モテナス日本の伝統文化体験
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着物は古来日本より伝わる、日本の伝統衣装です。
着物は、世界から観ても希有な雅を誇る民族衣装ともいえるでしょう。
しかし案外着物の細かいプロトコールについて知らないことは多くあります。
現代ファッションとして自由に着物を装うのも楽しいですが、やはり日本人として抑えておきたい着物の基礎知識。
今回はそんな着物に着目して、外国人に質問されても困らない着物の基礎知識についてお届け致します!
着物の基礎知識
着物のはじまりの歴史
着物の歴史について考える時、起源はやはり弥生時代とされています。
もちろん、植物繊維などの有機物なので残存は難しく詳細まではまだ発見がありません。
中国大陸に渡った文献によって現在解っていることの中では、当時派今の着物の形ではなく、男性は巻布衣とよばれる体に布を巻き付ける形の衣類、女性は貫頭衣とよばれるかぶるタイプの衣類を身に着けていたそうです。
日本人の衣装として確認できる最古の物は古墳時代の豪族たちの墳墓に観られる埴輪の衣装になります。
絵画として確認できるのは、7世紀の初めから8世紀に作られたと言われている高松塚古墳の女子群像壁画になります。
その後の古墳時代には、男性はズボンのような物、女性はスカートと上着のようなタイプの衣類に変化していきました。
飛鳥時代には、身分階級や急速な文明の発達とともに、衣類も進化をとげ一気に広がって行きます。
庶民は貫頭衣に筒状の袖を付けた形の小袖、支配階級の衣類は大袖とよばれる、袖口が縫われていない形に進化しました。
この大袖を何枚もかさねたものが、十二単を代表する支配階級の象徴的で贅沢な衣類です。
その後の鎌倉室町時代にはじめて、こうした衣類を「着物」という言葉で呼ばれるようになりました。
その背景には、襟付きの小袖と襟がない従来の小袖と呼び名を区別するために、襟付きの小袖を着物と呼ぶようになります。
公家などの支配階級者以外はみな、襟付きの小袖を着るようになったので、その認識が現在までつづきます。
江戸時代と着物文化
江戸時代は、日本文化の熟成を迎えた時代。
もちろん着物文化も、成熟の時を迎えます。
江戸時代では、身分によって着物の素材や色にまで細かい制限が定められました。
武家が権力をにぎり、絹などの高価なきものや艶やかな色彩は特権階級の物でした。
贅沢な財を施し、金銀に豪華な刺繍を施したような武家女性特有の着物に対して、麻や綿などの質素な素材を庶民は着用していました。
江戸中期には町人文化に花が咲き、 花鳥や風景など自然へのまなざしが流行します。
現在の友禅染もこのころにうまれます。
尾形光琳のような人気絵師もあらわれ、町人着物が華やいで行きました。
中期の終わりから後期にかけて、ファッションの軸になるのは歌舞伎役者でした。
帯の結び方や,着こなし。
色合いの組み合わせなど、人気の歌舞伎役者の出で立ちを江戸町人達はこぞって見習います。
この頃から機能美よりも見た目が重視され、現在の着物に通じる羽織や帯の結び方が生まれて行きます。
しかし天保の改革によって、贅沢品への取り締まりが厳しくなって行くと、中流以下の庶民の着こなしに注目が集まります。
地味な色合いに縞模様や小紋など質素な着物の中に、小物や裏裾を工夫して規制された中でおしゃれを楽しむようになり,日本独自の美意識がまた生まれて行きました。
重ね着によって配色や模様を楽しくあわせることで、シンプルな中のセンスの良さを光らせて行きます。
このような歴史的文化背景によって、現在の着物の美意識は弥生時代からつながった日本人の衣類に対する遊び心は世界でも類を見ない独自の美的感覚をもつようになります。
着物の種類
着物には何種類があるのでしょう?
フォーマルなシーンで着られる着物は、
白無垢、色打ち掛け、黒留袖、色留袖、振り袖、訪問着、付け下げ、色無地、喪服、
カジュアルな着物として、
江戸小紋、小紋,付け下げ小紋、紬、木綿、浴衣
が挙げられます。
しかしこの着物の種類だけをみても、この着物はこの格である。
とはいいきれないのです。
着物の格はコーディネートによって変化し、紋の数や帯によって変化します。
たとえば、着物の胸や背中にある家紋を代表とする、紋。
この、紋の数が、一つ紋、三つ紋、五つ紋で格の高さが普段着から礼装間で変化します。
カジュアルなシーンでよく使われる小紋の着物でも調和する帯を豪華にすれば、普段着から盛装へと格がかわります。
このように、着物は着る人のセンスと知識を最大限に遊べる楽しい装いともいえるでしょう。
着物にまつわるTPO
着物の格
着物には、「格」があり、礼装、準礼装、盛装、普段着、の4つに分けられます。
この格はとても重要でTPOに会わせた着こなしをしなければ大変に場違いとなってしまいます。
まずは4種類の格をご紹介します。
では,順に観て行きましょう。
[礼装]
最も格式高い着物にあたります。
正礼装は、解りやすく考えると冠婚葬祭などの慶事、弔事に出席する際に着る黒留袖、色留袖、振り袖、喪服がそれにあたります。
黒留袖は着物の中でもっとも格調が高く、色留袖がそれに準じます。
黒留袖は既婚者の女性、色留袖は未婚の女性も既婚の女性も着ることができます。
未婚の女性の第一礼装は振り袖で、成人式や結婚式、卒業式の衣装として晴れの舞台に装います。
葬儀や告別式の際に着る喪服は、無地の黒に家紋が5つ必ず入り、足袋、襦袢は白いもの、それ以外は黒で統一されます。
そして結婚式の打掛けは花嫁だけが着ることができる正礼装です。
[準礼装]
略式礼装にあたります。
礼装に継ぐ格式のある着物で、フォーマルな場の装いとして着られます。
訪問着や付け下げ、紋付の色無地も準礼装にあたります。
訪問着や色無地があります。
訪問着は未婚、既婚を問わず、準礼装として着ることができます。
披露宴、パーティー、そしてこどもの行事での母親の装いとしても着ることができます。
色無地は黒以外の色で一色に染められた着物。
柄はありません。
紋があるかないかで格調が変わり、ない場合はお出かけや習い事の際に着られます。
[盛装]
冠婚葬祭ではなく、パーティーなど華やかな場での装いとして着るのは盛装になります。
現在の主流着物といわれる、紋をつけない訪問着もここに当てはまります。
また、華やかな柄の着物と帯のあわせによっても盛装になり、このように組み合わせによって格を変化することができるのも着物の特徴です。
[普段着]
気軽なお出かけ用や習い事のときに着る着物を普段着といいます。
小紋やお召し袖がここに分類されます。
フォーマルな場所での着用はTPOに当てはまらずマナー違反になるので注意しましょう。
現代風にアレンジされた着物もここに当てはまり、盛装のように公のパーティーで着用するのはさけ、日常の着物として楽しみます。
大切な季節感
そして着物で大切な、季節。
素材はもちろん、柄や小物でも季節感を表現します。
花の柄は特に注意が必要で、その花の満開の時期に着用するのは品がないと言われます。
たとえば、梅の花ならば、12月中旬から三月上旬、桜の花の柄は2月下旬から4月上旬。
といっても、その花の満開時、一歩手前までに着用します。
花と一緒に咲くのは野暮という、日本人の昔からの粋のこころが名残として強く残っています。
なので、お花の柄の着物は一年のうちに数回しか袖を通すことができません。
とても日本らしくて喜ばれそうなのですが、外国人の方へおみやげとして着物を選ぶ時には、花柄には注意しましょう。
桜や紅葉もみじといった柄の着物を進呈する際には、着用できる回数も少ないですし、公式の場でもしその外国人の方が季節問わずに着用してしまったら野暮になってしまいます。
そして着物の素材についても、季節があります。
学生の制服の衣替えの時期も、着物の衣替えの名残が今も続いています。
10月から5月は袷。
裏を付けて打ち合わせた着物をさします。
6月と9月は単衣とよばれる着物の素材で、夏の7月~8月は薄物となります。
近年、気候変動のためなかなか選ぶのが難しいところですが、
・夏が早くてじとじと熱いから薄物を着たい
・9月でももうなんだか今年は寒い。
といった日でも、伝統を守りましょう。
特に正式な場での着物であれば、暦や季節を守らないことは無作法になってしまうので注意が必要です。
着物だけではなく、帯や帯揚げ,帯締めなどの小物と着物の兼ね合いも大切になります。
帯にも夏帯、冬帯があるので、季節に会わせて選びます。
小物類は先取りが基本とされているので、6月には夏帯、9月には冬帯を合わせ,季節を表します。
細かいルールが多い着物ですが、大切なことを抑え、あとは自分のセンス次第でどこまでも素敵に彩ることができます。
外国人に聴かれる着物のQ&A
着物について外国人によく尋ねられる質問をまとめてみました。
着物と浴衣の違いって何?
外国人にとって着物と浴衣の違いについてはよくわからないという人をよくみうけられます。
浴衣と着物の一番の違いは、浴衣は着物の種類の一つ、ということ。
そして浴衣は夏限定でどんなに華やかで上質でもフォーマルな席には着用できません。
ほとんどの場合、浴衣は夏のイベントである、花火大会や夏祭りなど普段着として楽しまれています。
結婚式やパーティーの席では夏場だとしても浴衣は着れません。
素材は綿で薄い夏場に着られるものがほとんどです。
そしてもう一つは温泉や旅館で貸し出しのある、寝間着や下着代わりにきる浴衣もあります。
素材も浴衣は綿や麻,そして最近はポリエステル製の物も多く、普段着ならではの手入れのしやすさも人気をよんでいます。
着物のようなフォーマルさがない分、サンダルを合わせたり浴衣をリメイクしてドレスのようなデザインをたのしんだりできるので、浴衣にしかない魅力もあふれています。
日本人は現在も着物を着ているの?
日本をよく知らない外国人にたまに聞かれる、日本で日本人は着物を普段着として今も着ているの?という疑問。
もちろん、普段着として着物を着る人もいますが、日常的に着物を着ている人は1970年代頃に比べて格段に減っていると思われます。
といっても、現在でも特別なパーティーや冠婚葬祭、そして伝統文化の習い事や行事には書かせない日本人の衣装として現在も着られています。
武道のときのKIMONOと着物はちがうの?
海外で日本の伝統武道の人気は常に広がっています。
ほとんどの国で空手や柔道、剣道に弓道といった日本の武術を嗜む時には、日本と同じように道着をきて行われます。
この道着を、KIMONOとそのままの発音で呼んでいるので、KIMONO=道着と思い浮かべる人も案外多いです。
道着は日本古来から推奨される日本武道を行う際に着用されるスポーツ儀で現在まで使われています。
特に現在の道着の形になったのは明治時代。
様々な分野が文明開化を起こした時代です。
現在では、武道の種類に適した素材や構造に開発が進んでおり、その種類も様々にあります。
なので、道着のKIMONOと衣類としての着物は違う意味があるということをお伝えすると感心されます。
武道についての過去記事はこちらになります。
【外国人向け 空手体験!】護身術・まわし蹴りの習得とイベント事例
【武道とは?】外国人に喜ばれる伝統的な武道によるチームビルディング
茶道をする時は着物を必ず着るの?
茶道をしている人の写真では、必ず着物を着ている日本人の写真が使われています。
茶道のお稽古で着物を必ずしも着用する義務はありませんが、たとえ夏場でも裸足やストッキングは禁物になるので少なくとも靴下は用意します。
お点前の手順によっては、着物を着ていた方が理解しやすいことが多いので、着物を着用してお稽古に励む方もいらっしゃいます。
外国人が日本の茶室でお点前をいただく時に、必ず着物を着用する訳ではなく、洋服でもお茶を楽しむことができるとお伝えください。
もちろん、 着物を着ての茶道体験は現在訪日外国人の間で人気のある日本文化体験です。
折角なので、訪日外国人の方がお点前を嗜むときがあるのであれば、着物にも挑戦していただきたいですよね。
こちらはおすすめの茶道体験の過去記事になります。
参考にどうぞ!
着物ってどうやって着るの?
着物の着付けについて、外国人から質問されることは結構あります。
日本人でも普段着物を着慣れていない人にはなかなか難しいですよね。
着物を着るために、下着、肌着、襦袢、衿、裾、おはしょり、帯結び、お太鼓などを身につけます。
1 肌着を着て補正する。
2 長襦袢を着る。
3 着物を着る。
4 帯を締める。
浴衣の場合は長襦袢を着用しないので順序からはずします。
一見難しそうに感じますが、一連の流れを頭に入れておくと完璧ではないにしても着物を着せてあげることはできます。
外国人も着物着ることができるの?
思いのほか尋ねられる質問。
外国人でも着物を着てもいいのか?ということ。
それはそうでしょう!と思うのですが、外国から観ると着物は大切な日本の民族衣装。
着物が日本の宗教的なもので民族的なものだとしたら、外国人は着ることができないのではないか?と考える人が時々います。
国や文化によっては衣類と宗教観が深く関わっています。
着物は日本人の伝統衣装ですが、 外国人でももちろん着ることができます。
日本旅行者の間で人気のある着物体験サービスから舞妓さん体験など着物を日本でたのしむことはとても気軽になってきました。
着物体験をして、街を歩く外国人観光客の姿を見かけますよね。
そして着物体験は、富豪層のお客様でも着物着付け体験は品格がある分、大満足されます。
大奥風や花魁など江戸時代の贅をこらした着物体験や、上質で格調高い美しい着物の体験は日頃から目の肥えていらっしゃる方にとっても大変珍しい体験となるでしょう。
そんなサービスをサプライズとしてご用意するのも大変よろこばれます。
着物体験についての過去記事はこちらになります!
大奥に変身!着物体験で外国人富裕層をおもてなし
https://www.motenas-japan.jp/news/ookuforchinese.html
まとめ
外国人から見てもやはり着物を身に着けている日本人の姿はエキゾチックで雅で品格が漂っているそうです。
外国人から質問されても、答えれる着物まめ知識があれば話がひろがることまちがいなしです。
日本人でも着物を身に着けたり、粋に着こなしている方に日常の中でであえば、なんだかその日は嬉しい気分になりますよね。
外の国から観ても,着物の粋な装いは幸せな気持ちにさせてくれるのです。
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