めたい明治政府が、学校教育を通し日本全国民に向けて礼儀作法の指導を始めます。

もちろん各家庭においての礼儀作法は家庭で子供たちに親から子供へとつたわっていきます。

 

これが、現代の私たちが身につけている日本の基本のマナーや礼儀作法につながります。

小笠原流礼法 公式サイト:

 

文化 受け継がれていくもの

ご自身で日本のマナーや習慣について英語で説明されたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。

しきたりを英語で説明 日本の習慣やマナーをきちんと伝えよう

 

このように身分や時代を超えて、礼儀の精神は受け継がれてきました。

これらは礼儀を重んじる事に共感した私たちのご先祖様が、大切な事だから、と子孫へとつなげた賜物です。

 

子孫である現在のわたしたちは礼儀の教えを家族や社会、学校から受け取ります。

そして、大人になると日本社会の中でますます洗練された礼儀作法やマナーを身につけていきます。

 

ビジネスマナーを始め、ご近所づきあいまで、日本人社会における礼儀やマナーは日常の中にたくさん見受けられます。

さらに、冠婚葬祭や歳時、日常の中の礼の精神など、様々な日本特有の礼儀作法の形を人生の折に触れて学びます。

 

このようにして日本人みんなの心身に付いた礼儀の精神。

それは日本全体のホスピタリティとなり、他者にたいして思いやりを含んだおもてなしとなって、より質の高いサービスを提供できる国へと成長します。

 

このように、日本の礼儀のこころとおもてなしは深いつながりがあります。

日本の礼儀作法や高いホスピタリティは深い歴史と民族性が強く影響しているのです。

 

いにしえの人々が折に触れて守ってきた日本の礼儀。

今度は私たちが未来と世界につないでいきたいものですね。

 

外国人からみた日本人の礼儀作法、マナー

日本のマナー、礼儀の良い点 

日本人同士でのコミュニケーションを円滑にきもちよくすすめる日本社会の様々なマナーと礼儀作法。

時としてこれはお互いが常識として知っているから成り立ちます。

 

挨拶やお礼言葉など、世界共通のまごころの気持ちの表現はありますが、細部では国によって違いがあります。

日本社会をよく知らない外国人の方に、日本のマナーや礼儀作法の常識が相手に届かないと嘆くことは本末転倒です。

 

それでは相手を思いやる礼の精神、まごころの精神から大きく外れてしまいます。

では、外国人の方とお会いする時は、一体どのような心がけで接すればいいのでしょうか?

 

外国人からみて日本の素晴らしいマナーと言われていることの一部をみてみましょう。

 

例えば

• どんな時でも列にきちんと並んでいる。

• お礼や謝罪はすぐに伝える。

• 次の人が気持ちよく使えるように使ったら元に戻す。

• 公共の場では他者の時間を尊重して、お互いに静かにする。

• ゴミをきちんと持ち帰えっている。

• 靴はきちんとそろえる。

• 素直に謝る。

• 贈り物をいただいたら感謝をつたえ、お返しを送る。

• TPOにあわせた服装と態度をこころがける。

 

などが思い浮かぶのではないでしょうか?

 

こうしたあたりまえのマナーを守り合うことで、お互いのちいさなわだかまりが優しくほぐされます。

そんな姿はやはりどこの国の方が観ても心地よい処方のようです。

 

日本の伝統文化 道 のつく礼儀

日常生活では挨拶やお辞儀、食事のしかたや贈り物の方法。

そして冠婚葬祭、歳時や年中行事など。

 

日本で暮らしていく上で身につけるべきマナーや礼儀はたくさんあります。

そのなかでも、“道”がつく日本の文化の中には、マナーや作法が凝縮されています。

 

茶道や武道にみられる礼儀作法は、特に相手にたいしての心のあり方を作法として伝統的に継承されている物が多く、作法をとおして哲学を体感して行きます。

 

その複雑な工程は、“身につけたい“という意思のもとに時間と環境をととのえて学習しなければならず、なかなか安易には習得できません。

 

日本の礼儀を理解する上で、これらの「道」のつく日本の伝統文化をしることは、とても深い関係があるので外国人からも注目があつまっています。

 

短期滞在の訪日外国人の方も日本文化体験によって、実際に日本の「道」がつくことを体験することは、日本の礼のこころにふれることでもあります。

 

茶道体験、武道体験をはじめとした日本文化体験は訪日外国人に大変人気があります。

 

じっくり習い事として身につけるのは難しくても、実際に体験することによって日本の礼の心を感じたいと考える外国人の人は多く日本文化体験の魅力はつきません。

 

おすすめ関連記事:海外からみた日本|外国人が好む日本の文化体験事例10選

 

グラフィックデザインでのマナーの伝達

日本では日常の中にだれでも日本のマナーや礼儀作法を学ぶチャンスがかくれています。

 

日本では様々な場所に注意事項や必要なマナーについて、とてもわかりやすいイラストで表記されていますよね。

 

箸の持ち方、使い方についての小さなイラストのついた割り箸の袋なんかもあります。

 

大衆浴場での入浴の仕方や、公共交通機関の中でのルールの守り方など、日本語がわからなくても理解できるような心遣いが至る所にかくれています。

 

絵をみれば一目で簡単に滞在中の外国人でも日本社会の中のルールを知ることができます。

 

こういったイラストつきの説明や表示は、もちろん外国でも見かけますが、日本は圧倒的に数が多いです。

 

グラフィックデザインの強い国でもある日本。

それは観る人に対して察するおもいやりの心の高さからくるのかもしれません。

 

そんな表記をみて、実際の日本人の行動知り、日本に訪れた外国人の方も日本でのマナーを学びます。

 

このようなことから、そして日本人のマナーはすごい!と帰国されてからお土産話に花が咲くのでしょう。

 

読み取る側への配慮によって、おたがいがより気持ちよく過ごせるように作られたマナーの伝達方法。

礼儀の心から生まれた迷わない心配りです。

 

参考サイト JTマナーグラフィックギャラリー :

 

学んでみたい点 具体的に取り入れてみたい点

「素晴らしいサービスを受けられる国。」ということは、

サービスを提供する側にすれば「常に全社員が均一にマナーや礼儀を提供している。」ということです。

 

なので、それぞれの企業ではお客様に対して、サービスのマニュアルが存在します。

 

事細かにマニュアル内容を統一する事で、お客様に対してきめ細かいサービスを必ず提供できるようになります。

 

もちろんマニュアルに頼りすぎた対応だけでは、礼の精神は伝わりません。

それぞれの心に“まごころ“が必要になります。

 

マニュアルにはもちろん一長一短があります。

 

しかし、こうした社全体の思想をあらわすようなマナーの軸が、末端にまで行き渡っていれば、徹底したサービスをお客様にお届けする事ができます。

 

こうした日本のホスピタリティを学ぶために、海外から日本へ留学する方もおおく、プロの目線からしても日本の礼儀やホスピタリティへの感度の高さを伺うことができます。

 

社員全員でのチームビルディングや企業主がみずから学ぶ日本のホスピタリティ体験。

おすすめ関連記事:海外の経営者も学ぶ日本のホスピタリティ体験事例3選

 

外国人からみて解りづらい点

外国人の方が日本のマナーの中で一番難しいと感じること。

それは日本のマナーや礼儀の基本である、「他者の気持ちを察すること」だといいます。

 

“ああ、ほんとはこんなことを言いたいのだろうなぁ”

“多分、こうして欲しいのかなあ?”

 

と、つねに会話や行動、そして相手の状況の中から相手の気持ちを察することが日本で生活するには大切なスキルになります。

 

この察するという行為が外国の方にはなかなかな難しい問題です。

 

そして、日本語の持つ独特な文法構造も影響します。

 

私たちの話す日本語は、会話の内容によっては主語を毎回いわないでも相手に伝わるし、話しながら最後に言いたい事を述べればいいので、自然にお互いを察しながらコミュニケーションをとっています。

 

しかし、英語をはじめとするほとんどの外国語はそういった曖昧な文章でのコミュニケーションは不可能です。

 

どんな文章にも必ず主語が必要ですし、文章の主題ははじめに登場します。

 

なので、話しながら相手が「きっと汲み取ってくれるだろうな。というこちらの思いを察していただけなかった場合、トラブルになりかねません。

 

案外、このような言語によってのお互いの礼儀やマナーが伝わっていないトラブルは起きやすく、注意したい点でもあります。

 

大切なことは真心を込めてきちんと直接お伝えした方がお互いに気持ちがいいですよね。

 

関連記事:【日本の習慣を英語で説明】 しきたりやマナーの伝え方

 

まとめ

礼のこころが日常に浸透し、義をもって行動する。

このような礼義の精神が日本にはあります。

 

古来から現在まで続く礼儀の流れ。

それはどんな時代においても、礼を尽くす事はとても大切なことだと考えるに行き着いたからでしょう。

 

礼義の心。

 

それは時を超えて現代のわたしたちにまで届きました。

同じく、国境をこえて日本の礼義がすばらしいと、今世界が注目しています。

 

いにしえの人々が現在の私たちまでつたえてくれたように、

今度は私たちが世界の人々につたえてゆく番。

 

日本から世界に、礼義の和が広がっていくといいですよね。

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