2024年3月 月別アーカイブ 141件
相撲の歴史は神話時代から?1500年以上の歴史を簡単に解説!
2024年03月15日
相撲といえば、日本の誇るべき国技。
とはいえ、日本人であっても相撲の歴史を知っている人は少ないですよね。
実は相撲は「日本書紀」や「古事記」といった神話にも登場し、その歴史は約1500年以上とも言われているのです。
今回は日本の国技【相撲】の歴史を徹底深堀りしていきます。
日本の伝統文化について知識を増やしておくことで、外国人の方との接待でも一味違った会話を楽しめるようになりますよ。
相撲の起源とは
まずは相撲がどのように誕生していったのか、その起源をみていきましょう。
実は、相撲がいつ起こったのかという詳しい時期についてはわかっていないのですが、6世紀はじめの古墳から男子力士像の埴輪が出土しています。
この男子力士像の埴輪は、上半身が裸の男性で腰にふんどしのような布を巻き、中腰ぎみで両手を前に突き出したかたちなのだそう。
つまり、今日でも私たちが思い浮かべる相撲の構えは、この頃から存在したのかもしれません。
このことから、古墳時代にはすでに相撲の原型とされるものがあったと考えられています。
それでは、どのような道のりで相撲が形成されていったのかをみていきましょう。
「力比べ」が相撲へと進化
相撲は、力比べが起源とされています。
もともと「相撲」という単語は「すまふ」という語からきているとされています。
「すまふ」とは「あらそう」「あらがう」といった意味で、格闘、すなわち力比べを指した語だったそう。
この相撲に似た力比べは、古来から日本各地で行われていました。
ただし古来の力比べはキックやパンチなども繰り出されるような、いわゆる「取っ組み合い」のような形だったと言われています。
それが次第に、力比べをする前に四股をふみ「地の邪気を祓って清める」など相撲の原型ができあがっていきます。
祭りの儀式として相撲が受け継がれる
相撲は数100年ほど、祭りの儀式として受け継がれていたと考えられています。
とくに相撲は、農耕儀礼として豊作を祈ったり収穫を占うために行われていました。
「日本書紀」や「古事記」といった書物に、神話として相撲の原型である闘いが登場するのもこの頃。
つまり相撲は、この神話の時代から現在にいたるまで継承されてきたということです。
さらに平安時代になると、朝廷の年中行事として「相撲節会(すまいのせちえ)」と呼ばれる相撲会が行われるようになります。
「相撲節会(すまいのせちえ)」は、7月7日に豊作の祈願や感謝をこめて行われていました。
それから鎌倉時代に入るまでは、相撲は農耕儀礼、そして宮廷行事として受け継がれていきます。
武士文化の中で愛された相撲
鎌倉時代に入ると武士が中心の時代となり、相撲は武士の訓練として行われるようになりました。
その中で、相撲見物を楽しむ武士や武将も増えていきます。
たとえば鎌倉幕府をつくったことで有名な源頼朝も相撲を好んで見物したそうですし、鶴岡八幡宮には、多くの武士たちが相撲を見物した記録も残っています。
現代でいうスポーツ観戦のような感覚で、戦国武将や武士たちも相撲の闘いを観戦していたのかもしれませんね。
そして安土桃山時代には織田信長も相撲見物を好んだとされ、安土城に1000人以上もの力士を集めて相撲を取らせた記録も。
強い力士へは、褒美を与えたり家臣として召し抱えたこともあったようで、相撲を深く愛好していたことが分かりますね。
この織田信長が催した相撲大会では、進行や勝敗を決める役目として初めて「行司」が出現します。
現代の相撲にも欠かせない行司の存在は、安土桃山時代から400年以上も変わらずに受け継がれているのです。
江戸時代|相撲の人気が急速に高まる
江戸時代になるとそれまで武士の娯楽だった相撲が、大衆にも浸透します。
歌舞伎に負けず劣らずの人気があり、その勢いの中で現代の相撲へと繋がるさまざまな変化も起こりました。
それでは江戸時代の相撲の変遷を、もう少し詳しくみていきましょう。
力士を職業とする人が現れ始める
江戸時代になると「歓進相撲(かんじんすもう)」という、お寺の修繕費や寄付を集める目的で行われる相撲が盛んになります。
それまでも観進相撲は行われていましたが、大衆からの人気が高まったことで興行的な観進相撲が行われるようになり、とうとう力士を職業とする人々も出現。
当時は第11代将軍の家斉(いえなり)、第12代将軍の家慶(いえよし)といった人物たちも相撲見物をするなど、庶民から将軍に至るまで、身分に関係なく大勢の人々が娯楽として相撲見物を楽しんでたようです。
そして相撲の人気が高まったことで力士の競争率も高まり、伝説に残る力士たちも誕生することとなります。
3大強豪力士の誕生
江戸時代には、3大強豪力士と呼ばれる絶対的王者たちがいました。
- 谷風梶之助(たにかぜかじのすけ)
…推定身長が189cm、体重162kgとされる日本人離れした体格で、持ち前のパワーを使い63連勝もの連戦連勝を飾った記録も。 - 小野川喜三郎(おのがわきさぶろう)
…体が小さく、推定身長176cm、体重116kgほどだが、スピード感があり技巧派な強豪力士だったとされる。 - 雷電為右衛門(らいでんためえもん)
…推定身長197cm、体重169kgと言われており、大関の栄位を16年以上も保持していた。怪力だったとされており、相手力士の安全のために禁じられた手もあったそう。
さらに3大強豪力士だけでなく他の力士たちも強さを極めていた時代で、それを表すエビソードとして黒船来航時に披露された相撲も有名。
江戸時代の末期ごろの1853年、黒船が浦賀へ来航した際に力士たちが相撲稽古を披露したり米俵を運んで見せたりといった見世物を行った記録が残っていますが、中には一気に8俵を運んだ力士もおりアメリカ兵を驚かせたのだそう。
米俵は1俵で約80kgと言われているので、約600kg以上のお米を1人で運んでしまったと考えると驚きですよね。
江戸時代にルールが確立していく
江戸時代は相撲のルールが確立していった時代でもあり、現代にも受け継がれてます。
たとえば土俵を円のかたちに定めたり、勝負のきまり手(勝ちが確定する技のこと)が定められたのは江戸時代のこと。
さらに相撲に詳しくない人でも耳にしたことのある、相撲の最高位「横綱」が確立したのも江戸時代でした。
また今日でも見られる力士の髷、日常生活における着物の着用も江戸時代から変わらない姿。
つまり現代の相撲は江戸時代に確立され、約150年以上が経った令和時代まで大切に守られ受け継がれてきたのです。
とはいえ、さまざまな時代の波に揉まれながらも相撲を守り受け継ぐことは、簡単ではありませんでした。
とくに江戸時代が終わった明治時代の初期ごろは、相撲にとって大きな危機に直面した時期だったと言えます。
明治時代~昭和時代|衰退の危機と地位の確立
明治維新によって西洋の文化が入ってくると、世の中が目まぐるしい速さで変わっていきます。
その時代の影響でさまざまな日本の伝統文化が衰退の危機に直面しますが、相撲も例外ではなく「古いもの」という風潮が広まりました。
そんなとき、相撲の存続に力を貸したのが明治維新の中心にいた西郷隆盛たち。
西郷隆盛をはじめ黒田清隆といった人物からの援助の結果、力士の断髪令の免除や女性の相撲見物の許可などが下り、無事に存在を保つことに成功するのです。
ただしそこから江戸時代のような盛り上がりが復活するわけではなく、15年以上は人気の低迷が続きました。
人気が回復するキッカケとなったのは、明治17年(1884年)に明治天皇が見物した天覧相撲。
このときの相撲は大熱戦となり、それが評判を呼んだことで相撲の人気が回復していきます。
初代国技館が建設される
明治天皇の天覧相撲から約25年が経った明治42年(1909年)、相撲常設館として初代の国技館が建設されました。
それまでの相撲は神社の境内などで行われていたため、相撲専用の建物はこの時に初めて建てられたことに。
初代の国技館は一度に約1万3千人もの観客を収容することができ、多くの人々が相撲見物を楽しみましたが、建設から約8年後の大正6年(1917年)火災により全焼してしまいます。
そのあと大正9年(1920年)に再建されますが、今度は大正12年(1923年)の関東大震災によって焼失するなど、災害に見舞われました。
そんな中、国技館や相撲興行の継承に欠かせない団体が設立されることとなります。
大日本相撲協会の設立
大正14年(1925年)に「大日本相撲協会」が設立されました。
この団体は「日本相撲協会」として現在も活動が受け継がれており、力士の育成や巡業の開催など、相撲の継承と発展を行っています。
また大日本相撲協会は、昭和時代に入るとそれまでの相撲の土俵やルールの改革にも力を入れました。
土俵・ルールの改革
江戸時代から継承されていた相撲のルールですが、昭和時代になると土俵の形式やルールにさまざまな改革が行われました。
- 昭和2年:仕切時間の設定
…ラジオ放送の時間内に試合を終わらせるための時間改定 - 昭和6年:土俵の改革
…観客に相撲をより長く楽しんでもらうため、土俵の大きさを広げた - 昭和27年:四本柱の撤廃と吊り屋根・四色の房の採用
…観客から土俵が見えやすいよう柱を撤廃し、天井からの吊屋根と四色の房へ改革
▼今も国技館に残る「吊り屋根と四色の房」
ラジオ放送など、時代の変化を上手く利用しながら観客がより見物しやすいものへと改革されていった昭和時代の相撲。
柔軟に変化をしながらも伝統は残し継承してきたからこそ、相撲は国技として今日も人々から愛されているのでしょう。
これからの相撲とは
もともとは力比べや農耕儀礼として起こった相撲ですが、日本の国技と呼ばれるまでに成長し現代まで受け継がれてきました。
では、これからの相撲はどのように成長し継承されていくのでしょうか。
現代における相撲の立ち位置を受け、今後の相撲界の成長を予想してみましょう。
女性や海外VIPもハマる現代相撲
かつては武士や武将といった「男性が見物するもの」とされていましたが、現代では相撲ファンに女性や海外VIPも多く見られるようになりました。
とくに女性ファンの中には「スー女」と呼ばれ、力士をアイドルのように「推し活」する女性もおり、まさに現代的な相撲見物の仕方と言えるでしょう。
これは相撲界がテレビなどのエンタメ媒体への出演、SNSの活用なども積極的に行い、時代に対応してファン層を拡大しているからと言えるでしょう。
さらに海外の大統領を国技館の相撲観戦に招待したり、過去にはホワイトハウスで相撲を行うなど、海外でも積極的に披露をしてきました。
その結果、海外VIP層にもファンを構築し国技としての相撲の位置づけを確立。
日本人だけでなく、海外の人々にも「相撲は日本の国技」という印象を植えつけつつあります。
外国人力士も相撲界を盛り上げる一員に
近年では、外国人力士の存在も目立つ相撲界。
たとえば朝青龍や白鵬といったモンゴル出身の力士が横綱となったり、ブルガリア出身の琴欧洲が大関へと昇進したりと日本人力士に負けない勢いを見せています。
海外出身の力士が活躍しているということは、それだけ相撲が海外の人にも魅力的に映っているということであり、日本の相撲界側も柔軟に海外出身の人々を受け入れている証拠でもありますね。
ただし相撲は、どれだけ外国人力士が増えてもその風習や精神を江戸時代から変えていないことも人々から愛される理由です。
相撲は「勝ってもガッポーズをしてはいけない」という武道に通ずる精神や、日常生活における髷(まげ)や着物の着用など、江戸時代から変わらない伝統のスタイルを守っています。
そういった精神や伝統は海外の人にとって新鮮であり、魅力的なもの。
これからも先人たちがそうしてきたように、時代の波には柔軟に対応しながらも、相撲の精神や伝統は守りながら継承していきたいですね。
まとめ
神話の時代から、約1500年以上もの歴史をもつ相撲。
かつては宮廷や武士の間で受け継がれてきたものが、現代では性別や国籍も問わず、誰でも観戦できる存在になりました。
これは江戸時代からの伝統や精神を大切に守りながらも、積極的なSNS活用やエンタメ媒体への出演といった時代の流れにも順応してきたからこそ、現代まで発展しながら継承することができたのです。
私たちも相撲の歴史を知り、その奥深さや魅力を知ることで「これからの相撲」を守り続けていきましょう。
【参考サイト】
「日本相撲協会公式サイト」
「大相撲の起源と武士/ホームメイト – 刀剣ワールド」
「「国技・相撲」 – 国立国会図書館」
【参考書籍】
「相撲の歴史」(平成6年6月30日出版、新田一郎・著)
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
旅行サービス手配業の登録が完了いたしました!
2024年03月14日弊社は、「モテナス日本」のサービス展開を一層強化するため、「旅行サービス手配業」としての正式な登録を完了したことをお知らせいたします。
多国籍の観光客からの様々なご相談に応じるべく、幅広いニーズに対応できるサービスの提供に向けて準備を進めております。
自由に旅行を楽しむための情報交換の利便性を追求する一方で、より専門的かつ充実した体験を求めるお客様に対しては、オーダーメイドでカスタマイズ可能な旅行プランの提供を行っております。
更なる発展のため、協力いただけるパートナー施設の募集を行っております。
ご関心をお持ちの施設の皆様には、以下のお問い合わせフォームよりご連絡いただけますと幸いです。共に価値ある旅行体験を提供するための協力を心よりお待ちしております。
https://www.motenas-japan.jp/contact/
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
柔道の歴史|戦時中や戦後の柔道とは?世界へと広まった理由は?
2024年03月05日
みなさんの中には、学校の授業で「柔道」を学んだ方も多いことと思います。
ですが、柔道の歴史までは知らないですよね。
実は柔道の歴史は古墳時代まで遡ることができるほど長く、紆余曲折ありながら現代まで受け継がれてきているのです。
今回は、世界中で愛されている日本の伝統武道「柔道」の歴史を深堀りしていきますよ。
柔道の起源・源流
まず、柔道がどのように生まれたのかを見ていきましょう。
柔道とは
柔道とは、武士がおこなっていた「柔術」から生まれた武道です。
武士は戦場で戦うことも仕事ですから、体を鍛えなくてはいけません。
そして体を鍛えることに加えて、接近戦を想定した「組み討ち」なども稽古されていました。
組み討ちとは素手をつかって相手と戦う方法で、今の柔道につながる「投げ技」や「締め技」といった技も存在しました。
さらに精神の修養も目的としており、その精神は柔道にも「精力善用(せいりょくぜんよう)」と「自他共栄(じたきょうえい)」として受け継がれています。
- 精力善用(せいりょくぜんよう)
…「何事をするにも、その目的を達するために精神の力と身体の力とを最も有効に働かす、ということ」(引用元:精力善用|講道館) - 自他共栄(じたきょうえい)
…「相互に融和協調して、共に生き栄えること」(引用元:自他共栄|講道館)
上記の理念は、後に解説する柔道の創始者「嘉納治五郎」により提唱されたものですが、武士が行なっていた柔術の影響も色濃く受けています。
武士による「武芸」が盛んに
柔道は柔術から生まれた武道だと先述しましたが、この柔術のもとになったのが「武芸」。
武芸とは、武士が戦場で相手と戦うために身につけた技とされ、柔道のもととなった「柔術」や弓矢をつかった「弓術」、鉄砲をつかった「砲術」なども含めた総称のことです。
実は武芸がいつ頃生まれたのか、というハッキリした記録は見つかっていませんが、古墳時代にあたる5世紀末ごろには弓矢をつかった武芸「弓術」があったとされる出土物が見つかっています。
そこから平安時代や戦国時代を経て武士の文化が盛んになり、武芸の1つとして柔術も発展していくこととなります。
江戸時代には柔術に流派が誕生
江戸時代になると、武芸の中の「柔術」にさまざまな流派が誕生しました。
この流派が、それぞれの師から弟子へと継承され修行者も増えていきます。
江戸時代では柔術は武士のたしなみとされていたほど、武士の中では広く浸透していたようですよ。
また武士以外の町民や農民でも柔術を学ぶ人がおり、当時は勢いのある武術だったことがわかります。
しかし、そんな柔術も時代の移り変わりとともに陰りが見えることとなるのです。
明治時代|「柔術」から「柔道」へ
明治時代に入ると、西洋文化が多く取り入れられるようになります。
その影響もあり、江戸時代まであった柔術の勢いは弱まっていきました。
そんな時、柔術に新たな風を吹き込んだのが「嘉納治五郎」という人物。
熱心な柔術の修行者であった嘉納治五郎は、柔術のさまざまな流派の長所を組み合わせた「柔道」を確立させたのです。
【講道館の設立】門下生9人からスタート
明治15年(1882年)嘉納治五郎が23歳のときに、柔道の修行場として「講道館」が設立されました。
この時の門下生は、なんとたった9人だったそう。
現在は世界の200以上の国や地域が国際柔道連盟に加盟(2024年2月現在)していますが、講道館の設立当初は、国を超えて海外にまで普及するとは想像しがたかったかもしれませんね。
嘉納治五郎が設立した講道館は、現在も柔道の総本山として多くの修行者を抱えており、海外からの修行者も門を叩くような柔道の聖地ともいえる場所になっています。
女性の柔道修行者も増え始める
それまでは男性の修行者のみであった柔道に、女性修行者も増え始めるのは明治時代の中頃。
当時の修行者には教師をしている女性も多く「教育指導のためには教養や体力だけでなく、自身の精神的な修行も必要」と考えられ、すでにこの頃から柔道の精神が注目されていたようでした。
さらに大正時代には、護身法も含めた初の女子柔道講習会も開催するなど、さらに女性の柔道修行者も増えていくこととなります。
嘉納治五郎がIOC委員に就任
明治42年(1909年)、嘉納治五郎は東洋初のIOC委員に就任します。
嘉納治五郎は柔道に「技のみではなく精神も磨く」といった想いを込めていましたが、このようなスポーツによる教育改革に熱心な姿が、当時のIOC会長の心を打っての選出だったそうです。
そして就任から約30年、初めての日本でのオリンピック開催を決める偉業も成し遂げました。
当時のオリンピックはほとんどの参加者がヨーロッパやアメリカからでしたが、IOCは「オリンピックを世界的なものにしたい」という思いがありました。
しかし当時は飛行機などが発達していなかったため、渡航距離が遠い国の参加はなかなか叶わなかったのです。
日本とヨーロッパ間の渡航も、船やシベリア鉄道で半月以上もかかっていたというのですから、参加に消極的になる国が多いのも無理はありません。
嘉納治五郎はこの事実を逆手に取り、東京へのオリンピック招致に取り組みました。
当時、日本人選手はオリンピックへの参加を始めていたため「そのような遠距離にもかかわらず、日本からは1912年以来毎回多くの選手が参加している、従って欧米の選手がそのような日本に集まることなど、日本選手団の苦労からすれば大した事はない、むしろそうすることでオリンピックが欧米のものから世界的な文化になる」(引用元:JOC – オリンピズム | オリンピックムーブメントと嘉納治五郎)という主張をしたのです。
その結果、昭和15年(1940年)に東京オリンピックの開催が決定。
残念ながらこの東京オリンピックは、同じ頃に起こった日中戦争の影響により実現には至りませんでしたが、嘉納治五郎がオリンピック招致へ向け、海外と積極的に親交を深めたこと、その中で柔道の紹介も行われたことが今日の柔道の繁栄につながったとも言えます。
昭和時代|国内で柔道が大衆化
日本国内で柔道が広く浸透したのは、昭和に入ってから。
それまでも柔道は着実に修行者を増やしていましたが、昭和時代のとあるできごとを機に競技者が急増することとなります。
柔道が学校の正式科目に採用
昭和6年(1931年)、柔道は学校の正式科目になりました。
学生たちが柔道に触れる機会が増え、全国で大会も開催されるように。
このできごとが、柔道の競技者が急増したきっかけとも言えるでしょう。
さらに警察官の育成過程にも採用されたり町道場も増えたりと、柔道は国民的な武道へと成長していきます。
戦争のための柔道教育へ変化
国民的な武道へと成長していた柔道ですが、第2次世界大戦によって立ち位置が少しずつ変わり始めます。
柔道が精神の修行目的だけでなく、実戦での攻撃を視野に入れた内容へと変わっていったのです。
これは戦争が長期化したことにより、本土での決戦も起こる可能性があったため。
当時の子供たちは柔道だけでなく剣道、銃剣道も国民学校(現在の小学校に当たる学校)の授業として学んでいたそうです。
敗戦により武道が禁止に
昭和20年(1945年)の終戦と同時に、柔道を含めた武道が禁止となります。
これは戦後、日本を占領していた連合国軍による命令でした。
連合国軍は、武道こそが日本を軍国国家へ導いた要因だと思ったのかもしれません。
実際、戦時中は武道が攻撃の手段として訓練に取り入れられていましたが、同時に武道は日本人にとって先人から受け継いできた大切な伝統でもありました。
そこで連合国軍の禁止令を受けながらも、地道に武道復活への行動を始めるのです。
戦後|柔道が復活、海外へも広がる
終戦直後には禁止されてしまった柔道ですが、先人たちの努力や信念によって無事に復活を遂げることとなります。
また海外への広がりも見せるなど、戦前以上の発展も見せていくのです。
学校教育から柔道が復活へ
戦後に柔道が禁止されてからも、柔道の総本山である講道館をはじめ国会議員や学校柔道の関係者たちは「柔道をどうにか復活させたい」という思いを募らせていました。
その思いを汲んだ文部省は、終戦の翌年から連合国に対して柔道や剣道・弓道のデモンストレーションを行っていたそうです。
この努力が実り、日本の武道に対する連合国の見解も好転。
終戦から約5年後の昭和25年(1950年)に、中学校以上の限定として学校柔道が復活します。
ただし、この時はまだ「武道」としての位置づけではなく、あくまで「スポーツ」として学校教育に復活したのでした。
全日本柔道連盟が結成
学校柔道が復活するのと同じ頃、全日本柔道連盟も結成され、本格的に復興の兆しが見え始めました。
全日本柔道連盟は現在も残る組織で、毎年多くの柔道大会を開催しています。
学生向けの大会はもちろんのこと、全国警察柔道大会なども開催され、日本国内での柔道の盛り上がりが復活していきます。
初の世界柔道選手権大会が開催
初めての世界柔道選手権大会が行われたのは、昭和31年(1956年)のこと。
終戦から10年余りで世界大会まで開催できたとは、当時の日本が凄まじい勢いで復興していったことを感じ取れますよね。
初めての世界大会の開催場所は、東京の蔵前国技館。
蔵前国技館は現在は取り壊されてしまいましたが、当時は日本初のプロレスの国際試合なども開催され、数々の名勝負が生まれた場所であったそう。
そんな蔵前国技館で行われた初の世界柔道選手権大会は、日本人が見事に優勝を勝ち取りました。
そして初の世界柔道大会から8年後、柔道は更なる飛躍を遂げることとなります。
柔道がオリンピックの正式種目へ
今ではオリンピック競技として定着している柔道ですが、オリンピックの正式種目に採用されたのは昭和39年(1964年)のこと。
柔道の創始者である嘉納治五郎の没後20年余り、オリンピックの正式種目への採用は、柔道史の中で大きなターニングポイントであったと言えるでしょう。
これも、国際柔道連盟やヨーロッパ柔道連盟の熱心な働きかけがあったからこそ。
オリンピックの競技へと採用されたことで、柔道は世界的なスポーツの仲間入りも果たしたのです。
現代の柔道とこれからの発展
今後の柔道は、どのような歩みを進めていくのでしょうか。
明治時代に生まれ、昭和時代に海外へと発展も遂げた柔道。
これまでは凄まじいスピードで競技者を増やしてきましたが、現代の柔道の立ち位置を見ていきながら、今後の柔道についても予想してみましょう。
中学校が武道必修化へ
まず、国内では平成20年(2008年)に中学校の武道必修化が定められました。
それまでも柔道を体育の授業へ導入している学校はありましたが、武道必修化によってさらに多くの学校が柔道を取り入れることとなるでしょう。
現代では西洋のスポーツの方が気軽に競技しやすく、武道は敷居が高くて堅苦しいイメージを持つ学生も多いので、体育の授業で初めて柔道に触れるというケースも少なくありません。
実際に柔道を学ぶことで関心を掻き立てられたり、親近感をもつ学生もいるでしょう。
「自分では、道場へ柔道を学びに行く機会がない」という学生も、学校の授業として柔道に触れる機会ができればその魅力を知ることができ、結果として未来の競技者が増えて後世へと受け継がれていくのではないでしょうか。
また国際化が進んだ現代では、海外での柔道教育も目立ち始めています。
海外の学校教育にも柔道が導入
柔道は、ブラジルの学校教育に多く取り入れられるようになってきています。
実はブラジル国内で柔道は人気のスポーツで、競技者は200万人以上(2024年2月現在)と日本の競技者を上回るほど。
柔道の教育的な側面も相まって、ブラジルの貧困地域の教育へ活用する動きもでてきています。
国境も貧富の差も超え、多くの人々が柔道に触れる機会が増えることで、今後も柔道界が盛り上がっていくこととなるでしょう。
現在は柔道の一番の強豪国は日本ですが、今後は海外の柔道選手の成長も目覚ましいかもしれません。
そんな海外の選手と切磋琢磨しながら、日本人選手も技と精神を磨き、柔道が国際交流の架け橋となることを願っています。
まとめ
明治時代につくられ、現在では世界中に競技者が広がった柔道。
遡ると古墳時代からその源流は存在していたとされ、武士文化や明治維新、世界大戦といった時代の波に翻弄されながらも、先人たちが現代まで継承してきてくれました。
日本の古き良き精神も詰まった「柔道」をこれからも守り、誇りに思いながら受け継いでいきたいですね。
【参考サイト】
「講道館柔道の歴史 | 講道館」
「柔道の歴史/ホームメイト」
「JOC – オリンピズム | オリンピックムーブメントと嘉納治五郎」
「ブラジルの柔道の歴史 | 日本ブラジル中央協会 WEB SITE」
【参考書籍】
「柔道 その歴史と技法」(平成26年3月20日出版、藤堂良明・著)
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
剣道の歴史|平安から令和まで約1000年の歴史を徹底解説!
2024年02月22日
みなさんは「剣道の歴史」について知っていますか?
日本の伝統武道の1つである剣道。
どのような歴史をたどって現代まで受け継がれてきたのかは、意外に知らないですよね。
そこで今回は、平安時代から約1000年もの歴史をもつ「剣道」の軌跡を徹底解説!
紆余曲折を経て、受け継がれてきた「剣道」の歴史を深堀りしていきましょう。
剣道とは?剣術から進化した伝統文化
剣道とは、もともと武士が行っていた「剣術」が進化したものです。
まずは剣術がいつ頃から出現したのか、その歴史からみていきましょう。
平安時代|日本刀が出現する
剣術に欠かせない「日本刀」が出現したのは、平安時代とされています。
もともとは東北地方の部族が騎馬戦の際に使っていたものが原型で、平安時代の中頃に、みなさんの思い描く「鎬(しのぎ)造り」の日本刀が誕生します。
「鎬(しのぎ)造り」とは、刀の刃部分に「鎬(しのぎ)」という筋が入っている造込み(つくりこみ)がある刀のこと。
みなさんも「日本刀」というと、この鎬(しのぎ)造りの刀を思い浮かべますよね。
現代にも伝わる鎬造りの日本刀は、平安時代の中頃、つまり今から約1000年前に作られた形なのです。
そして武家集団を中心に、日本刀をつかった剣術が浸透していきます。
室町時代|剣術にさまざまな流派が誕生する
室町時代になると戦が繰り返し行われるようになり、ますます剣術が盛んになります。
この時代は、相手を斬って勝たなければ自分の身を守ることはできません。
そして出世のためにも、武士たちは自分の剣術を競うように磨いていきました。
これにより剣術にさまざまな流派が誕生します。
中には「新陰流(しんかげりゅう)」や「一刀流(いっとうりゅう)」といった、この時代から現代まで受け継がれている流派もありますよ。
-
新陰流(しんかげりゅう)
…戦国時代に創始された流派。攻めと守りを1つとしており、自分から相手を斬りに行くのではなく「相手に技を出させ、自分は攻めずに勝つ」という技法が特徴。
(参考元:新陰流兵法公式サイト ) -
一刀流(いっとうりゅう)
…戦国時代に生み出された流派。敵に勝つことを修行の目的とせず、精神面の修錬に重きをおく。ただし「小野派」「溝口派」といった分派も多いため、それぞれ特徴が異なる。
(参考元:第3回 一刀流中西派の革新 | 全日本剣道連盟 AJKF )
江戸時代|剣道の基礎が作られる
剣術に大きな変化が起こったのは、江戸時代。
それまでは人を斬って勝つことが目的だった剣術が、人格形成も行うものへと変化したのです。
技術面だけではなく、精神面の鍛錬も重要視されるようになり、現代の剣道の基礎ともなっていきます。
竹刀や防具の出現
江戸時代の中頃になると、竹刀や面、小手、胴といった防具が出現します。
この防具を用いて竹刀で打突しあう「打込み稽古法」が生まれ広まりますが、これが現代の剣道の基礎になったとされています。
ここでもまた多くの流派が生まれる一方で、流派の垣根を越えた剣術の試合もたくさん行われたそうです。
江戸の三大道場も誕生する
江戸時代にあった流派は100以上とされていますが、その中でも人気を集める3つの流派が誕生します。
- 「鏡新明智流(きょうしんめいちりゅう)」(士学館)
…勝海舟、ジョン万次郎らのボディガードを努めた岡田以蔵も学んだとされる流派。 - 「北辰一刀流(ほくしんいっとうりゅう)」(玄武館)
…坂本龍馬も学んだとされる流派。後述する明治初期の警視庁への指導も北辰一刀流が用いられた。 - 「神道無念流(しんとうむねんりゅう)」(練兵館)
…初代内閣総理大臣である伊藤博文も学んだとされる流派。
この3つの流派が稽古されていた道場は「江戸の三大道場」と呼ばれ、たくさんの門下生が剣術の稽古に励んだそうです。
そして、誰もが知っている歴史上の人物たちが「江戸の三大道場」から輩出されたとは、驚きですよね。
しかし、ここまで勢いのあった剣術も、時代の流れに翻弄されることとなるのです。
明治時代~大正時代|武士の廃止と帯刀の禁止
明治時代になり、大きく世の中は変わります。
それまでの武士制度が廃止され、刀を持ち歩くことも禁止になりました。
これにより一時は剣術が下火に。
しかし明治維新から10年後、日本史にも残る反乱により剣術は復活の兆しを見せ始めます。
反乱により剣術が復活
明治10年(1877年)に起こった西南戦争が、剣術が再注目されるきっかけになりました。
西南戦争とは、明治維新の中核として政治改革をおこなった西郷隆盛が、自身の出身である薩摩藩を率いて起こした戦争です。
西郷隆盛が率いる薩摩藩が反乱を起こした先は、明治政府。
つまり西郷隆盛は、自身が中心となって作り上げた政府に対して反旗を翻すかたちとなるのですが、この西南戦争は約7ヶ月もつづく日本史に残る戦争となりました。
その結果、薩摩軍は約6,800名、官軍(政府軍)は約6,400名の戦死者を出し、官軍が勝利したことで西南戦争は幕を閉じます。
この戦いでは当初、両軍とも銃を使用していましたが、連日の雨で銃が使用できなくなる場面があったそうです。
その際に使用されたのが刀でした。
旧会津藩士などの優れた剣士も戦争へ送り込まれ、戦いが繰り広げられたそうです。
そしてこの西南戦争が終戦して間もなく、警察が剣術を採用するなど、剣術に再び注目が集まるようになります。
剣術を継承する動きが強まる
西南戦争から18年後の明治28年(1895年)になると、剣術を後世へ継承する動きが強まります。
その1つとして「大日本武徳会」の設立が挙げられますが、この大日本武徳会は昭和21年(1946年)まで続きました。
その後も、一度は解散する場面に直面しながらも再設立、現在まで継承されています。
また同じころには「武士道」という書籍が英文で発表され、これは今もなお海外の人が武道を知るきっかけとなっています。
「剣術」から「剣道」へ
「剣術」から「剣道」と呼ばれるようになったのは、大正元年(1912年)のこと。
この年に「大日本帝国剣道形」という形(かた)が制定され、これが今日でも「日本剣道形」として継承されています。
そしてこれが、はじめて「剣道」という言葉が使われた瞬間でした。
ここから7年後の大正8年(1919年)に、剣術は正式に「剣道」へと名称を変えます。
これは『「武」本来の目的である修養の意味を強調するために、武術や武芸を「武道」に、剣術や撃剣を「剣道」という名称に統一することを主張した。』(引用元:剣道の歴史 | 全日本剣道連盟 AJKF )という意図があったそうです。
戦後~現代|剣道の禁止から復活までの道のり
昭和に入り、日本は第2次世界大戦に敗戦します。
日本は連合軍司令部に占領され、剣道をはじめとした柔道、弓道などの武道が全面禁止になりました。
これは武道によって日本が軍国国家になったと考えられ、禁止になったのではと言われています。
しかし剣道をどうにか継承したい、復活させたいと考えた日本の人々はさまざまな策を思案し、とある西洋のスポーツに目をつけます。
フェンシングに着想を得て、スポーツとして復活
日本を占領していた連合軍司令部は、当時から西洋にあった「フェンシング」はスポーツとして認めていました。
そこで日本も「剣道」という名を捨て、フェンシングを真似た「撓競技(しないきょうぎ)」というスポーツを考案します。
「撓競技(しないきょうぎ)」とは、竹刀を弾力性のある安全なものに改良し、フェンシングを真似た防具の着用、試合時間や審判制を導入する、といった剣道を基にしたスポーツのこと。(参考元:第6回「伝統」について考える|全日本剣道連盟 AJKF )
この先人たちの努力により、剣道はスポーツとして日本に復活します。
その約2年後、昭和27年(1952年)のサンフランシスコ平和条約により日本は占領下から解放され、剣道以外の武道も復活へ。
これを受けて、全日本剣道連盟が設立します。
そして「撓競技(しないきょうぎ)」を吸収する形で、現代の剣道ができあがりました。
はじめての世界剣道選手権大会が開催
昭和45年(1970年)に「第1回 世界剣道選手権大会」が行われます。
初めての世界大会の会場は、東京の日本武道館。
男性の団体戦が開催され、この3日後には大阪で個人戦も開催されました。
それから現在まで3年ごとに世界大会が開かれ、平成9年(1997年)には女性の個人戦、団体戦も開催されています。
国内の中学校で武道必修化へ
近年の剣道にとって大きなできごとの1つに、平成24年(2012年)の国内中学校で武道が必修化されたことが挙げられます。
これは記憶に新しいニュースですよね。
ただ、剣道は武道の中でも竹刀や防具が必要であるため、剣道を授業へ取り入れる学校は少ないことが予想されます。
それでも学生が武道に触れる機会が増えることで、その魅力に気付いたり、大切に継承していきたいという気持ちは高まるのではないでしょうか。
また剣道は部活動として根強く人気でもあるため、学校教育を通してこれからも剣道が未来へと継承されていくことでしょう。
世界への広がりとこれからの剣道
現在、世界の剣道人口は約260万人とされています。
かつて日本の武士が磨き上げた剣術が、今では世界中に愛好者がいる武道へと成長した、と考えると感慨深いですよね。
ここまで世界中で稽古に励む人がいるのなら「剣道をオリンピックの競技にしないのか」という声もありますが、日本側の「剣道をスポーツにしたくない」という想いもあるようです。
剣道は勝つことだけが目的の「スポーツ」ではなく、技と精神のどちらも磨いていく「武道」。
それこそが剣道の魅力であり、先人たちから受け継いできた伝統でもあるので、今後もスポーツとして爆発的な広がりを見せる可能性は低いのかもしれません。
それでも、剣道の「試合相手を尊重する姿勢」や「精神論」に魅力を感じる外国人も多く、そういった人たちが今も世界中で剣道の稽古に励んでいます。
スポーツのように大衆的な人気や知名度を求めるのではなく、剣道の魅力や精神に共鳴した人たちが日々稽古に向き合うことで、これからも大切に引き継がれていくこととなるのではないでしょうか。
まとめ
剣道は、明治維新や戦後の連合国による占領など、幾度も消滅の危機に直面してきました。
それでも先人たちが知恵をしぼり、必死の思いで継承してくれたからこそ、今日の剣道があります。
実生活で日本刀を使うことはなくなり平和な世の中となりましたが、先人たちの想いや精神は今もなお、剣道の中に生き続けています。
この剣道という誇るべき伝統武道を、これからも未来へ引き継いでいきたいですね。
【参考ページ】
「剣道の歴史 | 全日本剣道連盟 AJKF」
【参考文献】
「Jスポーツシリーズ6 剣道」栄花直輝・著(2001年4月出版)
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
空手の歴史とは?空手のルーツ、世界へ広まるまでの軌跡を紹介!
2024年02月15日
日本の代表的な武道のひとつ「空手」。
オリンピックの正式種目にも採用され、世界的にも多くの競技者がいますが、空手の歴史までは知らないという方も多いですよね。
そこで今回は、空手がどのように発祥し広まったのか、その歴史を深掘りしていきます。
知っておくと外国人のお客さまとも一味違う会話ができるので、ぜひ読んでみてください。
空手の発祥と源流|「唐手」とは
まず、空手がどのように生まれたのかを見ていきましょう。
空手の起源については色々な説がありますが、もともとは「唐手(トゥーディー)」と呼ばれていたようです。
この唐手の源流は、今の沖縄にあった古来の武術「手(ティー)」だと考えられています。
この「手(ティー)」は14世紀ごろには誕生していたとされています。
琉球王国の誕生
唐手が生まれたのは今の沖縄県に当たる、琉球王国。
この琉球王国は1429年に誕生し、1879年まで続きました。
琉球王国は独自の国家として発展をする中で、地理的に近い中国(唐)とも貿易や外交をするようになります。
このころ、琉球王国の士族が教養として護身術である「手(ティー)」を学ぶようになりました。
さらに18世紀を過ぎると、琉球の武道家が今の中国にあたる「唐」から中国武術を持ち帰ります。
この中国武術と「手(ティー)」が融合し「唐手(トゥーディー)」ができました。
ここから今日まで、空手の長い歴史と発展が始まります。
門外不出の拳法として伝承される
唐手は長い間、門外不出の拳法として伝承されていました。
そのため具体的にどのように発展していったかは不明ですが、首里、那覇、泊を中心に発展していったとされています。
また、その発展の中で流派もたくさん生み出されました。
その中でも下記の3つは、現在も沖縄空手の3大流派として受け継がれています。
- 首里手(シュイディー)系
…政治の中心にあった首里の「士(サムレー)」たちによって受け継がれる。 - 那覇手(ナーファーディー)系
…中国系渡来人が多かった「久米村(クニンダ)」で生まれた。 - 泊手(トゥマイディー)系
…泊地方の「士(サムレー)」たちによって受け継がれた。
数百年もの間、唐手は秘伝として親から子へ、師から弟子へと、それぞれの地域で大切に受け継がれてきたのですね。
沖縄の古武道も発達する
唐手は門外不出の拳法として受け継がれていきますが、一方で、沖縄独自の古武道も発展をしていきます。
この古武道が生まれたのは11世紀~12世紀ごろ。
沖縄の古武道は、棒やヌンチャク、サイやトゥンファーと呼ばれる武器が使用されていましたが、中国との外交がさかんになる中で、このような道具が取り入れられるようになったと言われています。
そして古武道も、門外不出の武道として伝承がされていきました。
様々な説がありますが、この沖縄の古武道なども融合し、今の空手へと変化していったとされています。
明治に沖縄が本土化|唐手の流入が始まる
明治になると、沖縄が本土化へ。
それまでの琉球藩が廃止され、那覇市となります。
この琉球藩の廃止によって、それまで琉球で代々受け継がれてきた唐手が伝承の危機に直面しました。
そこで唐手の大家である糸洲安恒(いとすあんこう)は、とある対策を取ります。
初の学校教育への導入
1901年4月、糸洲安恒の尽力の甲斐があり、唐手が首里尋常小学校の体操科に導入されます。
これが、唐手が初めて学校教育へ採用された瞬間でした。
さらに4年後の1905年には中学校と師範学校(教員の養成学校)でも体育の中に採用され、沖縄で唐手が広く知られるようになります。
関東・関西での指導も広がる
大正時代になると、本土にも唐手が流入するようになります。
本土への唐手普及に大きな役割を果たしたのが、現在の空手の4大流派の1つである松濤館流の創始者「船越義珍」という人物。
船越義珍は唐手の修行をしながら、教員として働いていました。
そんな中、柔道の総本山である【講道館】で柔道の高段者を相手として、唐手術の講習を行うことになります。
これをきっかけに、本土の警視庁や大学へも唐手が広まっていくのです。
昭和時代に空手が浸透し始める
時代が大正から昭和へ移り、1936年に「唐手」は「空手」の名称に変化します。
もともとの「唐手」という名称から「手に何も武器を持たない」という意味の【徒手空拳】の「空」が使われるようになり、空手と呼ばれるようになったのだそう。
さらに、それまでカタカナで表記されていた型の名前も漢字へ改称され、本格的な空手の日本化が始まります。
昭和時代には海外での指導も開始
唐手が空手へと変わったころ、海外での指導も始まります。
1939年、ハワイにて日本の武道家による空手の指導がされました。
またこの時代は沖縄からハワイへ移民した人も多く、彼らがハワイでも空手を広めていったと言われています。
代表的な流派の命名が起こる
昭和時代には、代表的な流派に名前もつけられました。
- 剛柔流(ごうじゅうりゅう)
…那覇手(ナーファーディー)に、流祖の宮城長順が独自の要素を加えて作られた流派 - 松濤館流(しょうとうかんりゅう)
…首里手(シュイディー)の修行をしていた船越義珍によって命名された流派 - 糸東流(しとうりゅう)
…首里手(シュイディー)・那覇手(ナーファーディー)を修行した摩文仁賢和によって大阪で発祥した流派 - 和道流(わどうりゅう)
…松濤館流(しょうとうかんりゅう)の開祖「船越義珍」のもとで修行した大塚博紀によって発祥。幼いころより修行していた剣術・柔術の特徴を取り入れ、完成させた。
大きな変革となる戦後|空手の大衆化へ
第2次世界大戦の間は、学校教育での空手は一時中断されます。
戦後になり、沖縄戦からの復興が進む中で空手の道場が増えていき、空手が本格的に大衆化へ。
さらに沖縄は当時、米軍の統治下であったため米軍の人々が空手道場を目にする機会も増えます。
米軍人も道場で空手を習うように
沖縄に空手道場が増えていく中で、米軍の人々も空手に興味をもち修行をするようになりました。
そして修行を積んだ米軍兵は、帰国したアメリカで空手の道場を開くなど普及に力を入れたのだそう。
古くは日本人が中国から持ち帰った武術が、沖縄の武道と融合し、さらにアメリカへ輸出され世界中に広まっていったというわけです。
正式な競技ルールが成立する
1969年になると、空手の第1回全日本選手権が開催されました。
このとき初めてルールが統一化され、正式な競技ルールが成立します。
空手のルールが正式に成立し、初めての全日本選手権が開催されてからまだ100年も経っていないと考えると意外と最近ですよね。
ここから空手は「世界のKARATE」へと急成長をしていきます。
「世界空手連合」の結成
第1回全日本選手権から1年後の1970年、世界でも変化が起こります。
「世界空手連合」(後の世界空手連盟)が結成されるのです。
さらに東京で初めての世界選手権が開かれるなど、空手人口が世界へと拡大していきます。
昭和という時代の中で唐手が空手へ改称され、さらに世界空手連合までできるほど競技人口が拡大したと思うと、まさに昭和は空手にとって激動の時代であったと言えますね。
現代の空手とこれから|世界で広がりを見せる空手
空手は、現代の日本人なら誰もが知っている日本の伝統競技です。
さらに世界でも知名度が高い競技となった今、空手はどのように発展をしていくのでしょうか。
現代における空手を知りながら、今後の発展を予想してみましょう。
世界で1億人以上から愛される理由
今では空手は「世界のKARATE」とも言われ、150ヶ国以上、1億人以上の愛好者をもつ競技へと成長しました。
これだけ愛される理由は【空手の思想】にあります。
空手は肉体的な強さだけでなく、精神面の強さも追求する武道。
自身の精神と技に磨きをかけ、相手を尊重し礼節をもって戦う面が世界でも支持され、今日の発展に至るのです。
武道の必修化により国内の中学校授業に導入
2008年、日本国内の中学校授業に武道が必修化されました。
もちろん「武道」には空手も含まれるため、これから空手の授業を導入する中学校も増えることが予想されます。
ちなみに空手の発祥地である沖縄県では、県内の中学校の空手道実施率は80%以上(※2014年時、沖縄県教育委員会保健体育課調べ)と、かなり高い割合で空手を導入。
学生が空手に触れる機会が増えることで、今後の世代へ空手を繋いでいく一歩となりそうですね。
オリンピックの種目へ採用
東京2020オリンピックで、空手が正式種目に採用されたのは記憶に新しいですよね。
実はこの時、とくに反響があったのが「形(かた)」。
空手を競技したことのない海外の人たちにとって、空手の形をみることは初めての体験であり、日本代表の一糸乱れぬパフォーマンスは圧巻で反響を呼びました。
世界的にも空手の魅力に触れる人が増え、競技人口や愛好者も増えていくことでしょう。
まとめ
数百年前に、沖縄で生まれた空手。
先人たちが大切に磨き上げながら受け継いできた伝統文化が、世界でも愛され、評価されることは日本人として誇りに感じますよね。
空手の歴史やその魅力を知り、これからも空手という伝統文化を次の世代へと繋いでいきましょう。
【参考サイト】
沖縄空手の紹介:沖縄空手ー空手発祥の地 沖縄ー:沖縄政策:内閣府
沖縄から世界へ伝わる空手「文化」|沖縄観光情報WEBサイト おきなわ物語
空手道 – スポーツ辞典 – 笹川スポーツ財団
e-sui.com
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
華道の歴史とは|500年以上の奥深き歴史を徹底解説!
2024年01月29日
日本の伝統文化である「華道」。
華道には500年以上の歴史があり、時代の流れに翻弄されながらも変化を伴って発展してきました。
今回はそんな奥深い【華道の歴史】を徹底解説!
華道の魅力や素晴らしさを感じながら、外国人のお客様の接待にも役立つ【華道の歴史】を深堀りしていきましょう。
華道の魅力とその歴史的背景
華道は日本が発祥の伝統文化ですが、どのように生まれて現代まで受け継がれてきたのでしょうか?
まずは華道の魅力とともに、その歴史的な背景を紹介します。
華道とは何か?
華道とは四季折々の草花を生けて、その美しさを楽しむ日本の伝統文化です。
これは四季がある日本でこそ誕生した芸術と言えます。
華道は、この四季の草花の「命の尊さ」を表現する芸術。
同じ花の芸術として西洋の「フラワーアレンジメント」が挙げられますが、フラワーアレンジメントは生ける人の個性を大切にするのに対し、華道は素材としてつかう草花を主役としているのが大きな違いです。
また華道は生けた草花の間にある「空間の美」も大切にするのが、大きな特徴。
フラワーアレンジメントが「足し算の美学」であれば、華道は「引き算の美学」であると言えます。
日本文化における華道の位置づけ
華道は550年以上もの歴史がありますが、その技法や作風、位置づけは時代とともに変化をしながら受け継がれてきました。
もともとは貴族だけが楽しんでいた芸術文化でしたが、時代の流れによって庶民にも広まり、学校教育にも「教養」として取り入れられる存在に。
現代では数百の流派も生まれ、海外でも支持されています。
起源と初期の発展
そんな歴史ある華道の起源は、飛鳥時代~南北朝時代。
諸説ありますが、宗教の儀式として発祥したのではないかとされています。
まだ「芸術」として花を生けるのではなく、あくまで捧げものや依り代(神が宿るものと考えられているもの)としての意味合いが強かったようです。
ここから室町時代に向けて貴族文化として発展していくことになるのですが、果たしてどのように芸術へと進化するのかをみていきましょう。
華道の起源:宗教的儀式としての始まり
仏教が日本へ伝わったことにより、仏に花を供える「仏前供花」が広まりました。
これが【華道の起源】ではないかと考えられています。
日本には古くから「自然に神が宿る」という考え方があり、草花にも神が宿るとして崇拝の対象としていたのです。
仏教での供花は、仏教の生まれたインドに多い連の花が代表的ですが、日本では季節折々の花が供花として選ばれるようになります。
平安時代の華道:貴族文化としての発展
平安時代には貴族文化として花が楽しまれるようになります。
お花見や紅葉狩り、宴などで花を楽しんだり、花瓶に花を投げ入れたように生ける「なげいれ」を家に飾って楽しむ貴族たちもいたようです。
平安時代の資料には、テーブル状の卓の上に蓮の花が花瓶に挿されている画、梅や桜などを楽しむ宴を催したことがわかる歌なども見られます。
室町時代:華道の多様化と流派の誕生
室町時代が、華道にとって大きな発展を遂げた時期と言えます。
というのも、この時期に華道の多様化や流派の誕生が起こるからです。
華道の元祖である「池坊」が生まれたのが、この時代。
池坊は現代でもつづく華道の流派で、日本最古の流派とされています。
一体どのように華道が誕生し、日本の伝統文化として受け継がれるまでになったのか、みていきましょう。
室町時代の社会的変化と華道
室町時代は能楽や茶の湯といった、日本の伝統文化が多く作り出された時代です。
華道もこの時代に生まれ、現代まで受け継がれていくことになります。
まず、室町時代になると中国大陸から「唐物」という器が日本へ多く輸入されるようになり、このような器が増えたころに「書院造」と呼ばれる畳や違い棚などのある建築様式も誕生します。
この書院造は、現在の和風建築の基本にもなっており、室町時代では客人を迎える間として、将軍などの権力のある人物の住居に用いられるようになりました。
そしてこの書院造に、飾りとして花や唐物の器などが飾られるようになるのです。
その時代の中で、六角堂の僧侶であった「池坊専慶」という人物が挿した花が評判になり、それまでの「仏様や神様へ供える花」という概念を越えるものだったといいます。
もちろん、この池坊専慶とは現代に残る最古の流派である池坊の始祖。
さらにここから室町時代の後期に向けて、華道は大きく発展をしていきます。
主要な流派の成立とその特徴
室町時代の後期になると、池坊専慶によって行われた生け花は「池坊専応」という華道家によって技法などが整理され「いけばな理論」が確立します。
この「いけばな理論」は、思想的な面も含め【池坊専応口伝】という花伝書にまとめられ、弟子に伝えられるように。
先述のとおり池坊は、華道の元祖として現在も残る最古の流派で「池坊は従来の挿花のように単に美しい花を愛でるだけではなく、草木の風興をわきまえ、時には枯れた枝も用いながら、自然の姿を器の上に表現するのだ」(引用元:華道家元池坊 公式サイト「いけばなの理論の確立」)という思想を説いています。
つまり現代でも華道の思想とされいている「草花の命の尊さ」を重視する心が、この時代にはすでに確立していたことがわかります。
現代に残る華道の思想は室町時代に誕生し、大切に守られながら、現代へ受け継がれてきたのですね。
江戸時代:華道の隆盛と庶民への普及
江戸時代になると、町人にも生け花が広がります。
小間(小さな部屋)や茶室にも花が生けられるようになり、いけばなについての書物もたくさん作られ刊行されるなど流行となったようです。
そして多くの弟子を生み出すようになり、生け花人口の規模が大きく広がった時期でもありました。
これまで生け花の中心は貴族や武士でしたが、この時代からは町人が生け花の中心となっていきます。
江戸時代の文化と華道
日本の歴史上で一番長い、江戸時代。
265年間もつづいた江戸時代は、実は印刷技術が大きく発展した時期でもあり、浮世絵などの多色刷りの芸術品が誕生した時期でもあります。
この印刷技術の発展によって書物がたくさん普及するようになり、その中に生け花に関する書物もありました。
書物によって、町人たちも生け花の知識に触れることができ、生け花は「町人のたしなみ」として広がっていったそうです。
また、この江戸時代では華道につかう花の種類も増えていき、作品もダイナミックに変化していきます。
中でも、池坊の門弟が高さ9メートルに及ぶ巨大な立花を製作し、この作品が琉球(当時の沖縄)地方からも話題になり入門者が出るなど、全国的な広まりをみせるようになります。
華道における新たな流派とスタイル
江戸時代の初期まで、華道は男性が行うものでした。
しかし江戸中期になると、いけばなは「お客様をもてなすための教養」として武家や商家の娘、花魁の教養として女性にも浸透しはじめます。
このような変化の影響もあり、池坊の門弟生は数万人規模まで急増。
また華道が広がる中で、古流や未生流など現代にも伝わる流派がたくさん誕生し、家元制度が出てきたのもこの時代です。
近代から現代へ:伝統と革新
江戸時代の後期になると、生け花の技法にも変化が起こります。
それまで自然の草木の枝振りを生かす技法が中心であったのが、幹を切り継ぎ、思うままの樹形をつくる「幹作り」というものに変化しました。
さらに花材である「役枝」が7つから9つへ変わるなど、伝統を引き継ぎながらも生け花の中に革新が起こっていきます。
江戸時代は技術の発展や華道の急速な広まりによって、技法や作風にも大きな変化が起こった時代であることがわかりますね。
明治維新以降の華道の変遷
明治維新によって首都が京都から東京へ移された頃、華道はさらに大きな変化を遂げます。
それは女学校の教育にいけばなを導入したことなどによる、女性のいけばな人口の増加。
現代では華道というと女性人口が多いイメージがありますが、実は明治維新まではまだまだ男性によるいけばな人口の方が多かったのです。
この女学校の教育への導入により、華道は「女性の嗜み」という位置づけに変化しました。
この頃から華道やいけばなが大衆にも浸透し、生花教室が多く開かれるようになります。
現代における華道の役割と挑戦
西洋の文化が入ってきたことによって、現代の華道はさらなる変化が起こっています。
それまであった日本独自の華道に加え、フラワーアレンジメントやブリザードフラワーといった海外の花の文化も流入してきたうえ、人々の生活スタイルにも大きな変化が起こったからです。
たとえば、それまで和室や床の間を主役としていた住居も、洋間が中心になったり玄関にシューズクローゼットが登場したり。
時代の変化を受け、現代では生け花は型や場所にとらわれないものになりつつあり、近年ではプロジェクションマッピングや絵画、演劇とのコラボレーションなども行われています。
また時代の変化で言うと、共働きの家族が増えたことも大きな特徴でしょう。
男性も女性も忙しい毎日を送る中で、自然や季節を楽しむことは贅沢品でもあり、リラックス効果を感じる人も多いです。
元々はおもてなしとして嗜まれていた華道は、時代の移り変わりの中で「特別な贅沢品」という位置づけにも変わり、花を生けることに心地よさや癒し効果を感じる人も増え、習い事としても再注目されています。
華道の技法と哲学
西洋の文化が入ってきてから、華道では個性を尊重する「自由花」が定着するようになります。
ただし個性を尊重しても、あくまで主役は「花」と考えるのが華道の哲学。
「数少なきは心探し」とも言われていて、一輪一輪の花にたっぷりおもてなしの気持ちを注ぎ、少ない花材で美しい作品を作ることを良しとしているのも変わらない点です。
これが西洋の文化が入り、時代の変化があった現代でも変わらない華道の哲学と技法であり、海外からも支持をされるようになります。
海外での華道の受容と影響
現在では華道は海外にも広がりを見せており、華道の元祖である池坊で見ると、海外支部の数は120以上。※2024年1月現在
さらに英語や中国語での花伝書も発行されるなど、海外でも支持されています。
華道が海外から支持される理由は哲学だけでなく、フラワーアレンジメントとの違いにもあると言えるでしょう。
華道では、より少ない花材で「空間の美」をみせるという部分が大きな違いであり、海外の人たちからは新鮮で魅力的に映るようです。
華道の未来と可能性
これからの華道は、どのように変化していくのでしょうか。
未来の華道は、より削ぎ落した生け方に変わるのではないかと言われています。
そして生ける人の個性を重視した、型にとらわれない芸術へと変化していくことでしょう。
展示の場所もさまざまになり、映像や音楽、演劇といった技術や芸術とのコラボレーションなど、より身近な存在として私たちを楽しませてくれるのではないでしょうか。
現代人の忙しいライフスタイルの中に癒しと感動を与えてくれる存在として、未来へも受け継いでいきたいですね。
まとめ|華道、時を超える美の伝統
日本の誇るべき伝統文化である「華道」ですが、その歴史、そしてこの現代まで受け継ぐために先人たちが行ってきた努力を知ると、より一層誇らしく魅力的に思えますよね。
これまでも生け花は、室町時代に確立された技法を脈々と受け継ぎながら、時代の流れを吸収しながら500年以上も発展し続けてきました。
まだまだ時代の変化に合わせた、華道の変化と挑戦は続いています。
私たちも日本人として、その挑戦を見守りながら伝統を受け継いでいきましょう。
【参考】
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
柔道体験が外国人から人気!人気の理由や体験できる場所も紹介
2024年01月16日
外国人に人気の柔道体験で、おもてなしをしてみませんか?
日本人からすると「柔道体験が外国人から人気なの?」と意外に思うかもしれませんが、柔道は海外でも知名度が高く、人気のある武道です。
とはいえ、日本人でも柔道の経験がない方は多いので「柔道についてあまり知識もないし、おもてなしできる自信がない」という人も多いですよね。
そこで今回は、外国人が柔道体験できる場所の紹介から柔道の基礎知識、外国人から人気がある理由までまるっと解説していきます。
ぜひ、外国人のお客様の接待の参考にしてみてくださいね。
柔道体験は外国人から人気?
外国人のお客様を柔道体験で接待しようと思ったとき、まず気になるのは「お客様に楽しんでもらえるか」ですよね。
ずばり、柔道は外国人からも人気がある武道なので、おもてなしとしておすすめです!
なぜ外国人から柔道体験が人気なのか、その理由を詳しくみていきましょう。
世界の200以上の国・地域に愛好者がいる
国際柔道連盟には、200以上もの国と地域の加盟があります。
つまり、日本以外に200以上の国・地域に柔道の愛好者がいるということ。
数字のみを見てもあまりピンとこないかもしれませんが、これは「国際サッカー連盟」や「国際テニス連盟」と同等の加盟数になります。※2024年現在
サッカーやテニスのような知名度が高いスポーツと同じくらい、多くの国・地域に柔道の競技者がいるということなので、その知名度の高さがわかりますよね。
このように柔道は世界的に多くの競技者がいることから、ほぼ毎年「世界柔道選手権大会」も行われているほどなのです。
柔道は多くの国の人たちから支持されている武道なので、外国人のお客様にも柔道体験を楽しんでもらえる可能性が高そうですよね。
競技人口は日本人より外国人の方が多い
実は柔道の競技人口の比率を見ると、日本よりも外国人の方が多いことを知っていますか?
とくに柔道はヨーロッパで人気があり、フランスやドイツといった国の競技人口が多いです。
たとえば日本の柔道の競技人口が約14万人なのに対し、フランスの柔道の競技人口は約50万人以上、ドイツの競技人口は約15万人と日本を上回っています。
またブラジルでも柔道は人気で、競技人口は約200万人にもなり日本の約14倍。
日本生まれの武道であるにも関わらず競技人口は外国人の方が多いというのは、意外な事実ですよね。
それでは、柔道はなぜ外国人に人気なのでしょうか。
その理由も説明していきます。
柔道精神も人気の理由
なぜ外国人に柔道が人気なのか、その理由に「柔道精神」が挙げられます。
柔道は礼儀や相手を尊重する精神が大切とされており、これが外国人から人気なのです。
たとえば、柔道の稽古は「礼に始まり礼に終わる」というのが特徴。
とくに柔道の実力がついて強くなればなるほど、礼を重んじることが大切とされています。
また柔道には「相手がいてこそ、できる競技」という考え方もあり、試合相手を尊重するように教えられます。
これは選手を応援する際も同じで、勝ちたいという気持ちが先走るあまり、相手を罵倒したり野次を飛ばすことはしてはいけません。
こういった精神面も重んじる競技は海外にはあまりないため、外国人には魅力的に映り、人気の理由となっています。
柔道の基礎知識
ここからは柔道の基礎知識を紹介していきます。
柔道の歴史や海外での位置付けなどは、なかなか知る機会がないですよね。
柔道がどのような武道なのかを知っておくことで、外国人に柔道体験を提供するときに自信をもっておもてなしができますよ。
ぜひお客様をおもてなしする前に、予習しておいてくださいね。
明治時代に生まれ、約140年の歴史がある
柔道のはじまりは明治時代まで遡り、1882年、嘉納治五郎師範という人物によって誕生します。
つまり、柔道は140年以上の長い歴史がある武道なのです。
柔道の元祖は、日本古来の武術である「柔術」。
この柔術は投げ技や締め技など、相手を制することが目的とされています。
柔道をつくりだした嘉納治五郎師範は、この柔術を学ぶ中で「柔術の技術だけでなく、練習を通して精神面も磨くことで立派な人間になることができる」と考えるようになりました。
そして、柔術の技術に【精神面】を重んじる要素も加え、人格形成を目的とした柔道が生まれるのです。
昭和時代にオリンピックの正式競技になる
柔道が世界的に知られるきっかけとして、昭和39年にオリンピックの男子の正式競技として採用されたことが大きいでしょう。
さらにここで外国人選手が金メダルを獲得し、柔道は世界的に知られる武道となっていきます。
日本生まれの競技にもかかわらず外国人選手が優勝を手にするというのは、それほど外国人選手が柔道の魅力に惹かれて稽古に励んだ証拠でもありますよね。
さらに1992年には女子のオリンピック正式競技としても採用され、女性の競技者が増えるきっかけにもなりました。
また柔道の強豪国は発祥元でもある日本ですが、フランスや韓国、中国などにも実力のある選手がいて、オリンピックでも多くのメダルを獲得しています。
子どもの教育目的でも、海外から注目されている
オリンピックなどをきっかけに、国内だけでなく海外へも広まっていった柔道。
それでは、海外で柔道はどのような位置付けなのでしょうか。
実は柔道は、子どもの教育目的として海外で人気の習い事です。
とくにフランスでは男の子の習い事として人気が高く、親が率先して柔道を習わせるケースも多いのだとか。
この理由は、柔道が礼を重んじ、相手を尊重することが大切とされている武道のため、子どもの教育目的で通わせる親が多いようです。
すでに解説しているとおり、柔道の精神が外国人から人気であることがわかりますね。
このように柔道は140年以上も受け継がれてきた長い歴史があり、今では海外でも支持されている、日本が誇るべき武道の1つ。
外国人のお客様にも柔道体験を通して、日本の良き伝統を楽しみながら感じてもらいましょう。
外国人が柔道体験できる場所
それでは、外国人が柔道体験をできる場所はどこなのでしょうか。
地域の道場で柔道体験ができる場合もありますが、外国人のお客様には下記の2ヶ所もおすすめです。
- 志道館【英語の通訳あり】
- 講道館【柔道の総本山】
志道館【英語の通訳あり】
東京都新宿区にある柔道教室「志道館」では訪日外国人向けの柔道体験コースがあり、英語の通訳付きで柔道体験を行なってくれます。
そのため、外国人のお客様の言語が英語の場合は安心ですね。
柔道未経験者向けの体験プランもあり、柔道の歴史の説明から技・受け身の体験まで英語で丁寧に教えてもらえますよ。
またレンタルの柔道着も用意されているので、外国人のお客様により日本っぽさを感じてもらえるでしょう。
こちらの志道館は外国人の柔道体験にも慣れているので、とくに外国人のお客様が柔道未経験の方である場合におすすめな場所です。
【志道館】
住所:東京都新宿区若葉1-3
予約の連絡先:judo.shidokan.tokyo@gmail.com
公式サイト:https://www.bunbuichido.net/20190628news-judo-experience-program/
講道館【柔道の総本山】
講道館とは、柔道の生みの親である嘉納治五郎師範が設立した柔道場で、海外の人向けの指導プログラムもあります。
柔道の総本山で柔道を学べるので、とくに外国人のお客様が柔道経験者である場合におすすめです。
講道館は「柔道の聖地」とも言える場所で、柔道の歴史に関する資料や写真の展示、柔道グッズの販売もあるので、柔道への関心が高い方にとっては貴重な体験となりますね。
柔道の総本山と言うと柔道体験へ行くにはハードルが高いように感じますが、過去には未経験者OKの体験稽古を行なっていたこともあり、タイミングが合えば柔道の実力に関係なく参加することが可能です。
当時の体験稽古では約80人が参加し、畳の上で技や形の体験を行い大盛況だったようですよ。
このような体験稽古の開催は不定期のため、こまめに公式サイトをチェックしてみてください。
【講道館】
住所:東京都文京区春日1-16-30
電話番号(国際部):03-3818-4172
公式サイト:http://kodokanjudoinstitute.org/
また、モテナス日本では柔道着を着て行う、本格的な柔道体験を企画することも可能です。
技の体験だけでなく、礼儀作法なども現役の柔道コーチから教わることができます。
さらに、会社のチーム力強化を目的とした柔道体験などのスペシャルな企画も提案が可能なので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
柔道体験の流れの例
さいごに、柔道体験の流れの例を紹介します。
道場によって多少違うことはありますが、おおまかに下記のような流れで体験が進みますよ。
- 柔道着に着替える
- 柔道の歴史について説明を受ける
- 柔道の技を体験
柔道着に着替える
まず柔道場に着いたら、柔道着に着替えましょう。
外国人のお客様が柔道未経験者の場合は、体験先にレンタルの柔道着があるかを忘れずに確認してください。
もし外国人のお客様が自分の柔道着を持っている場合は、自前の柔道着での参加も可能です。
柔道着の着かたは決まりがあるので、下記の手順で着てくださいね。
- 柔道着のズボンを履き、腰部分のひもを蝶結びにする
- 1の結び目をズボンの中に巻き込み、隠す
- 柔道着の上衣を左襟が上になるように重ねて着る
- 帯の真ん中を上衣のへその少し下の位置に置き、両端を背中側へ回す
- そのまま腰の後ろで帯を交差させ前側に回し、右側の帯をへそ下の帯と重ねる
- 左側の帯を5の帯と一緒に結ぶ
参考元「青葉柔道会 種谷道場」:http://aoba-judokai.jp/taneyajudotext_judogi.pdf
とくに帯の結び方は難しいので、分からない場合は担当の方に手伝ってもらいましょう。
着替えが終わったら柔道場へ入り、挨拶をして体験がスタートします。
柔道の歴史について説明を受ける
体験では、まず柔道の歴史についての説明を受けます。
この時に気をつけたいのが説明を受ける際に正座をする場合があること。
長時間の正座は日本人でも負担になりますが、外国人の方は正座の経験がない場合もあります。
あらかじめ、脚をくずしても問題ないか、コーチに確認しておきましょう。
また通訳の有無も、事前に確認しておくのがおすすめです。
通訳がいる場合は外国人の方の言語で説明に対応してもらえますが、いない場合は日本語の説明のみになります。
その場合は、別途で通訳を手配しておきましょう。
柔道の軌跡や精神などの説明を受けることで、この後の実技体験がより濃いものとなりますよ。
柔道の技を体験
説明が終わったら、いよいよ柔道の技を実際に体験します。
体験する技は道場によって違いますが、あらかじめ外国人のお客様の柔道経験を伝えておくことで、レベルに合った技を選んでもらうこともできますよ。
このとき、先生を相手にしたり一緒に体験を受けている人同士で実際に技を実践する場合も多いです。
技の実践が終わったら、挨拶をして体験は終了。
せっかく柔道着を着ているので、着替える前に写真も撮っておくといい記念になりますね。
また柔道グッズを販売している道場であれば、外国人のお客様に購入したいか、声をかけてあげましょう。
帯や柔道着などはお土産として外国人から人気ですし、柔道場によっては【柔道Tシャツ】などのユニークな商品を販売していることも。
外国人のお客様が柔道未経験の方でも楽しんでもらえる可能性が高いので、グッズの販売があるかは事前に柔道場へ確認しておくのがおすすめですよ。
まとめ
外国人のお客様へのおもてなしは、文化や言語の違いもあり、不安が付き物ですよね。
柔道体験なら、外国人のお客様に楽しみながら良き日本文化を知ってもらうことができますよ。
外国人向けの柔道体験プランを用意している柔道場もあり、日本人以外へ教えることに慣れている柔道コーチも多いので、不安なことは事前に相談してみましょう。
またモテナス日本では、お客様に合わせた特別な柔道体験を提案することも可能です。
現役の柔道コーチの手配はもちろんのこと、通訳の手配などもまるっとご相談可能なので、ぜひ気軽にお問い合わせください。
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
外国人が剣道体験できる場所は? 剣道が外国人に人気な理由も解説!
2023年12月28日
外国人の大切なお客様を【剣道の体験】でおもてなししてみませんか?
剣道は、日本の伝統的な武道の1つで外国人にも人気。
サムライのような服装に身を包んで竹刀を振る経験は、印象深い思い出になるでしょう。
とはいえ「剣道ってどこで体験できるんだろう?」「剣道について知識がないけれど、おもてなしできるかな」と、不安も多いですよね。
そこで今回は、外国人が剣道体験をできる場所から剣道体験の流れや、剣道が外国人に人気な理由などもあわせて紹介します。
大事な外国人のお客様への、接待の参考にしてみてくださいね。
剣道が外国人に人気な理由
まずは、剣道が外国人に人気な理由を紹介します。
剣道は空手や柔道のようにオリンピック競技に入ったことはなく知名度は低めですが、国
際剣道連盟(FIK)には50ヶ国以上が加盟しており、3年ごとに世界大会も開催。
競技人口は世界で260万人ほどおり、根強いファンがいる武道です。
なぜ剣道は外国人から人気なのでしょうか。
人気の理由を知っておくことで、外国人のお客様へ武道体験を提供する際にも自信をもっておもてなしができますよ。
剣道の精神性に惹かれる人が多い
まず外国人から剣道が人気な理由に、その【精神性】が挙げられます。
剣道では人格形成を重んじていて、技を磨くだけでなく、礼節をもち相手を尊重することを大切にします。
これは剣術が、武士によって形成されてきた武術だから。
日本の武士には「武士道」と言われるほど、生き方に対する美学がありました。
そのため剣の技術だけでなく「どう生きるべきか」「どんな武士であるべきか」といった部分も重んじていて、その道徳観や倫理観などが色濃く剣道にも反映されているのです。
また、剣道では相手から一本取った時にガッツポーズをしてはいけないのも、日本の武道らしいところ。
試合中のガッツポーズは相手への敬意が欠けているとして、反則行為になってしまうのです。
このように精神性を重んじている競技は日本特有のもので、海外にはほとんどありません。
そのため外国人には新鮮に映り、とくに教養の高い大学教授や弁護士といった人たちが剣道の稽古にハマってしまうことも多いのだそう。
日本に受け継がれてきた古き良き思想が、海外の人たちから魅力的に感じてもらえるのは嬉しいですよね。
サムライや日本の歴史に興味があるから
外国人の中にはサムライや日本の歴史に興味があり、そこから剣道にも惹かれるようになったという人も。
海外では黒澤明作品をはじめとする、サムライが題材の映画には根強い人気があります。
ラストサムライのような作品がハリウッドでヒットしたことからも、その人気ぶりが分かりますよね。
さらに日本のゲームやアニメに影響され、サムライや日本の歴史に興味を持つ人も。
映画やアニメの中に登場するサムライは見た目も生き方もかっこよく、魅力的に描かれていることも多いので憧れを抱く人も多いのです。
そんな憧れたサムライのような装いで竹刀をもって剣道の稽古をする経験を、純粋に楽しく感じるようです。
剣道は初心者の外国人でもできる?
剣道が外国人から人気があることは分かりましたが、初心者の外国人が剣道体験をできるのかが少し心配ですよね。
実は、剣道は初心者の外国人でも挑戦しやすい日本の武道。
その理由は下記の2つが挙げられます。
- 剣道は年齢問わずに挑戦できる武道
- 打突部位が決められていて覚えやすい
日本文化への知識がなくてもルールや動きが理解しやすいので、体験を楽しんでもらえますよ。
剣道は年齢問わずに挑戦できる武道
剣道は「生涯剣道」という言葉があるほど、年齢問わずに競技者がいる武道です。
高齢の競技者も多いうえ、大人になってから剣道の稽古を始める人もいるくらいなので、外国人のお客様の年齢に関係なく体験できる武道と言えます。
また、意外かもしれませんが剣道はあまり激しい動きをしません。
相手を突く瞬間を待ち、ここぞという時に打突をするので、じっとゆっくり構えている時間も長いのです。
そのため、あまり運動神経に自信がない外国人のお客様でも気後れせずに楽しむことができますよ。
打突部位が決められていて覚えやすい
剣道は、竹刀で突く場所「打突部位」が決められているのでルールが覚えやすいというポイントもあります。
剣道というと決まりが難しい、というイメージもありますが実はシンプルなのです。
全日本剣道連盟で定められている打突部位は「面」「小手」「胴」「垂れ」の4ヶ所。
この打突部位には、竹刀から体を保護するために防具をつけるので、目印にもなり打突する部分が分かりやすくなっています。
具体的には、下記の部分が打突部位です。
- 面…面の防具の突部~面部
- 小手…小手の防具の手首部分
- 胴…胴の防具の左右
- 垂れ…垂れの防具全体
打突する場所が視覚的にわかると、剣道について知識がない外国人のお客様でもルールを覚えやすいですよね。
もちろん通常の試合であれば細かなルールが存在しますが、剣道体験では複雑なルールは用いられないので安心してください。
外国人が剣道体験できる場所
それでは、外国人のお客様が剣道体験できる場所を見ていきましょう。
外国人が剣道体験できるのは、下記の2ヶ所です。
- 外国人向け剣道ツアー
- 地域の剣道教室
それぞれの場所で体験の雰囲気が違うので、外国人のお客様がどれくらい日本文化に慣れているかを基準に選ぶのがおすすめです。
外国人向け剣道ツアー
外国人向けに、剣道の体験ツアーを開催している団体もあります。
外国人向けのツアーであれば、剣道の知識がない外国人へ教えることにも慣れていて安心。
剣道体験だけでなく、さまざまな日本文化の体験が含まれていることも多いので、外国人のお客様に幅広い日本文化に触れてもらうことができます。
たとえば「KENDO PARK」の外国人向け剣道体験ツアー【SAMURAI TRIP】の内容は、剣道体験のほかに剣道具の製作工房を見学、剣道レストランでの和食体験も。
剣道具を製作する職人技を見れる機会は日本人でもなかなかありませんし、剣道がテーマのユニークなレストランで食べるランチは、ほかでは体験できない貴重な思い出になりますよね。
【SAMURAI TRIP】の公式サイト:https://www.samuraitrip07.com/
こういったツアーは日本へ来るのが初めてであったり、日本の文化にあまりなじみがない外国人のお客様には、新鮮で楽しんでもらえる可能性が高いのでおすすめです。
また言語についてですが、ほとんどのツアー会社が英語は対応しています。
外国人のお客様の言語が英語ではない場合、念のためツアー会社へ確認しましょう。
もし言語が対応していない場合、通訳を雇っておくといいですよ。
モテナス日本では通訳の手配も含めた、オーダーメイドの剣道体験をご提案することも可能です。
経験豊富な剣道の講師を招き、フォトグラフィーやビデオグラフィーも手配するなど、特別な体験を企画することもできますのでお気軽にお問合せください。
地域の剣道教室
地域の剣道教室で体験をすることも可能です。
通常の稽古をしている人たちの横で剣道体験をする場合もありますが「実際に剣道の稽古をしている人を見るのも楽しい」といった声もあり、ローカル感を楽しむ外国人の方も多いようでした。
実際の口コミも見てみましょう。
Such a great experience! I didn’t know anything about Kendo prior to this.
The teaching was great.
Actual dojo students were there and it was fun to watch them & learn how they move.
The Sensei was very nice & easy to understand. Definitely recommend!!引用元:Viator.com「2-Hour Genuine Samurai Experience Through Kendo in Tokyo」内のレビューより
(なんて良い経験なんでしょう!剣道について何も知りませんでした。教え方も良かったです。実際の生徒も道場にいて、彼らの練習を見たり、彼らがどのように動いているかを学ぶのも楽しかったです。先生も親切で分かりやすかった。すごくおすすめです!)
外国人のお客様にとっては、剣道の稽古をしている日本人を見るのも貴重な経験。
同じ空間で剣道の稽古に励む時間を楽しんでいるようでした。
地域の剣道教室というと探すのが難しく感じられますが、たとえば「剣道 誠道塾/誠道館」では随時、剣道体験を受け付けています。
東京の日暮里にある剣道教室なので、下町情緒ある町をとおり剣道の稽古へ向かう経験は外国人のお客様にとっても「日本らしい」と感じられ思い出に残ることでしょう。
「剣道 誠道塾/誠道館」の公式サイト:http://co57.jp/seido/
地域の剣道教室で体験する場合は、外国人のお客様がある程度、日本文化になじみがある場合におすすめです。
剣道の稽古には独自の礼儀作法がありますし、日本人が剣道の稽古をしている中で体験をすることに緊張してしまう人もいるからです。
また地域の教室で体験する場合も、事前に対応している言語を忘れずに確認しましょう。
外国人のお客様の言語に対応していなければ、別途で通訳を雇っておいてくださいね。
外国人が剣道体験するときの流れ
さいごに、剣道体験の流れを紹介します。
日本人でも剣道の経験がある人は少ないですし、当日とまどわないように頭に入れておくと安心です。
経験がある方も外国人をおもてなしする前に、流れを再確認しておきましょう。
道着に着替える
まずは剣道着と袴、防具を着ていきます。
袴や防具の着かたは難しいので、担当の方に頼んで手伝ってもらいましょう。
また道着や袴の下は、Tシャツ+半ズボンといった動きやすい恰好の服を着ている人もいますが下着だけの人も多いです。
ただし、防具も着用すると暑さを感じやすく汗もかくので、外国人のお客様にはその旨を伝えたうえで替えの服や下着なども持参してもらうといいでしょう。
稽古始めのあいさつ
着替え終わったら、稽古のあいさつとして正座や座礼といった所作を習っていきます。
外国人のお客様は正座がはじめての場合も多いので、脚をくずしても問題ないか、あらかじめ先生に聞いておくといいでしょう。
あいさつをしたら準備運動をした後、稽古に入っていきます。
竹刀の持ち方・振り方を教わる
稽古のさいしょは、竹刀の持ち方と振り方を教わります。
竹刀の持ち方は、竹刀の弦を上にして上側に右手、下側に左手の位置で握ります。
剣道では、この下側に握っている左手をメインにして竹刀を振っていきます。
右手の方が上にあるため力が入りがちですが、左手をしっかり握り、右手は添えるだけ、くらいの力加減が基本です。
肩が上がらないように気をつけながら、竹刀を振っていきましょう。
打ち込みを実践
稽古のさいごは、いよいよ打ち込みを実践。
面や小手など、打突部位に竹刀で打ち込みます。
竹刀で人を打つ経験は慣れないので躊躇をする方もいますが、少しずつ慣れていきましょう。
さらに、自分が竹刀に打たれる側も体験します。
また体験ツアー・教室によっては、試合風のミニゲームを行なって締めくくる場合も。
実際に打突するときは「面!」「小手!」「ヤァーー!」といったかけ声も出してみましょう。
稽古が終わったら、座礼をして終了です。
せっかく剣道の道着・袴・防具を着用しているので、記念写真などを撮っておくのがおすすめですよ。
記念写真を撮り終えたら、私服へ着替えて終了となります。
まとめ
剣道体験の企画といっても「本当に喜んでもらえるのか」「そもそもどこで体験ができるのか」など、不安がたくさんありますよね。
剣道はその精神性に惹かれる外国人が多く、サムライファンからも人気な武道。
ルールも意外と覚えやすくシンプルなので、初心者の外国人のお客様でも理解して体験しやすいですよ。
ほとんどの地域の教室では体験を受け入れていますし、剣道を含む日本文化の体験ツアーもあるのでぜひさがしてみてください。
またモテナス日本でも経験豊富な剣道の講師を招き、特別な剣道体験を企画することが可能です。
通訳の手配をはじめ、フォトグラフィーやビデオグラフィーの手配といったサービスもございますので、ぜひお気軽にお問合せくださいね。
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
モテナス日本で実施したアンケート調査が30以上のWebメディアに取り上げられました!
2023年12月25日順調に回復するインバウンド需要の中で、外国人が歌舞伎、忍者、茶道など日本の伝統文化でどの体験が人気なのかを調査した結果を公表いたしました。
外国人507人を対象に、2023年11月24日~11月26日の期間で日本への旅行時の体験についてのアンケートを実施、その結果を公表したところ30以上のWebメディアに取り上げられました。
アンケート結果の記事はこちら
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
外国人が空手体験できる場所は?空手体験の流れや注意点も解説
2023年12月25日
2021年の東京オリンピックで、正式種目として採用もされた「空手」。
海外でも認知度が高い日本のスポーツなので、外国人のお客様やご友人を【空手体験】でおもてなししてみませんか?
空手には日本らしい礼儀作法や精神論などが詰まっていて、良き日本の文化を知ってもらうのにも効果的です。
とはいえ「空手体験で、本当に外国人に喜んでもらえるだろうか」「そもそも外国人が空手体験できる場所ってどこだろう」と悩ましいことだらけですよね。
そこで今回の記事では、外国人が空手体験できる場所の紹介や体験の流れ、注意点といった情報を紹介します。
空手は海外で有名?外国人にとって空手とは
まずは、そもそも外国人に空手は人気があるのかを知っておきたいですよね。
空手は、日本では知らない人がいないほど有名な武術ですが、海外ではどのように捉えられているのでしょうか。
外国人のお客様やご友人に自信をもっておもてなしをするためにも、海外における空手の知名度やイメージを知っておきましょう。
空手の競技人口は世界で1億人以上
空手の競技人口は、愛好者も合わせると世界で1.2億人以上とされています。
しかも日本での競技人口は約300万人なので、海外では日本を上回る数の人が空手の稽古に励んでいるのです。
また世界空手道連合には160以上の国が加盟。
2年に1度のペースで世界大会が開催されており、世界各国で空手というスポーツ・武術が愛されていることがわかりますね。
空手はもともと沖縄で生まれ、1920年代~1930年代ごろに日本全国へ広まったとされていますが、第二次世界大戦後に日本へ駐在したアメリカ兵によって米国へ広められました。
そのあと1960年代ごろには、日本から空手指導員がヨーロッパへ派遣されることで海外にも空手の存在が浸透。
現在では海外にもたくさんの空手道場があり、人気のスポーツとなっています。
「精神面も重んじる」ことに魅力を感じる
海外の空手競技者には、空手の「精神面も重んじる」部分に魅力を感じる人も多いです。
空手は人格形成を重んじる武道で、他人を尊重する心を大切にします。
たとえば空手では、稽古のはじめとおわりに一礼をしますよね。
これは日本の武道である剣道や柔道においても見られるため、空手の経験者でなくてもイメージしやすい光景ではないでしょうか。
武道は「礼に始まり礼に終わる」ため、【相手】や【競技をする場所】に対しても敬意をはらいます。
また競技で相手を倒した際もガッツポーズはせず、試合終わりには必ずお互いに礼をします。
このように相手を尊重し、肉体的な強さや技術だけでなく「精神面の強さ」を重んじる部分も空手が海外の格闘技とは大きく異なる部分。
そこが外国人には魅力的に映るのです。
「みる」スポーツとしても人気が高い
実は空手は「観戦するスポーツ」としても、外国人から人気を集めています。
スポーツ庁が行った調査「スポーツツーリズムに関する海外マーケティング調査報告書」では、みるスポーツとして空手や武道は人気を集めており、野球やラグビーなどを差し置いて全体の約30%以上の人から票を集めていました。
アメリカなどの西洋の外国人はもちろんのこと、中国や香港といったアジア圏の外国人からも「みる」スポーツとして人気が高いので、国籍や地域に関係なく、空手は海外で人気の高いスポーツといえます。
参考資料:「スポーツツーリズムに関する海外マーケティング調査報告書」
このように、空手は【競技をする武術】としても【見るスポーツ】としても外国人から人気が高いことが分かります。
日本文化の魅力が詰まった「空手体験」は、外国人のお客様やご友人にとって特別で印象に残る経験になりますよ。
外国人が空手体験するときの注意点
外国人を空手体験でおもてなしする際、下記の2点に注意が必要です。
- 道着の貸し出しがあるか
- 外国人の言語に対応しているか
道着の貸し出しがあるか
まず、体験場所で空手の道着を貸し出しているか確認しましょう。
体験用の道着を貸し出してくれる場合もあれば、貸し出しは行っていない場合もあります。
貸し出しを行っていない場合は動きやすい格好での参加になるため、外国人のお客様やご友人にスポーツウェアなどを持参する必要があることを事前に伝えておきましょう。
とはいえ、道着を着るという経験も外国人からすると「日本らしさの体験」にもなるため、できれば道着の貸し出しをしてくれる場所がおすすめです。
外国人の言語に対応しているか
空手体験が外国人のお客様やご友人の言語に対応しているかも、事前に必ず確認しましょう。
空手体験が外国人の言語に対応していないと、指導内容の細かいニュアンスや空手の礼儀作法の説明など、不自由な場面が多いです。
もし言語に対応していない場合は、別途で通訳の手配もするといいでしょう。
また空手には流派が多数存在しますが、外国人の空手体験においては、あまり気にする必要はありません。
というのも、日本人であれば「1つの流派でその道を極めていく」という感覚の人も多いですが、外国人の場合は空手の競技経験がある人でも流派の意識がある人は少ないのです。
そのため流派の違いを理解している人はほぼいないので、外国人の方から事前にリクエストをされない限り、気にする必要はないですよ。
外国人が空手体験できる場所
それでは外国人が空手体験できるのは、どのような場所でしょうか。
外国人が空手体験できる場所はおもに下記の2つです。
- 地域の空手道場
- 日本文化の体験イベント
それぞれ空手体験の雰囲気が違うため、外国人のお客様やご友人の日本経験の程度に配慮して場所を選ぶのがおすすめですよ。
地域の空手道場
地域の空手道場やスクールの「体験レッスン」で空手体験をすることができます。
ただし空手道場の体験レッスンの場合、白帯など入門レベルの生徒と一緒に【通常の空手稽古】への参加になる可能性も。
礼儀作法などを含めて先生から細かく説明やフォローはありますが、外国人にとってはじめての正座や礼など日本特有の所作、空手のかけ声など慣れない空間に戸惑うことも考えられます。
そのため地域の道場での空手体験は、外国人のお客様やご友人が日本文化になじみがあり、すでに何度か来日したことがある場合におすすめです。
地域の道場というと日本全国にたくさん存在するので迷ってしまいますが、たとえば東京にある「無拳流空手道 東京インターナショナル 原宿本部道場」のように生徒が多国籍な道場であれば、インストラクターが外国人へ空手を教えることに慣れているので安心できます。
「無拳流空手道 東京インターナショナル 原宿本部道場」の公式サイト:https://www.mugen-karate.com/
日本文化の体験イベント
外国人のお客様やご友人が、日本へ来るのが初めてであったり日本文化にあまりなじみがないのであれば、日本文化の体験イベントで空手を体験するのがおすすめです。
日本文化の体験イベントは海外から日本へ訪れる外国人向けに開催されているので、もちろん周りの参加者もみんな外国人。
日本にあまりなじみがない外国人のお客様やご友人でも、緊張しすぎずに参加できるのが魅力です。
またこういったイベントは空手体験のみではなく、空手の資料館への訪問や地域散策などのユニークなオプションが含まれていることも。
たとえば空手の発祥地である沖縄では、沖縄空手専門の旅行業代理店Ageshio Japan株式会社による「沖縄空手 聖地巡礼ツアー」が用意されています。
空手体験だけでなく空手博物館への訪問や神社での祈禱、空手専門店での買い物や古民家カフェでの食事なども含まれており、日本らしさに存分に触れながら空手体験をできるのが魅力。
「沖縄空手 聖地巡礼ツアー」の詳細:https://ageshiojapan.com/jp/program/okinawan-karate-history-tour
こういったツアーであれば外国人のお客様やご友人と会話も楽しみながら空手体験を組みこめるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
またモテナス日本でも、外国人のお客様の要望に合わせた空手体験をオーダーメイドで企画できます。
過去には瓦割りのパフォーマンスや板割り体験を組み込んだ空手体験を行い、外国人のお客様に好評をいただきました。
特別な空手体験を企画したい方は、ぜひお気軽にモテナス日本へご相談ください。
空手体験の流れの事例
さいごに、空手体験がどのような流れで進められるのかを紹介します。
空手体験の流れは道場やイベントによっても違いますが、おおまかに下記のような流れで進められますよ。
- 道着に着替える
- 挨拶・礼儀作法の説明
- 基本稽古
- 演舞やミット打ち
道着に着替える
まず道場・会場へ入ったら、レンタルの道着を受け取ります。
そのあと担当者に更衣スペースへ案内してもらい、道着へ着替えましょう。
レンタルの道着が用意されていない場合は、持参したスポーツウェアなどに着替えます。
外国人の方は道着の着方が分からない場合が多いので、着替え前にスタッフへ着かたを教わっておくとスムーズですよ。
挨拶・礼儀作法の説明
着替えがおわったら、空手の挨拶や礼儀作法などの説明があります。
このとき注意したいのが、説明を聞いているあいだは正座をする必要があること。
日本人でも長時間の正座は脚がしびれて辛いですが、外国人の方は正座がはじめてという場合がほとんどです。
そのため、あらかじめ脚をくずしても問題ないかを先生に確認しておくといいでしょう。
説明を受けたあとは実際に稽古はじめの挨拶をおこない、軽く体操などのウォーミングアップをしてから体験に入っていきます。
空手は素足と素手で行うため、ケガを防ぐためにウォーミングアップはしっかり行ってくださいね。
基本稽古
体験のはじめは、基本稽古から行なわれることが多いです。
基本稽古では空手の基本の立ち方や、こぶしの握り方、突き方、蹴り方などを教わります。
野球やテニスで例えるなら、素振りと似た練習といったところでしょう。
正しいかたちで突きや蹴り、そして受け技の払いなどもできるように練習をします。
先生が道場をまわりながら、ひとりひとりに丁寧にアドバイスをしながら教えてくれるので、空手が初めての方でも安心ですよ。
演武やミット打ち
さいごに、基本稽古をいかした演武やミット打ちをおこないます。
演武とは空手の【型】のことで、突きや蹴り、払いなどを組み合わせて構成されます。
先生のお手本を見ながらゆっくり行うので、空手が初めての外国人でも心配はいりませんよ。
空手らしい「エイ!」などの気合いのかけ声も、先生のマネをして挑戦してみてください。
ミット打ちの場合は、ボクシングなどで使用するミットを先生や生徒がかまえ、それに向かって突きや蹴りを実践します。
突きや蹴りが上手く出ると「パンッ!」という良い音がなり、気持ちがいいですよ。
稽古が終わったら挨拶をし、体験は終了です。
更衣スペースで着替えをしたら、借りた道着を担当者へ返却しましょう。
貸し出しの道着の場合はクリーニング代も含まれているため、洗濯をして返す必要はありません。
また、道場によっては道着の販売を行なっている場合も。
実は日本らしい道着は外国人からお土産としても人気なので、もしお客様やご友人が興味を示していたら購入したいか聞いてみるといいでしょう。
購入する場合は、名前の刺繍サービスがないかを担当者へ聞いてみるのもおすすめ。
日本語で自分の名前が刺繍された道着は、外国人にとって特別な思い出になりますよ。
まとめ
文化も価値観も違う外国人のお客様やご友人をおもてなしする時、どんな体験を選べば喜んでもらえるのか悩んでしまう方も多いですよね。
空手は海外でも有名なスポーツですし人気もあるので、本場である日本での空手体験は外国人のお客様やご友人にとって印象に残る特別な経験になるでしょう。
外国人のお客様がビジネスパートナーであれば、空手体験を通して礼儀作法や他者を尊重する精神など良き日本の文化を知ってもらうことも、信頼関係を築くうえで役立ちます。
ほとんどの地域の道場では空手体験を受け付けていますし、外国人向けに日本文化の体験イベントを行なっているツアー会社も多いので、ぜひ探してみてください。
またモテナス日本は、外国人のお客様の空手体験をオーダーメイドで企画することも可能です。
空手体験だけでなく、本物の空手家による瓦割りのパフォーマンスや板割りの体験など、より心に残る空手体験をご提案することもできますので、ぜひお気軽にモテナス日本へご相談ください。
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
寿司体験で外国人をおもてなし!寿司体験ができる場所や注意点って?
2023年11月22日外国人にも人気な日本食「寿司」。せっかくなら、日本を訪問した大切なお客様や友人を「寿司をつくる体験」でおもてなしするのはいかがでしょうか?実は最近、訪日外国人から寿司づくり体験の人気が高まっていて、英語対応で寿司づくりを体験できる場所も増えているんです。しかし「外国人が寿司体験できる場所ってどんな所?」「おもてなしする上で注意点はある?」といったことも気になりますよね。
そこで今回は、外国人が寿司づくりを体験できる場所の例やおもてなしで注意する点、さらに外国人と会話をする上で役立つ寿司についての基礎知識なども紹介するので、おもてなしの参考にしてみてください。
外国人に寿司体験が人気な理由
まずは、外国人に寿司体験が人気な理由を知っておきましょう。
なぜ、普通に「寿司を食べる」だけではなく「寿司をつくる体験」の人気が高まっているのでしょうか?
外国人が寿司体験のどのような部分に惹かれるのかを知っておくことで、自信をもっておもてなしができますよ。
日本の伝統文化に興味がある外国人も多いから
日本を訪れる外国人の中には、日本の伝統文化に興味がある人も多いです。
それは日本の伝統文化の「哲学」や「美学」に魅力を感じるから。
たとえば空手も外国人に人気のある日本の伝統文化ですが、人気の理由のひとつに「礼節」を重んじることも挙げられ、戦う相手への道徳心や精神面を掘り下げる哲学が外国人には新鮮で魅力を感じる人が多いのです。
寿司にも江戸時代から受け継がれた伝統の技術があり、その職人技の繊細さや哲学は外国人にも魅力的に映ります。
具体例を挙げると、寿司のシャリは口に入れた瞬間にほぐれるような加減で握られますよね。
これは空気の量まで調整した、まさに寿司職人の技術の賜物と言えるでしょう。
こういった職人技については日本人なら知っている人も多いですが、実は外国では「日本人なら誰でも寿司は握れる」と考えている人も多いので、寿司のシャリにも「職人技」という伝統文化が存在することに魅力を感じてもらえますよ。
寿司づくり体験では、プロの寿司職人からシャリの握り方だけでなく、魚のさばき方や寿司のネタ選びのポイントといった伝統の一部を気軽に聞くことができるのも魅力ですね。
寿司体験を通して、日本人と会話を楽しめるから
日本人の寿司職人と会話を楽しめることも、外国人から寿司体験が人気な理由です。
日本人であっても寿司職人と会話をする機会はそう多くありませんが、外国人の方は日本で言語の壁を感じる場面も多く、日本人との会話自体が億劫になりがち。
寿司職人と会話をしたくても、言語が理由でコミュニケーションを躊躇してしまう人も多いのです。
寿司体験では英語の通訳が付くため言語面の不安を取り除くことができますし、つくりかたを指導してもらう中で緊張感がほぐれていくので、楽しく寿司職人の方と交流をすることができます。
また寿司づくりを体験したあとは自分たちがつくった寿司を実際に食べる時間もあり、食事をしながら日本人の寿司職人・スタッフと会話を楽しめるのも寿司体験の醍醐味です。
創造性を発揮できて楽しいから
寿司づくりを、アートのように楽しむ外国人も多いです。
たとえば、私たち日本人も手巻きずしを食べるときに「どんなネタを入れようか」「酢飯の量をどれくらいにしようか」といった話題で盛り上がった経験はありませんか?
外国の人にとってはネタ選びもシャリ握りも初めての経験ですから、どのネタを選んでどれくらいの量のシャリを握るかを考える作業は、創造性を刺激されて楽しい経験になります。
寿司職人がつくる完璧な寿司と見比べながら、自分の寿司をつくりあげるアートな体験は印象的な時間になりますね。
寿司は外国人にも人気な日本食だから
みなさんもご存じのように、寿司は外国でも人気の日本食です。
そのため、本場の寿司を食べてみたいと思っている外国人は多いもの。
とくに海外では寿司のネタである刺身が流通していないことが多く、サーモンやアボカドが入った「巻物の寿司」が主流なので、刺身がつかわれた本場の「にぎり寿司」が食べられることを楽しみに来日する外国人も多いのです。
寿司づくり体験では自分が握った寿司と職人が握った寿司のどちらも食べられるので、本場の寿司をしっかり堪能してもらえますよ。
外国人が寿司体験できる場所は?
それでは、外国人が寿司体験のできる場所を紹介します。
寿司づくり体験を実施しているのは、下記のような場所です。
- 寿司屋
- 寿司職人の養成学校
- 日本文化の体験イベント
それぞれの場所によって寿司体験の雰囲気が変わるため、外国人のお客様や友人との関係性によって選ぶのがおすすめですよ。
寿司屋
寿司屋での寿司づくりは、富裕層の外国人の方やVIPの方など、接待におすすめです。
寿司屋の中には100年以上の歴史をもつ老舗店もあり、伝統を受け継いできた職人から直々に寿司づくりを教えてもらう機会は、外国人の方にも貴重な経験になります。
さらに一流の職人が選んだ魚で寿司づくりができるだけでなく、わさびやしょうがといった食材も目利きされたものなので、ワンランク上の寿司づくりを体験してもらえることでしょう。
また、実際に寿司職人が着用する白衣と和帽子の制服を貸してもらえる場合が多く、日本らしい服装に身を包んで寿司づくりをする体験は、外国人にとって唯一無二の経験になりますよ。
1910年創業の「松乃鮨」では、外国人の富裕層向けに寿司づくり体験を提供しています。
教えてくれるのは、G20や英国王室にも寿司を握った経験がある寿司職人。
寿司づくり体験は英語で行われるので、日本語が話せない外国人のお客様も安心です。
公式サイト:https://matsunozushi.com/yoshi/for-inbound/experience/
寿司職人の養成学校
数は少ないですが、寿司職人を養成する学校があるのをご存じですか?
そういった養成学校でも、寿司づくりの体験イベントを行なっています。
養成学校のイベント参加者には日本人も多いので、日本人と交流しながら寿司づくりがしたい外国人の方におすすめですよ。
また「学校」であるため料理初心者へ教えることにも長けているのがメリットで、包丁を持つのに慣れていない人でもわかりやすく寿司づくりを教えてもらえます。
ただし学校側には英語の通訳がいない場合もあるので、日本語が話せない外国人の方を連れていく場合は注意してくださいね。
また体験イベントは不定期の開催である学校も多いので、希望の期間に開催があるかも必ず確認しましょう。
人気寿司店「すしざんまい」が経営する『つきじ喜代村塾』では、不定期で【すしカルチャー講座】という寿司づくり体験を開催しています。
英語は対応していないため通訳を別で手配する必要はありますが、教えてくれる寿司職人のトーク力にも人気がある寿司づくり講座です。
公式サイト:https://www.kiyomura.co.jp/school
日本文化の体験イベント
外国人向けに、寿司づくりの体験イベントを行なっている団体もあります。
このような体験イベントはカジュアルな雰囲気の中で寿司づくりが体験できるため、外国人の友人と参加するのにおすすめです。
外国人向けのイベントであるため英語ができるスタッフがいたり、講師自身が英語を話せることも多く、言語面で心配はありません。
イベントは定員制の場合があるため他の参加者と一緒に寿司づくりをする可能性もありますが、カジュアルな雰囲気である分、外国人の方も緊張感なく気軽に寿司づくりを楽しめますよ。
体験場所はレストランや個人宅などさまざまで、白衣や和帽子といった制服は用意されておらず私服での寿司づくりになる場合が多いです。
東京都足立区で外国人向けに寿司づくり教室を行っている「Tokyo Sushi-Making Tour」では、英語が話せる講師から寿司づくりやマナー、歴史などを教わることができます。
少人数クラスは定員が8名なので、アットホームな空間で緊張感なく寿司づくりを楽しめますよ。
公式サイト:https://www.tokyo-sushi-making-tour.com/
寿司についての基礎知識
外国人を寿司づくりでおもてなしするとき、寿司についての基礎知識を知っていると会話が盛り上がります。
日本人であっても、寿司の歴史までは知らない人も意外と多いですよね。
寿司は日本の食文化の長い歴史が詰まった、まさに「伝統文化」なのでこの機会に覚えてみてください。
日本の寿司は1200年以上の歴史がある
日本の寿司には、なんと1200年以上の歴史があると言われています。
起源には諸説ありますが、魚を保存するために発酵させた「発酵ずし」であると伝えられているものが定説で、これは日本ではなく東南アジアで生まれました。
この頃はお米は食べず、発酵のための材料として魚と一緒の入れ物に入れられ保存されるのみだったそう。
このすしの原型が中国から日本へ伝わり、奈良時代や平安時代には朝廷への貢ぎ物として納められていたようです。
これが室町時代に変化し始め、発酵期間が短くなりお米も一緒に食べるスタイルに。
まだこの頃は庶民が食べられるものではありませんでしたが、少しずつ「すし」の存在が広まるようになっていきます。
にぎり寿司は江戸時代に生まれた
現代でよく食べられる「にぎりずし」が誕生したのは江戸時代のこと。
にぎりずしは江戸の屋台の人気メニューでした。
この頃になると米酢を混ぜたすし飯と、江戸前で獲れた魚や貝を下処理したネタ、というスタイルになります。
しかしこの時の大きさは今のにぎりずしとは違い、おむすびほどの大きさだったとか。
これを切り分けて食べていたようで、その名残から今でもお寿司は1皿に2貫盛るスタイルになったと言われています。
明治時代に今の寿司スタイルができあがる
明治時代になるとネタに生の刺身が使われるようになり、今の寿司スタイルができあがります。
これは、ネタである生魚を氷で保存できるようになったため。
さらに現代で食べられているように煮切り醤油をネタに塗るスタイルも、この頃に生まれました。
また関東大震災によって寿司職人が全国に散らばり、現在のように江戸前スタイルの寿司が広まったと言われています。
寿司の歴史には、日本人の食への探求心が詰まっていることがわかりますね。
外国人の方と寿司づくりをする際は、このような歴史の話もすると楽しんでもらえますよ。
外国人が寿司体験をする際の注意点
さいごに、外国人を寿司体験でおもてなしする際の注意点を2つ紹介します。
- 希望のネタを聞いておく
- 食べられない食材を事前に確認する
注意点は主に「食材」についてです。
外国人の方は日本人とは違う食事スタイルを持つ人も多いため、事前に必ず確認をしましょう。
希望のネタを聞いておく
外国人の中には「なじみのあるサーモンの寿司が食べたい」「刺身には抵抗がある」といった人もいるので、希望のネタを聞いておくのが安心。
とくに生魚を食べる国は少ないため、抵抗がある外国人も多いです。
また「いくら」や「うに」といった食材も苦手意識を持つ外国人は多いので、事前に確認するのが安全と言えるでしょう。
「生ものが食べられないと寿司づくりは難しいのでは…」と頭を抱えたくなるかもしれませんが、そういった方には玉子やサーモン、エビといった外国人にもなじみのあるネタを提案してあげるのもおすすめです。
外国人の希望するネタがわかったら、寿司体験の申し込みの際にリクエストをしておきましょう。
食べられない食材も事前に確認する
外国人の中には宗教上やアレルギーなどの理由で特定の食べ物が食べられない方もいるため、事前に確認しましょう。
とくに注意が必要なのは、下記のような食材です。
- タコやイカなどのウロコのない魚介類
- 生魚や貝
- 卵やエビ
- 出汁
たとえば、イスラム教の一部の宗派ではウロコの無い魚を食べないためタコ・イカが食べられません。
さらに生魚や貝はベジタリアンやヴィーガンの方は避ける傾向があり、卵やエビはアレルギーを持つ人もいるため必ず確認が必要です。
また、寿司と一緒にお味噌汁やお吸い物がつく場合は「出汁」の材料にも注意してください。
鰹だしなどの動物性の出汁はベジタリアン・ヴィーガンの方は食べられません。
魚介を避けると寿司のネタが限定されてしまうイメージもありますが、ベジタリアン対応、ハラル対応の寿司体験も増えているので、こちらも事前に相談することで安心して寿司づくり体験を楽しんでもらえますよ。
まとめ
日本人であっても「寿司づくり体験」の経験がある人は少ないので、どのようにコーディネートするべきか悩んでしまいますよね。
寿司は外国人にとっても、なじみのある日本食なので寿司職人から直接つくり方を教われる体験は貴重な経験になります。
食文化の違いがあるため食材選びには注意が必要ですが、事前に相談をすることで安心して寿司体験を進められますね。
モテナス日本では、外国人の方の寿司づくり体験をオーダーメイドで計画することが可能です。
「特別な寿司体験でおもてなしがしたい」という方は、ぜひ気軽にモテナス日本へご相談ください。
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
侍・殺陣の外国人向け体験教室とは?日本の武道文化への招待
2023年11月19日ただ、奥深い日本の伝統文化を紹介するには、日本人であっても少し難しく感じるものですよね。
外国人の方に、より侍・殺陣について深く理解し、楽しんでもらうための知識をもっておきましょう。
この記事では、外国人の方を招いて行う侍・殺陣体験の内容や注意点、その魅力や背景についても紹介します。
どんな外国人の方に喜ばれるのかや、参考となる映画、殺陣のスタイルや注意点についても解説するので、参考にしてください。
侍・殺陣体験が外国人に人気の理由
日本の武道文化は、外国人にとってはミステリアスで魅力的な印象があります。
それは「samurai(侍)」という言葉が世界共通語のように知られていることからも、感じ取れますね。
日本の侍が登場する映画で海外進出しているものも多く、かつて黒澤明監督の「七人の侍」は英国放送協会(BBC)にて「史上最高の外国語映画の第1位」に選ばれたこともあるほどです。
このように侍・殺陣といったエッセンスは映画の中に登場することから、外国人の方にとっては非日常の新鮮な文化に映り人気があります。
映画で映し出される武士の精神や美しい武道の技、時にアクロバティックなプロによる殺陣。
「samurai(侍)」の存在は、多くの外国人にとって未知の文化でありながら憧れの対象にもなりえます。
本場である日本での侍・殺陣体験は、そんな非日常の文化を感じられて、かつ武道の奥深さを感じる絶好の機会となってくれるのです。
侍や殺陣への外国人の反応は?
日本の武道文化に触れる機会は、日本人であっても少ないものです。
日本人としてもプロの殺陣を目の当たりにしたら、やはり感動するし新鮮に感じるでしょう。
そんな中、さらに日本の文化に馴染みのない外国人にとって侍・殺陣体験はとてもエキサイティングで楽しい体験になってくれます。
侍・殺陣体験ではまず講師によるデモンストレーションも行われるため、その洗練された動きに注目が集まるでしょう。
また、実際に侍の格好をして行うので、侍風の着物姿だけでも外国人にとっては面白く新鮮なはず。
きっと初めての侍スタイルは、旅行の思い出として写真に撮ったり、SNSでシェアしたい要素満点です。
そして武道の礼儀正しさや伝統的なルール、技の細かさは難しい部分もありますが、そんな繊細な日本文化も興味深い体験として感じられるでしょう。
外国人が見たいのは侍のかっこよさ・迫力ある殺陣
侍・殺陣体験では、映画に出てくるような侍のかっこいいポーズや迫力ある殺陣がポイントとなります。
もちろん、そこに至るまでの日本的な作法も興味深いもの。
侍・殺陣体験では着物を着ている時の作法や、その歴史的な背景、歩き方などもレクチャーされることが多いです。
しかしやっぱり醍醐味は、映画に出てくるような侍のアクションを自分もかっこよく決められた時でしょう。
殺陣は演技の一種でもあるので、「美しく演じられること」が体験の楽しみにもなります。
もし日本の侍や殺陣のイメージがあまりない外国人の方であれば、事前に映画などを観ていただくことで「こんな動きがしてみたい!」とイメージを膨らませられるかもしれません。
侍・殺陣体験はどんな外国人に喜ばれるのか
侍・殺陣体験は、特に武道や日本の伝統に興味・関心が高い外国人におすすめです。
日本文化に興味津々な方、日本の武士映画が好きな方、武道に興味を持つアクティブな人々にとっては、非常に喜ばれる体験となります。
逆に日本の映画などを観たことがない方や、侍のイメージがあまりよくわからない方には多少抵抗があるかもしれません。
ただ基本的に体験教室では、侍文化の説明や着物の着方、作法など初歩的なところから説明します。
そのため「侍・殺陣」のイメージがあまりわかなかった方でも、未知の文化体験として有意義な時間になるでしょう。
侍に関心がなかった方でも、自分が着物を着て刀を持ちポージングしている写真は、インスタ映えする楽しい思い出になるはずです。
侍・殺陣体験が特におすすめな外国人顧客とは
招待する外国人が以下のような要素に当てはまる場合、侍・殺陣体験に興味をもってもらえる可能性が高いでしょう。
- 日本の侍映画が好き
- 格闘技や体を動かすことが好きでアクティブ
- 日本の伝統文化に関心が高く勉強熱心
- インスタ映えする写真を撮りたい
- よくある観光地などは体験済で、珍しいことがしたい
もともと日本映画が好きだったり、日本の伝統文化に関心が高い方は、やはり侍・殺陣体験も喜んでもらえるはず。
また、そうでなくても「よくあるショッピングスポットや観光地は見飽きてしまった」という富裕層の外国人観光客は多いものです。
そんな方にとっても、新鮮な文化体験として思い出に残るでしょう。
侍・殺陣体験に年齢制限はあるのか
侍・殺陣体験の年齢制限は教室にもよりますが、基本的には子供も参加できるところが多いです。
一般的に幅広い年齢層の外国人が参加しており、子供からシニア層まで対応してくれます。
映画や写真などでは、まるで本物のような模造刀やアルミ刀を使って撮影されている殺陣シーン。
しかし殺陣体験といっても、そのような本物に近い刀を使って闘うわけではありません。
模造刀は実はプロでも危険度が高く、立ち回りでは使用せず寄りのカットでだけ使われていたりするのです。
外国人向けの侍・文化体験では、危険な立ち回りは当然行いません。
教室によっては居合刀で野菜を切ったりする体験もしますが、子供がいる場合は省くなどアレンジしてもらうとよいでしょう。
子供が参加するような場合は、講師も安全面に配慮して行います。
そもそも殺陣とは?基礎知識からスタイルまで
殺陣とは、日本の時代劇や舞台芸術において使われる振り付け技術です。
演陣・技斗・擬斗・擬闘とも呼ばれ、「殺陣」としては1921年に新国劇の座長沢田正二郎の公演で用いられたことが起源とされています。
殺陣では武士による武道の形を表現しますが、実際に闘うことを目的としているわけではありません。
舞台上での見栄えを考慮し、俳優や武道家が安全かつ迫力ある戦闘を演じるための演技法として発展してきたものです。
殺陣の目的はリアルな戦いを模倣することではなく、繊細かつドラマティックな動きで観客に臨場感と感動を与えることにあります。
侍と武士はどう違うのか
日本人であっても混同しがちな部分ですが、厳密には「侍」と「武士」の意味は異なります。
武士は簡単に言うと刀を持って闘う人のこと全般を指し、侍はその中でも位が高く貴人に仕えるような立場の人でした。
ただ外国人の方にとっては「samurai(侍)」という言葉の認知度が特に高いですから、侍体験と説明するのがわかりやすいでしょう。
殺陣の基礎
殺陣では以下のような基本的な要素が重要となっています。
1. 動きと表情
殺陣では、刀など様々な武器や戦術を用いて、戦いの動きや表情までもを学びます。
時代劇などで出てくる殺陣シーンでは、刀さばきはもちろんですが、俳優の表情や細かな所作、目線までもに意識が行き届いているのを感じるのではないでしょうか。
侍は実際に、「なんば歩き」といって敵にいつ襲われても動ける特有の歩き方をしていました。
そのような侍特有の細かな動きも、殺陣の基礎となります。
2. 武器の使い方
殺陣は素手で行うこともありますが、特に様々な武器の使い方に焦点が当てられます。
刀や槍、棒術など、武器ごとに異なる振り付けや技術を身につけ、それを見事に演じることが求められるのは殺陣の難しい部分です。
刀ひとつとっても、差し方、抜き方、構え方など、ひとつひとつの所作に決まりがあり、美しく見せるためのポイントがあります。
武士の気迫やオリエンタルな神秘性を感じさせるために、鍛錬された武器の使い方が重要となるのです。
3. 安全性の確保
殺陣は決して、本当に相手を傷付け倒すための技術ではありません。
迫真の演技と同時に、安全性も大切にされます。
転倒や打撃は相手に実際のダメージを与えないように工夫され、お互いに怪我なく美しい表現をすることが重視されるのです。
殺陣で使われる刀
殺陣で使われる刀には、実は色々な種類があります。
しかし当然ですが、真剣(本物の刀)を使うことはありません。
その中でも代表的な刀は以下のようなものです。
1.模造刀
居合刀、美術刀とも呼ばれる、見た目が本物そっくりで美しい刀です。
しかし重く危険度も高いので、立ち回りで使われることはありません。
写真撮影や、動画でも寄りのカットでポージングする時だけ使われます。
2.アルミ刀(ジュラ刀)
模造刀に似て本物に近い見た目ですが、より軽い刀です。
模造刀と同じく基本的にあまり立ち回りでは使わず、写真などのポージングで使われます。
3.竹光
とても軽い素材でできており、映画や舞台の立ち回りで実際によく使われます。
模造刀やアルミ刀に比べると、比較的危険度が低いものです。
ただ間近で見ると偽物感があるので、寄りでの撮影にはあまり向きません。
本物らしく見せるための体使いなど、演技も重要になってきます。
4.ラバー刀
映画「るろうに剣心」などでも使われた、軽い刀です。
竹光より柔らかさがあり、より安全で体に当たった時のダメージが少ないとされています。
手入れも比較的簡単なため、近年映像ではよく使われているようです。
殺陣に流派はあるのか
日本文化に関心の高い外国人の方にとって、殺陣のスタイルの違いがあるのかどうか?という点も興味深いでしょう。
華道に流派があるように、日本の伝統文化には様々な流派が存在するものが多い印象です。
様々な武術と同様に、剣術には様々な流派が存在するものです。
ただ殺陣は厳密には武術ではないため、殺陣自体に流派はないとされています。
意識されるとすれば剣術の流派で、演じられる時代劇の背景などによって流派を意識されることがあるかもしれません。
殺陣の教室でも、講師が剣術を嗜んでいればその流派の影響を受けることは考えられます。
ただ殺陣において厳密に流派が分かれているわけではありません。
外国人の文化体験でそこまで説明を求められることは少ないかもしれませんが、豆知識としてそのような背景を知っておくと参考になるでしょう。
殺陣の参考になる外国人向け映画
殺陣や侍体験を提供する側も、日頃から時代劇を見慣れているとは限りません。
海外からの外国人観光客の中には、日本の時代劇や侍を題材にした映画のファンもいますよね。
そんな方こそ侍・殺陣体験に興味をもって来てくださるので、海外で人気の侍映画は押さえておきましょう。
「あの映画の登場人物みたいな格好がしたい」
「あのシーンみたいなポーズで写真が撮りたい」
そんなリクエストに応えられたら、とても喜んでもらえるはずです。
1.『七人の侍』
巨匠・黒澤明による、日本の武士道や侍の精神を描いた映画。
武道の美しさと厳しさが感じられます。
日本の時代劇に詳しくなくても、この映画は昔からメディアに取り上げられているので名前を知っている方が多いでしょう。
2.『るろうに剣心』
明治時代の日本を舞台にしたアクション映画で、アニメの人気から実写化されました。
比較的新しい映画のため、若い方でも観た方が多いかもしれません。
海外でも「Rurouni Kenshin」として知られています。
佐藤健さん主演で、現代的でアクション要素の高い映像は外国の方でも馴染みやすいものです。
3.『ラスト・サムライ』
日本の時代劇ではないのですが、アメリカの監督が明治維新直後の日本を描いたことで話題になった作品です。
海外の方からは認知度が高いため、知っている方が多いでしょう。
日本人では渡辺謙さんが出演しており、日本の武士道が題材に描かれています。
侍・殺陣体験時の注意点
侍・殺陣体験に参加する際には、いくつかの注意点があります。
特に外国人の方は異国での武術体験自体に不安を感じることも考えられますので、注意点は留意しておきましょう。
1. 服装と持ち物
体験中は着物・帯など用意された服装に着替えます。
ただ体を動かすので、下着なども動きやすく汗をかいてもよいものを選んでおくのがおすすめです。
激しい動きをしなくても、慣れない姿勢を保つことは意外に筋力を使うものです。
水分補給もすぐできるよう、飲み物などが用意されているのが理想的ですね。
2. インストラクターの指示に従う
体験中は、経験豊富な講師の指示に従うことが重要です。
外国人体験で、そこまで危険な刀を使ったり難易度の高い動きをすることはまずありません。
しかし講師の指示通りに動かないと思わぬ怪我などもあり得ますので、きちんと手順通りに行っていただきましょう。
3. コミュニケーションを取りながら行う
外国人の方にとって、慣れない着物で殺陣の所作を学ぶというのは厳かに感じられるでしょう。
失敗してはいけない、と緊張してしまうことにもなりがちです。
ただあくまで楽しい文化体験として参加いただくので、講師と一緒に、そして外国人同士で楽しむことも大切です。
リラックスして楽しめる空気づくり、質問しやすい流れなども意識すると親切です。
侍・殺陣体験後のおすすめスポット
侍・殺陣体験後には、さらに侍文化を感じられる興味深いスポットを観光で訪れてみるのはいかがでしょうか。
1.刀剣博物館
東京の墨田区にある「刀剣博物館」は、美術工芸品として日本刀を展示している博物館です。
大名屋敷の庭園も見ることができ、日本古来の武家文化を感じられるような施設になっています。
国宝級の刀もあるので、本物の刀を見てみたいという方には貴重な体験となるでしょう。
2.伝統的な武家屋敷
武士の生活を垣間見ることができる、伝統的な武家屋敷もおすすめです。
日本にいても間近で見ることは少ない武士文化に触れる、良い機会となります。
一般公開されている武家屋敷は全国にありますが、有名なところだと秋田県の「角館武家屋敷通り」があります。
ここは武家屋敷が立ち並ぶ大通りで、伝統的な茅葺屋根も見ることができ風情漂う特別な空間です。
3.サムライレストラン
伝統文化体験とは少し異なりますが、エンタメとして楽しめるのが新宿・歌舞伎町の「サムライレストラン」。
以前は「ロボットレストラン」として話題を集めたお店が、「サムライレストラン」としてリニューアルしました。
鬼や侍など日本文化をなぞらえつつ、華やかにアレンジされたエンタメショーが楽しめます。
夜の街が好きな方や、若い外国人の方には楽しめるでしょう。
侍・殺陣体験で外国人の方にディープな日本の思い出を
侍・殺陣体験は、外国人の方にとっては「映画で観たような迫力ある侍の姿」をリアルに体験できる機会です。
ただの観光とは一味違うディープな日本文化体験で、思い出に残る時間となるでしょう。
注意点や喜んでいただくポイントを意識しながら、最高の文化体験を提供してくださいね。
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
外国人を和食で接待するときの注意点とは?注目の和食メニューも紹介
2023年11月07日外国人の大切なお客さまを接待するとき、せっかくなら日本の食文化『和食』を楽しんでいただきたいですよね。
しかし、食文化の違う外国人のお客さまには「どのような和食がいいのか」「和食のメニューを選ぶうえで注意点はあるのか」といったことが気になる方も多いと思います。
そこで本記事では、外国人のお客様を和食で接待するときに注意が必要な食材をピックアップしました。
また外国人の接待におすすめな和食メニューや外国人が注目する和食も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
外国人を和食で接待するときに注意する理由
まずは、外国人を和食で接待するときに「なぜ注意が必要なのか」を知っておきましょう。
外国人を和食で接待するとき、主に下記の点から注意が必要になります。
- 宗教上の理由
- 個人の健康目的や思想による理由
- アレルギーを持っている人もいるため
- 外国人になじみのない食品があるため
わたしたち日本人と違う文化・思想をもつ外国人を和食で接待するとき、なぜ注意が必要なのかを知っておくとお相手の外国人の文化を理解するヒントにもなるので、より詳しく解説します。
お相手の外国人の文化を知ることは接待でスムーズなコミュニケーションを取るうえでも重要になってくるので、この機会に理解を深めておきましょう。
宗教的な理由で食べられない食材がある
外国人の中には、宗教上の理由で特定の食べ物が食べられない方もいます。
日本人には食事制限のある宗教を信仰している人は少数ですが、世界的に見ると約30%以上の人が食事制限のある宗教を信仰しているといわれるほど。
世界の約3分の1、つまり3人に1人が宗教上の理由で食事に制限があるのでお相手の外国人も当てはまる可能性は高いですよね。
たとえば中東地域やアジアに信仰者が多いイスラム教徒の人は、豚肉やアルコールが禁止されていることは有名です。
さらにインドを中心に信仰者が多いヒンドゥー教では牛肉や豚肉などの動物性の食品を避ける人が多いほか、イスラエルやアメリカなどに信仰者の多いユダヤ教ではヒレやうろこのない魚を食べることが禁じられているなど、宗教によってそれぞれタブーとされる食材が存在します。
そのため、お相手の外国人の食事スタイルに合わせて接待の和食メニューを選ぶことが大切。
ただし、同じ宗教を信仰していても国が違うと食事制限の内容が違う場合もあります。
お相手の外国人にどのような食事制限があるのかを、事前に必ず確認しておきましょう。
食習慣が理由で食べられない食材がある
外国人の中には宗教以外の理由で、個人の健康目的や思想から食事制限をしている人もいます。
肉や魚を食べない「ベジタリアン」や、動物性の食品を一切食べない「ヴィーガン」などが代表的な例です。
さらに最近では、肉は食べないけれど魚介類は食べる「ペスカタリアン」や、フルーツなどを中心とした食生活をする「フルータリアン」といった外国人もおり、食事制限のスタイルは多種にわたります。
そしてこういった食生活は、環境問題や動物愛護の面からおこなっている外国人も多いので接待時の話題選びにも注意をしましょう。
なぜその食生活をしているのかといった背景部分も想像しておくと、和食選びだけでなく外国人とコミュニケーションを取るうえでも役立ちますね。
アレルギーがある外国人もいる
日本人と同じように、外国人でも特定の食品にアレルギーのある方がいます。
とくに和食で注意すべきは「蕎麦」で、実は海外では蕎麦アレルギーの存在を知らない外国人も多いのです。
アレルギーは命にかかわる危険性もあるので、必ず確認してから和食選びをしましょう。
お店によってはアレルギー表示をしていたり、食材の相談ができることもありますよ。
外国人には不慣れな食材がある
日本では普通に食べられる食材でも、外国人にとっては不慣れな食材もあります。
わたしたち日本人も、海外旅行へ行ったときに現地の料理で驚いたことはないでしょうか?
たとえば、フランス料理として有名なエスカルゴを想像してみてください。
食用とはいえ、かたつむりを食べるのに抵抗がある日本人もいるはずです。
実は、私もイタリア人の友人と話していた際、日本では焼肉で「タン」が有名だと伝えたところ「牛の舌を食べるなんて…」と怖がらせてしまった経験があります。
もちろん、慣れない食材を食べることを文化の違いとして楽しむことができる外国人もいますが、人によっては抵抗がある食材もあるため注意しましょう。
外国人との食事で注意が必要な食材とは?
それでは、外国人との食事で注意が必要な食材の代表例を見ていきましょう。
アルコール類
イスラム教徒や一部のキリスト教徒の中には、アルコール類を飲まない人もいます。
さらに、飲酒の場にさえ同席をしないという厳格な人もいるのでアルコール類の提供には注意が必要です。
またアルコールへの食事制約がない外国人であっても、日本酒や焼酎へのなじみがなく「日本酒や焼酎を飲んでみたいが、どの銘柄が口に合うかわからない」という場合も。
実際に私も、イギリス人の友人を日本酒の品ぞろえが豊富なお店へ連れて行った際、日本酒の辛口や甘口といったニュアンスが伝わらず銘柄選びに悩んだ経験があります。
そんなとき助けられたのは、2〜3つの銘柄を少量ずつ飲める「テイスティングセット」でした。
グラスに注がれる日本酒の量も少ないので、もしも口に合わなくても負担が少ないですし(外国人の方も「せっかく勧めてくれたから全部飲まなくては」と気遣いをする人は多いものです)結果として、友人は飲み比べることで辛口や甘口の違いも知れたようで喜んでいました。
接待の場でも日本酒や焼酎を飲む場合は、そのようなテイスティングセットがあるかを確認しておくのもおすすめです。
牛肉や豚肉
牛肉や豚肉に食事制限がある外国人も多いので注意しましょう。
たとえばヒンドゥー教、イスラム教、ベジタリアンやヴィーガンの人は、牛肉・豚肉への食事制限をしている場合が多いです。
とくにイスラム教は食事制限の厳しい宗教の一つで、イスラム教の教義に沿った処理がされていないと食べられない食材もあります。
さらに食材だけでなく、調理する厨房や調理器具においてもイスラム教の教義に沿っている必要があるため、レストラン選びから注意が必要です。
最近では日本にも、イスラム教徒の人向けに「ハラル認証」という「イスラム教徒が食べられるメニューを提供する」レストランもあるので活用してみてください。
ハラル認証には下記の3つの段階があり、レベル3が最も厳しい基準の認証をクリアしているお店です。
- ムスリムフレンドリー(レベル1)
…「レストラン側のできる範囲」でハラル対応に取り組んでくれるお店 - 国内向けハラル認証(レベル2)
…専門の認証機関から認定された、国内向けのハラル認証があるお店 - 海外向けハラル認証(レベル3)
…国内よりも基準が厳しい、海外の認証機関からハラル認証を受けたお店
ただしイスラム教徒の人の中には「豚肉とアルコールは気にするけれど、それ以外は気にしない」といった人もいるため、どの程度まで食事制限をするかは確認しておくといいでしょう。
またベジタリアンやヴィーガン向けのレストランであれば、牛肉や豚肉を使用しない和食メニューもありますよ。
刺身や生卵などの生もの
日本では普通に食べられる刺身や生卵といった生ものは、外国人にとってなじみがなく苦手意識をもっている方もいます。
最近では外国でも寿司が人気なので刺身にはなじみがありそうですが、海外の寿司店のネタは生魚ではなくチキンやアボカドが代用として使われていることも多いのです。
そのため外国人から「寿司が食べたい」とリクエストを受けたとしてもお相手がカリフォルニアロールのような寿司を想像している場合もあるため、生魚は食べられるのかを必ず確認しておきましょう。
さらに日本人にとって新鮮なお刺身として喜ばれる「生けづくり」も、外国人には野蛮な食事だと思われることも多く注意が必要です。
また日本では卵かけごはんをはじめ、すき焼きなどでも食べられる生卵ですが、日本以外で生卵を食べる国はあまりありません。
生卵を食べられるということは日本の卵の品質が高く安全である証拠ですが「生卵を食べるのは危険」と感じる外国人は多いので、注意しましょう。
そのほかにも、生しらすや馬刺しなどの生ものも外国人にはあまりなじみがありません。
外国人の方からリクエストがない限り、生ものは避けるのが無難です。
出汁や料理酒など調理につかう食材にも注意
食材だけでなく、出汁や調味料の原材料にも注意しましょう。
たとえば、鰹だしにはベジタリアンやヴィーガンの人が摂取を控えている魚が使われています。
そして和食で使われることの多い料理酒、みりんにはアルコールが含まれているためイスラム教徒の人にとってタブーとなる場合も。
また、味噌や醤油によってはアルコールが添加されている商品もあります。
普通のレストランで調味料にまで注意をしてもらうのは難しいため、ヴィーガンやベジタリアン向けのお店、ハラル認証があるお店など、専門のレストランで接待をするのが安心でしょう。
ただし「調味料までは食事制限をしない」という人もいるため、こちらも事前にお相手に確認しておくのがおすすめです。
ここまで紹介した食材以外にもお相手の外国人の食事スタイルによって禁止されている食材はあるので、くれぐれも確認は忘れずに、和食メニューを選ぶようにしてくださいね。
おすすめの和食メニューは?外国人が注目する和食も紹介
ここまで外国人と食事をするうえでの注意点を紹介しましたが、日本人にはなじみのない食事制限があるとどのような和食メニューを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
そこで食事制限や文化の違いなどを考慮したうえで、外国人との接待でおすすめな注目の和食メニューを4つ紹介します。
- 寿司
…外国人に人気のある寿司ですが、最近はヴィーガンの人も食べられるベジタブルロールや野菜の寿司を提供するお店も増えています。ネタが野菜であれば、生魚が苦手な外国人でも食べやすいですよね。また、ハラル認証のある寿司店もありますよ。 - 豆腐料理
…豆腐は外国でも認知度が高く、健康食としても人気です。出汁など、調味料の原材料にだけ注意しましょう。 - とんかつ
…揚げ物料理は外国人にもなじみがあり、なおかつ日本独特のサクッとした衣が美味しいと感じる外国人は多いです。ヴィーガンレストランでの提供も増えており「べジミート」と呼ばれる、植物性の肉風の加工食品で調理してもらえる場合もありますよ。 - 天ぷら
…天ぷらは外国人からも人気の和食メニューです。数は少なめですがベジタリアン向けメニューのある天ぷら店、ハラル認証のある天ぷら店もあるので、食事制限のある外国人にも安心して食べてもらえますよ。
外国人は普段、和食に比べて濃い味を食べている人が多いため、醤油やソースなどで味付けがしっかりされている和食や揚げ物などのなじみのあるテイストの和食を選ぶといいでしょう。
また外国人は正座の姿勢に慣れていない人も多いため、座敷席ではないレストランを選ぶのがおすすめですよ。
まとめ
食文化や宗教が違う外国人のお客様の接待は、正解が分からず悩んでしまいますよね。
しかしお相手の食文化や宗教を知ることは接待をするときのコミュニケーションでも役立ちますし、お相手の食文化や宗教を尊重することは信頼関係を築くうえで大切です。
また「相手の立場を想像して思いやる」という姿勢が日本の良き文化で、外国人から信頼を得る大きな要素になることも多いので、お相手の食事制限をしっかり確認したうえで和食メニューを選んでいきましょう。
最近ではベジタリアン向け・ヴィーガン向けのお店やハラル認証があるお店も増えてきているので、気を揉みすぎずに専門のレストランへ相談もしながら外国人に喜んでもらえる和食メニュー選びをしてみてくださいね。
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
華道の流派一覧と外国人体験におすすめの流派3選
2023年11月07日「外国人体験で華道を取り入れたいが、流派の違いや選び方がわからない」とお困りではありませんか?
日本の美しい華道を体験してもらいたいけど、華道の流派は自分も詳しくないと紹介する自信がもてませんよね。
華道の流派の違いや特徴は、代表的なもので10種類あり、経験がないとわかりづらいことも事実です。
そこで、この記事では、華道の流派ごとのスタイルの違いや歴史を詳しく解説し、外国人体験に向けた選び方もご紹介します。
外国人体験に華道を取り入れたい方は、ぜひ参考にしてください。
華道の流派一覧・外国人体験のために知っておきたい知識
外国人のお客様をおもてなしする際に、日本の美しい華道を体験してもらいたい。
とはいえ、自分自身も華道に精通しているわけではないし、正直、流派もどんなものがあるか曖昧…。
そんな悩みをお持ちでも、安心して大丈夫です。
ここでは華道の代表的な流派から、外国人の文化体験におすすめな流派までを紹介します。
華道の代表的な3大流派と特徴
華道には多くの流派が存在し、それぞれ異なるスタイルや歴史を持っています。
室町時代に確率された華道ですが、現在は細分化し300以上の流派があるのです。
しかしその中にはほとんど名前を知られていない流派も含まれます。
まずは、華道と言えばの代表的な3大流派について知っておきましょう。
1.草月流(そうげつりゅう)
草月流は、歴史が古く1927年に確立された流派です。
他の流派に比べると自由度が高いのが特徴の、草月流。
日本の伝統文化としての華道を、現代的にアレンジした流派として知られています。
モダンアートのように捉えられている一面もあり、前衛的な作品が好きな方にも好まれる流派です。
自由度の高さから外国人や華道初心者にもとっつきやすく、外国人体験にもおすすめです。
2.池坊(いけぼう)
池坊は、日本で最も歴史のある流派のひとつ。
華道の元祖ともされており、伝統的な華道スタイルが特徴です。
室町時代に池のそばで生活していた、お坊さんにより確立されたとされる池坊。
池坊が華道そのものを作った元祖であるとされることから、「〇〇流」と名乗ることはなく「池坊」が正しい呼び方です。
自然をそのまま活かすスタイルで、「生花」と「自由花」の2つのスタイルがあります。
3.小原流(おはらりゅう)
小原流は、明治時代に池坊を学んでいた華道家により確立されました。
西洋文化が入ってきていた明治時代らしく、西洋の文化も取り入れたスタイルが特徴です。
剣山を初めて取り入れたのも小原流とされていて、三次元的な立体感のある作品が多くなっています。
これらの3大流派であれば一般的なため、全国に華道家の数も多く手が届きやすいでしょう。
先生の数が多いので、教室やワークショップを依頼できる華道家も比較的簡単に見つかります。
華道には有名な7大流派もある
上記で紹介した3大流派以外にも、華道には有名な流派が存在します。
3大流派に、特に良く知られている4つの流派を合わせた7大流派というのが、現代の華道で一般的に知名度のある流派です。
【華道の7大流派】
- 草月流(そうげつりゅう)
- 池坊(いけぼう)
- 小原流(おはらりゅう)
- 龍生派(りゅうせいは)
- 嵯峨御流(さがみりゅう)
- 未生流(みせいりゅう)
- 古流(こりゅう)
それぞれが独自のスタイルと歴史を持っているので、特性を知って外国人の文化体験に合うものを探してみましょう。
以下にそれぞれの流派の特徴について説明します。
1. 草月流(そうげつりゅう)
華道の3大流派の中では、特に自由度が高い草月流。
伝統的な技術や知識はもちろん押さえますが、作品づくりでは形式にとらわれないダイナミックなものも多いです。
モダンアートのひとつとしても高く評価され、外国人向けの教室なども積極的に開いている草月流。
海外の方でも日本文化に関心が高い方なら、知っている方もいるかもしれません。
若い外国人の方、アートに関心が高い方などにも体験としておすすめできます。
2. 池坊(いけぼう)
池坊は日本で最も歴史のある流派で、生け花の元祖とも呼ばれています。
そのため流派としての規模が大きく、全国で先生や教室も見つけやすい流派です。
先生が多ければそれだけ選択肢も多いので、外国人体験に合った講師を見つけやすいという一面もありますね。
室町時代に僧侶・池坊専慶によって誕生した、華道の元祖とも言える流派です。
池のそばで生活していたお坊さんが池坊と名乗ったことが、名前の由来と言われています。
池坊は華道・生け花そのものを創り出したと言われているため、他の流派のように◯◯流・◯◯派とは名乗りません。
池坊では、同じ流派の中でも以下の3つの技法があります。
- 立花
- 生花
- 自由花
山や川の風景を表現する「立花」、少ない花材で自然の美しさを表現する「生花」、比較的自由で西洋の花なども取り入れる「自由花」と細かく技法が分かれているので、ツウな外国人のお客様には興味深いかもしれません。
3. 小原流(おはらりゅう)
小原流は西洋の文化が日本に入り始めた、明治時代に始まった華道の流派です。
そのため日本らしさというよりは、西洋のテイストも含んだ面白さを感じられる流派と言えます。
実際に西洋の花を使用することもあるので、外国人の方には親しみやすい流派でもあるでしょう。
また、小原流ができるまでの華道では、平面的な作品が主流とされていました。
そこに「盛花」という技法で、三次元的な作品を広めたのも小原流です。
特に四季折々の花で自然の景観を表現する、「写景盛花(しゃけいもりばな)」という表現法がよく知られています。
4. 龍生派(りゅうせいは)
龍生派も3大流派ほどではないが、よく知られている華道の流派です。
吉村華芸によって明治時代に創設されました。
明治時代は西洋文化が日本に入ってき始めた頃で、華道でも西洋にインスピレーションを得た自由度の高い形式が注目されていました。
しかし、そんな中で龍生派の3代目である吉村華泉は、古典的な生け花の考え方を敢えて提案したのです。
現在、龍生派は吉村華泉が提唱した「古典華」と、個性と創造性を尊重する「自由花」の2つのスタイルを受け継いでいます。
5. 嵯峨御流(さがみりゅう)
華道の流派の多くでは「家元制度」というものがあり、流派のトップに「家元」がおり文化を弟子に伝えています。
しかし嵯峨御流には家元がなく、大覚寺の門跡によって受け継がれているという独特の流派です。
嵯峨天皇がルーツになっている流派のため、嵯峨天皇とゆかりのある大覚寺で代々受け継がれているのです。
一時は衰退した時代もありましたが、その後関西を中心に全国的に広がりました。
生ける人の思いを表現したり、自然の草花をありのままに活けるという考えをもっている流派です。
伝統的な「伝承花」という形式は神事などでも用いられています。
6. 未生流(みせいりゅう)
未生流は、江戸時代後期に大阪で生まれた流派です。
未生斎一甫と未生斎広甫によって確立された流派で、江戸後期に上梓された伝書に基づく形で厳格に伝承されています。
幾何学的な理論や東洋哲学を基にして作り出される未生流の造形美は、とても理論的とも言えるものです。
「未生」とつく華道の流派は他にもあるのですが、それらは全て流祖である未生斎一甫の未生流に基づいていると考えられています。
7. 古流(こりゅう)
古流も江戸時代に作られた華道の流派です。
花を用いて儒教の考え方を表現するという、伝統的な流派のひとつとして知られています。
西洋文化が盛んになっていた明治時代に一度衰退しましたが、金沢で再興したことから田代にまで受け継がれました。
江戸時代の伝統様式、伝統的な技術を、現代でも受け継いでいる流派です。
「三才型」と呼ばれる高さのある活け方も、古流の特徴としてよく知られています。
古流は、日本古来の精神性を重んじた流派です。
伝統的なものに関心が高い外国人の方であれば、その繊細さを興味深く感じるでしょう。
華道の流派の違いや選び方
華道の流派が複数あることはわかっても、それぞれの違いや目的に合った選び方は難しいですよね。
華道の流派では、流派のトップがそれぞれ異なるため作風にも違いが出ます。
個人的に自分が習うのであれば、それぞれの流派の華道家の作品を参考にするとよいでしょう。
実際に展示を見に行ってみるのもおすすめです。
ただ外国人体験を目的にするなら、担当者の目線だけではなく、外国の方の目線で親しみやすいかどうかも意識したいポイント。
例えば草月流は西洋文化を取り入れている一面もあり、自由度が高いので外国人の方にも親和性が高い流派と言えます。
そして同じ流派でも、先生ごとに教え方の個性はあります。
外国人向けのワークショップなどに慣れている先生がいれば、なお良いでしょう。
3代流派である草月流・池坊・小原流は教室も多いため、外国人体験に慣れている先生が比較的見つかりやすい流派でもあります。
華道の流派にランキングはある?外国人体験におすすめなのは?
華道の流派について調べると、検索サイトでは「ランキング」という言葉もサジェストに出てきます。
しかし、華道の流派の違いは良し悪しを決めるためのものではなく、一概にランク付けをするのは非常に難しいものです。
それぞれに歴史や特性が異なり、良さがあるのが華道の各流派。
簡単にランキングにできるものではないのですが、ここでは規模や「外国人におすすめか」といった基準で高評価できる流派を紹介します。
規模の大きさなら池坊・草月流・小原流
池坊・草月流・小原流の3大流派は、規模の大きさで言うならば、やはりトップクラスと言えます。
最もポピュラーな流派なので、全国に教室や華道家の先生を見つけやすいです。
展示会なども多く行われているので、選ぶ際にも参考にしやすい流派でしょう。
特に華道のパイオニアとも呼ばれる池坊においては、およそ220万人の会員数を誇ります。
自由度の高い草月流は外国人でも楽しみやすい
外国人体験を目的とするのなら、海外の方の感性に合う流派を選びたいものです。
草月流はその自由度の高さから、外国人でも楽しみやすい流派と言えます。
創始者である勅使河原蒼風は、古来の形式的な生け花に疑問を抱き草月流を考案しました。
伝統的な日本文化に触れながらも、アーティスティックで自分らしいアレンジメントを楽しみたい外国の方に向いています。
また、草月流はインターナショナルクラスと称して、英語での指導も積極的に行われています。
そのため英語の話せる先生も見つけやすく、外国人体験で言語の壁を感じにくい点も魅力です。
西洋の文化を取り入れるなら小原流
小原流も、外国人の方に受け入れられやすいスタイルの流派です。
これは小原流が確立された明治時代は、西洋文化が日本に盛んに流入していた時期だったことが関係しています。
そのため小原流では西洋の文化との調和を大切にし、洋風のアレンジメントにも対応しています。
外国人体験においては、西洋文化との対比を楽しむことができる流派とも言えるでしょう。
小原流も海外支部があるなど、外国人に向けた発信に積極的な流派でもあります。
伝統的な様式の華道なら古流
外国人が相手と言っても、人によっては古風な日本らしさを学んでみたいと感じる方もいます。
特に日本での文化体験に慣れている方の場合、より伝統的な格式ある流派に興味をもつかもしれません。
伝統的な日本文化を強調したい場合には、古流がそれに当てはまります。
古流は儒教の教えを表現した華道の流派で、格式や儀式が厳格です。
難しさもある反面、伝統様式を学ぶレアな体験となります。
すでに他流派での華道体験があるという外国人の方には、ぴったりでしょう。
元祖華道なら池坊
池坊は、華道の元祖とも言える流派で、その格式と歴史は非常に豊かです。
池坊の独特な考えのひとつに、枯れた花や草木であっても、自然のものに美しさを見出すというものがあります。
新鮮な花だけでなく、枝や実、紅葉した葉など、植物のあらゆる状態を大切に表現するのです。
そんな日本らしいスピリットと、長い歴史にまつわるストーリーが池坊の魅力。
作品の裏にある背景も学びたいという方には、興味深いでしょう。
華道の外国人体験は客層に合わせた流派選びを
華道の流派といっても規模やスタイルが大きく異なり、外国人から見た受け止め方によって選ぶ必要があるとわかってきましたね。
華道の流派を外国人体験で選ぶ際には、最終的には客層に合ったものを選ぶことが大切です。
- 年齢層
- 国籍や住んでいる地域の文化
- 日本の文化に関する知見レベル
- どんな興味関心があるか
このようなポイントを踏まえて、顧客のパーソナリティに合った流派や先生選びをしましょう。
外国人のお客様と言っても、30代か60代かでは興味関心も大きく異なります。
若くてモダンアートに関心が高いような方なら、草月流のような自由度が高い流派は喜ばれる可能性が大。
また、日本が全く初めての方や、アジアの文化に全くなじみがないという方も、自由度の高いものが楽しめるかもしれません。
逆に日本での文化体験に慣れている年配の方なら、格式高い伝統的な流派を新鮮に思ってもらえる可能性もあります。
外国人のお客様の気持ちを汲み取り、それぞれにあった華道の流派選びを意識しましょう。
まとめ
華道は外国人体験において、日本文化や芸術の美しさを伝える魅力的な要素です。
流派ごとに異なるスタイルと特徴があるため、目的や顧客の人物像に合わせて適切な流派を選びましょう。
基本的には池坊、草月流、小原流といった規模の大きな3大流派から、外国人顧客のニーズに合わせて選ぶことがおすすめです。
日本独自の伝統はもちろん、西洋文化を取り入れたスタイルの面白さなど、幅広い華道の魅力。 華道を通して、外国人のお客様に豊かな時間を提供できることを願っています。
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
外国人富裕層向け日本のおすすめスイートルーム10選
2023年11月07日「外国人富裕層の方を招くのに失礼がないようにしたい」
「ゆったりと過ごせるホテルってどんなのだろう?」
外国人富裕層の方を招くために、考えることは非常に多いものです。
この記事では、外国人富裕層が泊まって満足できるスイートルームについて解説しています。
外国人富裕層の方におすすめできるホテルの客室は間違いなくスイートルームです。
元ホテルマンがその理由と、具体的なスイートルームのあるホテルについて紹介します。
ホテルを決める際の参考にしてみてくださいね。
スイートルームの基準
外国人向けのスイートルームを探す前に、スイートルームの基準について知っておくと良いでしょう。
スイートルームというのは、ベッドルームとリビングルームが区切られている部屋が基準となります。つまり、2部屋以上の部屋があることが基準といえるでしょう。
ベッドルームとリビングルーム、応接間や、ホテルによってはキッチンがあるスイートルームも存在します。
また、英語では「suite」と書き、”続きの間”や”揃い”という意味をさします。
読み方が同じ「Sweet」と勘違いされることがありますが、間違いです。これは”甘い”という意味で、スイートルームは新婚旅行用の部屋と言われることがありますが、和製英語の多い、日本特有の勘違いといえます。
外国人富裕層にスイートルームをおすすめする理由
私は外国人富裕層の方には、スイートルームの利用を強くおすすめします。
・快適な広さ
・上質なサービス
・安心のセキュリティ
・長期滞在に向いている
これらの理由から、外国人富裕層の方にはスイートルームが良いと考えています。一つずつ解説していきます。
快適な広さ
まず、スイートルームは快適な広さが備わっています。スイートルームの基準にもありますが、2部屋以上あるのがスイートルームです。つまり、それだけの広さを確保していることになります。
外国人のお客様は長期滞在であることも多く、大きなスーツケースを持って来られる人がほとんど。泊まるホテルにはある程度の広さが求められます。スイートルームであれば、広さは担保されているので、安心です。
上質なサービス
スイートルームに泊まると、上質なサービスを受けることができます。ほとんどのホテルで、スイートルームはホテルの上層階に位置していることが多く、クラブフロアが無料で使えることが多いのですが、そこには選りすぐりの良いサービスをするスタッフが配置されています。
また、あるホテルではスイートルームに宿泊しているゲスト限定で、運転手付きの車の貸し出しサービスもあります。忙しい合間をぬったショッピングや観光などに活躍するサービスです。
スイートルームに泊まると、上質なサービスが受けられ、より満足度の高い滞在になるのです。
安心のセキュリティ
スイートルームはセキュリティが強化されている場合が多いです。それというのも、上層階に位置することの多いスイートルームは、専用の鍵がないと入れないフロアに属することが多いためです。
スイート専用フロアやクラブフロアにはVIPが宿泊することが多いため、ホテル側もセキュリティを強化しているというわけです。今ではカードキーがなければエレベーターが動かないなど、一般客は宿泊フロアにすら入れないようになっているホテルがほとんどです。
長期滞在に向いている
スイートルームは長期滞在の外国人に向いた作りをしています。
たとえば、大きいワードローブはスイートルームの広さがなければ実現しません。また、キッチンでは手軽に自分で料理ができ、独立したバスルームでは長期滞在の疲れを癒してくれるでしょう。
普段と異なる国の文化に触れることは刺激的で、有意義な体験ですが、同時に身体を疲れさせることでもあります。
長期滞在やさまざまな体験をする外国人富裕層には、スイートルームが断然おすすめなのです。
外国人富裕層におすすめのスイートルーム10選
ここまで外国人富裕層向けにスイートルームがおすすめの理由を解説してきました。しかし、具体的にどこのホテルのスイートルームが良いか分からないという人も多いでしょう。
ここからは外国人富裕層におすすめのスイートルームを北から順番に紹介します。是非、ホテル選びの参考にしてみてください。
ウェスティンホテル仙台
ウェスティンホテル仙台のスイートルームは「インペリアルスイート」という名前のとおり、ホテル内で最高級の客室です。
仙台市内や、その向こうに広がる山々を望む眺望は、36階の高さだからこその眺め。Bose社製のホームシアターや、ウェスティン独自製法で作られた「ウェスティンヘブンリーベッド」は疲れた身体を癒してくれるでしょう。ホテル26階にあるエグゼクティブクラブラウンジの利用や無料の朝食ブッフェもあり、仙台での滞在を満足いくものにしてくれるでしょう。
ホテル公式サイト:https://www.the-westin-sendai.com/
ホテル住所:〒980-0811 宮城県仙台市青葉区一番町1-9-1
予約電話番号:022-722-1234
パレスホテル東京
パレスホテル東京のスイートルームは、7つの種類がありそれぞれに特徴のある客室に分かれています。広さ75平米のエグゼクティブスイートから、250平米のパレススイートまで種類が豊富なのは日本のホテルでは珍しいのです。中には40平米のテラスを有する部屋もあり、好みによって使う部屋を分けることができます。
独立したリビングやウォークインクローゼットを備えている上、大理石造りのバスルームや化粧台も魅力の一つ。外国の要人などが泊まることも多い、世界的に認められたスイートルームです。
ホテル公式サイト:https://www.palacehoteltokyo.com/
ホテル住所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-1-1
予約電話番号:03-3211-5211
ペニンシュラホテル東京
ペニンシュラホテルは1928年に設立された、世界中でホテルを展開する老舗ホテルチェーンです。
そんなペニンシュラ東京のスイートルームは、ホテルのコーナーに位置しており、「ザ・ペニンシュラスイート」と呼ばれます。客室の華やかさはもちろんのこと、大理石のビューバスからは皇居外苑や日比谷公園が一望でき、都会の真ん中とは思えない眺望が望めます。
また、MINIコンシェルジュサービスといって、運転手付きのMINIを3時間まで借りられるサービスも付随しています。東京でのショッピングや観光に活用できるサービスまで充実しているのは一流ホテルならではです。
ホテル公式サイト:https://www.peninsula.com/ja/tokyo/5-star-luxury-hotel-ginza
ホテル住所:〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-8-1
予約電話番号:03-6270-2888
ブルガリホテル東京
ブルガリホテル東京は超高層ビル「東京ミッドタウン八重洲」の40階から45階までのフロアに展開する、日本初のブルガリホテルです。
全98室の客室のうち23室がスイートルームと、スイートルームの比率が高いのが特徴的。中でも「ブルガリスイート」はリビング、キッチン、ジムを完備した国内最大級の400平米越えの広さを有しています。
イタリアのセンスと日本の輪が調和した美しい客室からは東京の壮観な眺めが一望でき、一流ホテルのスイートルームは外国人富裕層の方を間違いなく満足させてくれます。
ホテル公式サイト:https://www.bulgarihotels.com/ja_JP/tokyo
ホテル住所:〒104-0028 東京都中央区八重洲2丁目2-1
予約電話番号:03-6262-3333
名古屋マリオットアソシアホテル
名古屋駅の真上、地上200mに位置する名古屋マリオットアソシアホテルは、マリオット・インターナショナルブランドの一つ。
JRセントラルタワーズに774室の客室を有する、中京地区で最高級ホテルの一つです。
そのなかでも「マリオット」の名を冠したホテル最大の広さを誇るスイートルームがマリオットスイート。ヨーロピアンクラシックのコンセプトのもと、カラフルな色彩と拡張高い優雅な演出が施された客室は、ホテルステイを充実したものにしてくれます。
15階にある専用ラウンジが使えて、ワンランク上のホテル滞在になるでしょう。
ホテル公式サイト:https://www.associa.com/nma/
ホテル住所:〒450-6002 愛知県名古屋市中村区名駅1-1-4
予約電話番号:052-584-1111
ウェスティン都ホテル京都
デザインコンセプトは「クイーンオブエレガンス・気品ある女王」とし、京都に訪れるラグジュアリー層が満足できるホテルとして誕生しました。
客室は東山の自然をイメージして作られており、開放的で柔らかなデザインが特徴的。ウェスティン都ホテル京都には50平米のジュニアスイートから、100平米の広さを誇る和室の別館までも用意されています。
和室で寝るのが苦手という外国人向けに、別館の和室にもベッドが用意されているのは嬉しいポイントです。四季の移ろいを感じられる屋上庭園や裏山に散策コースなどもあり、自然と近いのもホテルの特徴の一つです。
ホテル公式サイト:https://www.miyakohotels.ne.jp/westinkyoto/
ホテル住所:〒605-0052京都市東山区粟田口華頂町1(三条けあげ)
予約電話番号:TEL: 075-771-7111
ザ・リッツ・カールトン大阪
ザ・リッツ・カールトン大阪は「ホテルの中のホテル」とも言われており、中でもスイートルームに宿泊すると専任コンシェルジュによる、パーソナルなおもてなしが思い出に残る滞在を約束してくれます。
スイートルームは合計52室あり、高層階のクラブフロアにあります。クラブラウンジでは1日5階のフードプレゼンテーションが行われるので、忙しくされる方でもホテルから出ずに過ごすことができるでしょう。
英国と日本のスタイルが融合した優雅な空間には贅沢なインテリアが備わっており、大阪でスイートルームを予約するなら間違いなく、ザ・リッツ・カールトン大阪が1番のおすすめでお客様を満足させることができます。
ホテル公式サイト:https://www.ritzcarlton.com/ja/hotels/osarz-the-ritz-carlton-osaka/overview/
ホテル住所:〒530-0001大阪府大阪市北区梅田2-5-25
予約電話番号:06-6343-7000
インターコンチネンタルホテル大阪
インターコンチネンタルホテル大阪は大阪駅からすぐの、グランフロント大阪北館にある高級ホテルです。スイートルームは広さ57平米以上で、落ち着いたリビングルームと独立したベッドルームで構成されています。
客室のアメニティはBYREDOを使用しており、思い出の香りを提供してくれます。Bluetoothスピーカーなどの設備も充実しているうえ、専用ラウンジでは朝食やアフタヌーンティーなどを楽しめます。こちらのホテルにはレジデンスもあり、「暮らすように過ごす」のに最適です。レジデンスには大型の冷蔵庫やキッチンもあるため、長期滞在する外国人向けに良い選択肢といえます。
ホテル公式サイト:https://icosaka.com/
ホテル住所:〒530-0011 大阪府大阪市北区大深町3番60号
予約電話番号:06-6374-5700
帝国ホテル大阪
日本の高級ホテルといえば、まず思いつくのが帝国ホテルでしょう。帝国ホテル大阪には、インペリアルフロアに100平米以上のスイートルームが存在します。東向きの窓からは生駒山系を、眼下には大川の雄大な流れを望むことができ自然を感じることができます。
独立したベッドルームは滞在する人をゆったりと眠りにつかせてくれるでしょう。応接室もあり、仕事での宿泊にも対応。家族での来日で使用するのにも活用できます。
スイートルームに宿泊すると、インペリアルフロアラウンジにて、ドリンクの提供や、プレートサービスを受けることもできます。
ホテル公式サイト:https://www.imperialhotel.co.jp/j/osaka/index.html
ホテル住所:〒530-0042 大阪市北区天満橋1-8-50
予約電話番号:06-6881-1111
ザ・リッツ・カールトン福岡
九州の中心として賑わう街であり、豊かな自然と食の街としても人気の高い福岡に2023年に誕生したのがザ・リッツ・カールトン福岡です。
全室50平米以上とゆったりサイズの客室が多く、一番広いスイートルームでは188平米の広さを誇ります。中でもプレデンシャルスイートとザ・リッツカールトンスイートは、開放的な窓から博多湾を望むことができます。
もちろんクラブラウンジへのアクセスもでき、1日5回のフードプレゼンテーションを楽しむことができます。福岡、九州でのスイートルームであればザ・リッツ・カールトン福岡が良いでしょう。
ホテル公式サイト:https://www.ritzcarlton.com/ja/hotels/fukrz-the-ritz-carlton-fukuoka/overview/
ホテル住所:〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名2-6-50
予約電話番号:092-401-8888
まとめ
この記事では外国人富裕層に向けて、スイートルームをおすすめする理由と、具体的なエリア別のスイートルームについて解説してきました。
外国人富裕層の方は来日の際、日本の文化に触れることが多く有意義な時間を過ごしますが、その疲れを癒してくれるのがスイートルームです。十分な広さと、上質なサービスを提供してくれるスイートルームはきっと外国人富裕層の方を満足させてくれます。
外国人富裕層にスイートルームがおすすめの理由
・快適な広さ
・上質なサービス
・安心のセキュリティ
・長期滞在に向いている
外国人富裕層の方の宿泊先をお探しなら、ぜひ参考にしてみてください。
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
5つ星ホテルとは?外国人VIPに最適な理由と日本の5つ星ホテルを解説
2023年10月26日
「外国人VIPを日本に招くけど、どんなホテルに泊まってもらおう」「失礼のないようにおもてなしをしたい」「日本に来て、満足して帰国してもらいたい」
このように悩んでいませんか?外国人のVIPを招くのに失礼があってはいけないし、満足して帰国してもらいたいですよね。
この記事では、外国人VIPが泊まって満足できる5つ星ホテルについて解説しています。
ホテルの格付けや、外国人VIPに5つ星ホテルが最適な理由も解説。
ホテルに勤めて、大手旅行会社とも繋がりのあった元ホテルマンが丁寧に解説していきます。
難しい用語は使わないので、肩の力を抜いて最後までご覧ください。
有名な2つのホテル格付け
ホテルの格付けに、「世界的基準」は存在しません。その国の文化や価値観によって評価が変わるためです。
国や民間企業、業界団体などがそれぞれの基準に基づいて審査し、等級を付与しているのです。
そんな格付けの中でも世界的に有名な機関が、
・フォーブス・トラベルガイド
・ミシュランガイド
この2つです。
5つ星ホテルとうたうホテルの多くが、この2つの格付け機関のことを指しています。
多くの格付け機関はあるが、この2つは有名であることを覚えておいてください。
フォーブス・トラベルガイド
フォーブス・トラベルガイドはアメリカで1958年に創設され、世界で初めて5つ星の格付けシステムを導入したトラベルガイドです。
その特徴は、上質なサービスに精通している専門の調査員が厳格な基準に基づいて評価することです。詳しい審査項目はもちろん明らかにされていませんが、その70%以上がサービスを基準にしており、ホテルスタッフとゲストとの感情的なつながりが重視されているといいます。
また、基本は覆面調査なので透明性のある評価が期待でき、その審査には信頼性があるといえます。
ミシュランガイド
ミシュランガイドは、フランスのタイヤメーカーが発行したガイドで、世界各国のレストランやホテルを格付けするトラベルガイドです。1900年に自動車で旅行する人向けに発行されたガイドブックで、現在に至るまで厳しい審査基準による格付けが行われています。
ミシュランガイドもまた、専門調査員が覆面調査を実施して格付けを行います。一般のお客様としてサービスを受けることで、客観的な評価が可能。
最終的には、ミシュランガイドの読者の意見も加味されて星の数が決定します。毎年格付けは見直されて、星の数も更新されています。
外国人VIPを招くのに5つ星ホテルが最適な理由
権威ある2つの機関から5つ星を付与されたホテルは、世界のVIPや富裕層からも認められた証拠です。
ここからは外国人VIPを招くのに、5つ星ホテルがどうして最適なのか?その理由について解説します。
客室の快適性
5つ星ホテルの客室はお客様が快適に過ごせるようにさまざまな工夫がなされています。
まず、ホテルで一番重要なのはベッドですが、5つ星ホテルでは快適に眠りにつくために、最上級のベッドを採用しています。
また、リネンの品質も大変よく、快眠へ誘ってくれます。
ベッド以外では、室内は大変静かであり、カーテンの自動開閉や高品質な音響設備が整っていることも多いです。ミニバーやアメニティも充実しており、身だしなみに気をつかうVIPならではのアイロンやパンツプレスなどを常備しています。
ランドリーサービスも上質で丁寧に仕上げてくれます
客室の快適性を求め、5つ星ホテルに泊まれば間違いなく快適で満足度の高い宿泊となるでしょう。
設備の利便性
ほとんどの5つ星ホテルには館内にスパやレストラン、エステサロンなどが併設されています。プールやフィットネス設備が整っている場合もあり、汗をかいたらスパで汗をながすことも5つ星ホテルならではの過ごし方です。
レストランも格が違い、ミシュランガイドの星付きレストランでは、眺めの良い高層階からシェフ自慢の料理を堪能できます。
ホテルによってはクラブラウンジが併設されており、カクテルタイムやアフタヌーンティーなどを、いつでも楽しめます。
クラブラウンジは一般のフロアと棲み分けされており、そのフロアに泊まっているゲストだけ利用でき、より一層の特別感が味わえます。
サービスの違い
5つ星ホテルのサービスは、4つ星ホテルとも異なり、洗練されています。フロントの横には常駐のコンシェルジュがいてレストランやタクシーの手配、観光地の案内などさまざまな要望に応えてくれます。
日本人は「頼み事」をするのが苦手と言われますが、5つ星ホテルに泊まったらコンシェルジュにお願いしない手はありません。彼らはあなたの意図をくみ取って最高の提案をしてくれます。
また、5つ星ホテルではターンダウンサービスが行われます。簡易的な部屋の清掃やアメニティを補充してくれるうえ、ベッドは寝やすい状態にメイクしてくれます。
外出後、清掃された部屋に戻ると心が安らぎ、そこでは5つ星サービスの違いを感じられます。
5つ星ホテルの選定基準
5つ星ホテルの選定基準にはどのようなものがあるでしょうか?詳細な項目や基準などは公表されていませんが、フォーブス・トラベルガイドでは、サービスの質や施設の快適性など900もの項目を用いて採点しています。
また、ミシュランガイドでは1〜5の基準が存在し、1が「適度な快適さ」、2が「快適、3が「非常に快適」、4が「最上級の快適さ」、5は「豪華で最上級」の5段階で評価しています。
これらの項目を覆面調査員が実際に宿泊し、利用して評価をつけていきます。
どちらもサービス面、スタッフとのやり取り等に比重をおいた項目が多く、これらで最上級と評価されると5つ星ホテルと認定されるのです。
エリア別・日本の5つ星ホテル
実際に日本にはどれだけの5つ星ホテルが存在するかご存知でしょうか。調査機関によって異なりますが、フォーブス・トラベルガイド2023では日本の5つ星ホテルは14軒です。
また、ミシュランガイドでは日本の5つ星ホテルは22軒存在します。
ここからは両方の機関に5つ星(ミシュランは5パビリオン)と認定されたホテルを7軒ご紹介します。
どこに泊まっても5つ星のサービスを受けられるホテルばかりです。外国人VIPの宿泊先や、もてなしたい人がいる場合は参考にしてください。
マンダリンオリエンタル東京
マンダリンオリエンタルホテル東京は、東京メトロ三越前駅直結のラグジュアリーホテルです。日本のホテルで唯一八年連続「ホテル」と「スパ」両部門において、5つ星を獲得したホテルです。
日本橋という伝統ある街にあるというところも一流ホテルならではです。各方面へのアクセスもよく、最高峰の評価を得ている5つ星ホテルです。
公式サイト:https://www.mandarinoriental.com/ja/tokyo/nihonbashi
予約電話:03-3270-8800
住所:〒103-8328 東京都中央区日本橋室町2-1-1
パレスホテル東京
パレスホテル東京は、千代田区丸の内1-1-1に所在していて、東京メトロ大手町駅直結のホテルです。客室はラグジュアリーでありながら落ち着きがあり、バルコニー付き客室は都内では珍しいスタイルです。
東京のビジネスの中心大手町に位置しますが、丸の内や皇居の自然に囲まれており、リラックスした時間を過ごせます。
フォーブス・トラベルガイドのホテル部門では七年連続5つ星の評価を得ている、世界が認めたホテルです。
公式サイト:https://www.palacehoteltokyo.com/
予約電話:03-3211-5211
住所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-1-1
ホテルニューオータニ エグゼクティブハウス 禅
エグゼクティブハウス禅は、ホテルニューオータニの本館「ザ・メイン」の11階と12階に位置するホテルインホテルです。フォーブス・トラベルガイド2023において、4年連続で5つ星を獲得しています。
400年の歴史ある日本庭園を散策したり、高級スポーツクラブで体を動かすなど、過ごし方は様々です。ラウンジでは6回にわたる料理の提供が行われるので、ゆったりとホテルの中だけで過ごすことができるでしょう。
公式サイト:https://www.newotani.co.jp/tokyo/stay/exe/
予約電話:03-3265-1111
住所:〒102-8578 東京都千代田区紀尾井町4-1
コンラッド東京
コンラッド東京は東京都心のウォーターフロント汐留にあり、都内へのアクセスも便利なロケーションです。館内はコンラッドホテルズの格式と和モダンなデザインが融合。
48平米以上の客室がスタンダードと都内でも広い客室を備えています。東京湾や浜離宮を一望できる絶景もコンラッド東京ならではです。
公式サイト:https://conrad.hiltonhotels.jp/hotel/kanto/conrad-tokyo
予約電話: 03-6388-8000
住所:〒105-7337 東京都港区東新橋1-9-1
ペニンシュラ東京
ペニンシュラ東京は「フォーブス・トラベル街とでは7年連続で5つ星を受賞する日本を代表する一流ホテルです。銀座まで徒歩圏内というロケーションでありながら、皇居外苑や日比谷公園に面しているため自然にも囲まれています。
アジア最古のホテル企業としての伝統を誇るペニンシュラホテルズは、ここ日本でも優雅で華やか、そして洗練されたホテルステイを約束してくれます。
公式サイト:https://www.peninsula.com/ja/tokyo/5-star-luxury-hotel-ginza
予約電話:0120-348-288
住所:〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-8-1
フォーシーズンズホテル京都
世界各地でラグジュアリーホテルブランドを展開するフォーシーズンズは2016年に京都に進出しています。神社仏閣が並ぶ東山の麓に位置しています。800年もの歴史を持つ名庭「積翠園」は訪れた人を驚かせるでしょう。
客室は機能性と和の安らぎを兼ね備えており、リビングでは窓からの光に包まれゆっくりと静かな時間を楽しめるでしょう。2018年からホテルとして5つ星を獲得しており、館内のレストラン「鮨 和魂」はグルメ部門で1つ星を獲得しています。
公式サイト:https://www.fourseasons.com/jp/kyoto/
予約電話:075-541-8288
住所:〒605-0932 京都市東山区妙法院前側町445-3
ザ・リッツカールトン大阪
1997年に開業した日本で最初の「リッツ・カールトン」ブランドのホテルです。2022年には開業25年の節目を迎えますが、2023年のフォーブス・トラベルガイドでは大阪のホテルで初、そして唯一の5つ星を獲得しました。
シルクハットを被ったドアマンが正面の扉を開けば、そこには英国貴族の邸宅のような空間がお出迎え。
1つ星のレストランを二つも擁しており、来館したゲストに、思い出に残るサービスを提供してくれます。
公式サイト:https://www.ritzcarlton.com/ja/hotels/osarz-the-ritz-carlton-osaka/overview/
予約電話:06-6343-7000
住所:〒530-0001大阪府大阪市北区梅田2-5-25
まとめ
この記事では5つ星ホテルについて解説しました。
さまざまな調査機関が存在しますが、中でも「フォーブス」と「ミシュラン」は有名であり、世界の人から認められている格付け機関です。
外国人VIPを招いて満足いただくのなら、5つ星ホテルを選択すれば間違いなく日本のおもてなしを感じてもらえるでしょう。
是非参考にしてみてください。
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
超富裕層向け日本体験企画
2023年09月14日モテナス日本では、お客様からのご要望に応じて、お客様に合った内容をご提案・企画させていただいております。
今回は、「超富裕層向け日本体験企画」と題し、VIP向け企画制作(プライベートジェット)VIP・超富裕層向け日本特別体験+旅程制作支援のご提案させていただき、実施させていただきましたので、ご紹介させていただきます。
実施概要
サービスページカテゴリ | VIP向け企画制作(プライベートジェット)VIP・超富裕層向け日本特別体験+旅程制作支援 |
企業カテゴリ | 富裕層ファミリー |
参加人数 | 5名 |
場所 | 東京・名古屋・京都・大阪 |
お客様からのご要望
ドバイの超VIP家族5人が、プライベートジェットで日本に来る予定です。8日間で東京、名古屋、京都、大阪を訪れ、それぞれの地で日本らしい体験をすることを望んでいます。日々の活動は、家族全員が楽しめるように文化体験を多く組み込む要望があり、高級感と独自性を求められました。
ご提案・実施内容
豪華な8日間の日本ツアーを企画しました。メニューには、大統領など国賓がが訪れた居酒屋と横丁での食事、子供向けアニメテーマパーク、家族で楽しむ空手・武士体験、美しい自然での活動、特別なお寺巡りが含まれます。全てはモテナス日本の独自コンテンツで、多角的に日本文化を体験できます。
営業担当者の感想
このプロジェクトは細部までの調整が求められ、VIP対応のプレッシャーも大きかった。お客様の都合によるキャンセルや遅延もあり、スケジュールの調整が難しかったですが、最終的には高評価を得ることができました。大変充実した経験となりました。
\詳しいサービスページ/
Webに掲載のない事例も多数ございます。
ご要望に応じたご相談も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
和の極意セミナー
2023年09月14日モテナス日本では、お客様からのご要望に応じて、お客様に合った内容をご提案・企画させていただいております。
今回は、「和の極意セミナー」と題し、セミナーのご提案させていただき、実施させていただきましたので、ご紹介させていただきます。
実施概要
サービスページカテゴリ | セミナー |
企業カテゴリ | 外資 投資会社 |
参加人数 | 20名 |
場所 | 東京 |
お客様からのご要望
外資系投資会社より、日本独特の魅力と深みを感じ、同時に学び取れるセミナーの開催を希望されています。彼らは、日本の伝統や文化に触れることで、ビジネスの現場でも活かせる深い洞察や知識を獲得したいというご要望がありました。
ご提案・実施内容
参加者は日本文化の精髄を身近に感じ、ビジネスにも活かせる深い洞察を得られるように、場所は厳かなお寺で、禅座と茶道の体験を組み合わせました。さらに、住職からは”日本の美”に焦点を当てた貴重な高話が行われました。
営業担当者の感想
お客様の多様な要望に応えるべく、禅と茶道のセミナーを提案するのは少々手間がかかりました。特に、お寺のなかで実施するプログラムの調整が大変でした。しかし、結果的にお客様からは非常に高い満足度を得ることができ、その反響を見ると全ての努力が報われたと感じています。
\詳しいサービスページ/
Webに掲載のない事例も多数ございます。
ご要望に応じたご相談も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
VIP向けレッスン
2023年09月14日モテナス日本では、お客様からのご要望に応じて、お客様に合った内容をご提案・企画させていただいております。
今回は、「VIP向けレッスン」と題し、プライベートレッスンにおける日本体験のご提案させていただき、実施させていただきましたので、ご紹介させていただきます。
実施概要
サービスページカテゴリ | プライベートレッスン |
企業カテゴリ | 富裕層ファミリー |
参加人数 | 5名 |
場所 | 京都 |
お客様からのご要望
日本の武道の深さと精神性に魅了され、本格的にその技を学びたいと望まれておりました。家族での絆を深めるとともに、日本文化の真髄を体感し、肉体と精神を鍛え上げる経験を求めておりました。
ご提案・実施内容
特別な武道体験を提案いたしました。1日目には、空手の基礎技や型、実際の稽古の流れを体感。2日目は柔道の投げ技や固技を学び、実際の稽古場での体験を実施。両日とも、武道の精神性や礼節を深く学び、家族での絆を更に強化する貴重な時間となりました。
営業担当者の感想
本格的な武道提案は大きな挑戦でした。適切な道場や指導者を見つけるのが難しく、最終的に最高の体験を提供できたと感じます。お客様の反応も大変良く、特に子どもたちの笑顔や興奮を見ることができ、その瞬間の喜びは言葉では表せませんでした。
\詳しいサービスページ/
Webに掲載のない事例も多数ございます。
ご要望に応じたご相談も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら
インセンティブ和の体験
2023年09月14日モテナス日本では、お客様からのご要望に応じて、お客様に合った内容をご提案・企画させていただいております。
今回は、「インセンティブ和の体験」と題し、インセンティブ旅行における日本体験のご提案させていただき、実施させていただきましたので、ご紹介させていただきます。
実施概要
サービスページカテゴリ | インセンティブ旅行における日本体験 |
企業カテゴリ | 外資 高級ブランド |
参加人数 | |
場所 | 大阪 |
お客様からのご要望
高い貢献を果たした海外スタッフへの特別な報奨として、日本での心に残る体験を提供してほしい。このインセンティブ旅行は、彼らの努力と献身を称え、深い感謝の気持ちを形にしたいとご要望がありました。
ご提案・実施内容
歌舞伎の真髄を皆様にお届けした特別企画。真の役者との直接対話を享受し、歌舞伎の裏側を実際に体験。加えて、高級フレンチを味わいながら、目前で展開された歌舞伎の舞踊。伝統とモダンが融合した、一生忘れられない日本文化の瞬間を提供させていただきました。
営業担当者の感想
最初はどの文化体験が合うか悩みましたが、歌舞伎の深みが魅力的と考え提案。役者との協力で実現した裏側体験や演舞は一筋縄ではいかない課題も。しかし、お客様の驚きと喜びの声を直接聞くことができ、全ての努力が報われた瞬間でした。
\詳しいサービスページ/
Webに掲載のない事例も多数ございます。
ご要望に応じたご相談も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
日本独自のおもてなし文化を世界中の人へ広めるために日夜努力しています。外国人の方の接待やおもてなしのご相談はお気軽にご連絡ください。お問い合わせはこちら